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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

『アジア動向年報1980-1989:モンゴル編』(バンドル版)の解説を執筆しました

 

 アジア経済研究所から『アジア動向年報』1980年から1989年のバンドル版が公開されました。モンゴル編では当方が冒頭の解説を担当しております。

 

 

 アジア各国・地域の年毎の動向をまとめ分析している『アジア動向年報』。さらに最近は国・地域ごとに10年間の動向分析をまとめたバンドル版を刊行しています。

 そしてこのほど、1980-1989年分のバンドル版が完成。モンゴル編を含め、2010-2019年、2000-2009年、1990-1999年分に続く第4弾です。

 

www.3710920.com

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 今回のバンドル版でも以前に引き続き、当方が冒頭の解説を担当しております。1980年代はモンゴルの社会主義時代末期。直後の民主化やそれ以降がどうしても注目されがちですが、この10年間も長年モンゴルを支配したツェデンバルの失脚から、兄弟国ソ連ペレストロイカ(立て直し)・グラスノスチ(情報公開)と軌を一にする体制内改革の展開という大きな動きがありました。さらに、改革と並行して対外関係の緊張緩和が進み、疎遠だった日本との関係の改善も徐々に進んでいます。それだけに、1980年代は結果的に目立ちにくくなったとはいえ、現代モンゴルや日モ関係を考える上で決して見過ごしてはならない時期と言えるのです。

 一方で、1980年代の私にとって、モンゴルとはまるで未知の国。社会の教科書でたまに出てきたのを見るぐらいの国です。当時のテレビ番組で「世界一周双六ゲーム」というのがあって、私も好きでよく見ていたのですが、2番目のマスがウランバートルという都市だったのは知っていたものの、それがモンゴルの首都だと認識できていたかどうかは怪しいです。にもかかわらず、1990年代に入ってこのかた、そんなモンゴルとがっつり関わることになるのですから、不思議なものです。

 本エントリ執筆時点で、1980-1989バンドル版はアジア経済研究所のリポジトリから電子版が無料でダウンロードできます。

 

ir.ide.go.jp

 

 既刊のバンドル版はオンデマンド印刷で冊子体が購入可能で、こちらもいずれそうなると思います。発表があれば告知したいと思いますので、ご関心がある方は、今しばらくお待ちください。