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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

『アジア動向年報2000-2009』(バンドル版)公開。モンゴル編の解説を執筆しました


 アジア諸国・地域の毎年の動向をまとめた『アジア動向年報』、このたび2000年代の10年間を国・地域ごとにまとめたバンドル版が公開されました。モンゴル編は当方が解説を務めさせていただきました。

 

 

 50年以上もの間、アジアの様々な国・地域の政治・経済・対外関係について毎年報告してきた『アジア動向年報』。

 最近では個別の国・地域ごとに10年間の動向をまとめたバンドル版も公開が始まっており、既に2010年代のバンドル版はweb公開およびオンデマンド版の書籍も刊行されています。

 当方は2011年版(2010年の動向)からモンゴル編を担当しており、2010-2019年のバンドル版についても、解説を執筆しております。

 

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 そしてこのたび、2000年代のまとめとなる2000-2009バンドル版が公開開始。ここでも解説を寄稿させていただきました。

 2000年代は民主化市場経済化開始後のモンゴルの方向性を決定づけた重要な期間です。政治面では民主化勢力の大同団結による民主党結成により、モンゴル人民革命党(現モンゴル人民党)に伍する政治勢力が誕生、両党が対立と妥協を繰り返しながらモンゴル政治を動していくことになります。ちなみにここでいう「対立」は両党間のものだけではなく、2010年代の人民党分裂等、党内部でのそれも重要です。

 また、経済面では鉱業生産と輸出の拡大により国内総生産が急成長、鉱業主導の開発路線が、いい意味でも悪い意味でも定着します。

 そして、対外関係では、隣接するロシア・中国との関係維持を基本にしつつ、日本・アメリカをはじめとする主要国との関係拡大を図る「第三の隣国」政策が明確になっています。

 そのような重要な時期なのですが、私自身はというと、この間のモンゴルについては十分に追えていたわけではなく、むしろ後半は「空白」に近い状況でした。

 それだけに、執筆にあたってはゼロから勉強するつもりで準備して臨んだつもりですが、それが良い成果に結びついたかどうかは、読者の皆さんに判断していただく以外にありません。

 2000-2009バンドル版は、アジア経済研究所のリポジトリ"ARRIDE"で無料でお読みいただけます。モンゴル編のリンクは下記の通りです。

 

ir.ide.go.jp

 

 また、オンデマンド印刷による冊子版も刊行されます。

 

 

 本エントリ執筆時点では販売者のリンクが見つかっていないのですが、分かり次第お知らせできればと思います。

 現在のモンゴル政治・経済・社会の、いわば「発射台」となった10年間の動向まとめ。モンゴルの「いま」に関心がある方に、ぜひお読みいただければ幸いです。