日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所がアジア各国・地域の動向を毎年まとめている『アジア動向年報』。このほど2018年版が刊行されました。今回も私がモンゴルを担当、2017年の国内政治・経済・対外関係について執筆しております。
2017年は大統領選挙の年に当たりました。エルベグドルジ大統領(当時)がこの年に2期目を終え、憲法の規定により三選ができないことから、新たな大統領が誰になるのか、また選挙結果がモンゴルの国内政治と対外関係に与えるインパクトが、この年の焦点となりました。
また、経済では年初にIMFを中心とする支援が実現、債務危機はとりあえず脱出した一方で、あらたな成長戦略をどう描くのかも、重要なポイントとなりました。
今回の動向年報は、あくまで2017年の出来事を追うのが趣旨であり、それら現在進行形の問題をすべてまとめられたとは言えません。ただ、1年間という追うべき範囲の中で、それらの問題について、今後の展望を見通すための手掛かりは提供できたつもりです。
加えて、今回も基礎資料となる政府機構、統計、日誌を整備。40年以上にわたって蓄積されたバックナンバーも合わせますと、モンゴル政治・経済・社会に関するちょっとしたレポート作成には十分間に合う内容ではないかと思っております。
『アジア動向年報2018』につきましては、アジア経済研究所のウェブサイトでご確認いただけます。本稿執筆時点で予約販売のところも含め、オンラインでのご注文も可能です。
また、これも本稿執筆時点でアジア経済研究所のリポジトリにはまだ登録されておりませんが、登録を確認次第、ご案内できればと思っております。
ちなみに、当ブログ開設後に刊行された『動向年報』については、下記からどうぞ。
分量が非常に多い分だけ値の張る本ではあるのですが、お近くの図書館に購入を依頼するなどして、ぜひ冊子体をお読みいただければ幸いです。
【6/6追記・ウェブ公開のお知らせ】
今回の『アジア動向年報2018』がウェブ公開されました!
アジア経済研究所学術研究リポジトリ "ARRIDE"より、是非ご一読ください。
そして、もし冊子体をお買い上げいただければ心底喜びます。日本の地域研究の維持と発展のため、ご理解ご協力をお願いいたします。