角館からはJRの電車に戻ります。田沢湖線(秋田新幹線のうち盛岡~大曲)の各駅停車で大曲まで出て、そこから奥羽本線も各駅停車で横手に向かい、この日の乗り鉄は終了です。
駅前には先程の団体観光客が一部残って写真を撮っています。ただ、しばらくすると迎えのバスが来て、乗り込んでいきました。ローカル線の旅をわざわざツアーに組み込んでいたわけです。いずこも同じ経営難の地方私鉄や第三セクターですが、新たな可能性も感じます。
こちらが秋田内陸縦貫鉄道の駅舎。武家屋敷で有名な角館で、ひときわ目立つ洋館です。
一方で駐輪場は純和風。こういう土地ですから冬場は屋根がないと困るよな、と思ってだいぶ経ってから、そんな季節に自転車に乗るものか、というツッコミがようやく浮かびました。
駅前にはかつての蒸気機関車の動輪が置かれていました。かつて角館を走っていた機関車のものを、有志が引き受けて展示したのだそうです。
新幹線をやり過ごしてから、普通電車に乗り込みます。まだ5時にもなっていないのに、外は早くも日が傾いてきた中、電車は大曲に向けて走り始めました。
沿線には広い田圃が広がります。大きな倉庫に描かれたおばこ(娘)さんは、瞳の大きさと色が、いかにも平成初期然としています。
遠くの山にうっすらと雪は残りますが、人里からもう冬は去ったようです。ただ、田畑はまだ雪の下での眠りから覚めたばかり。春が訪れるのは、もう少し先のことです。
電車は大曲に着きました。線路の配置の都合上、秋田新幹線と田沢湖線で先に進む電車は、ここで進行方向を変えることになります。写真では見えませんが、線路もここで行き止まりになっています。
大曲駅の待合室に行く途中、ベンチかと思いきや三線軌条の展示を見かけました。
大曲から秋田へは、秋田新幹線と奥羽本線の普通電車が同じ路線を走ります。ただレールの幅が違うので、この間は広い秋田新幹線用のレールの間にもう一本、奥羽本線の電車用のレールを敷くことで、同じ線路を走れるようにしています。
ただ今回は秋田ではなく、奥羽本線の上りの普通で横手に向かいます。電車は角館からのものと見分けがつきにくいと思いますが、というかそもそも同系ではあるのですが、レール幅の狭い一般の在来線用の電車です。
大曲から横手までは20分弱。着いてみると、レール運搬の貨車が隣のホームに停まっていました。保線工事は電車の通らない夜中にやるものなので、なかなか見かけないんですよね。
横手と言えばかまくら。当然ながらこの時期にあるはずはないのですが、こうしてイラスト展示は置かれています。
もっとも、横手名物はかまくらだけではありません。今や全国区となった横手焼そばです。こちらは時期の限定はないですし、これを楽しみに横手まで来たのです。宿に着いて早々に、明日の朝食の買い出しも兼ねて食べに出てみました。
で、横手焼きそばを頼むところ、ナポリタン風というのがあったので、こちらに惹かれてしまいました(汗)
ただ今回は妻も一緒なので、普通の横手焼きそばも頼むことができました。こういう時に二人旅のメリットが出てきます。
宿に戻ってから、焼きそばを堪能した後にと、駅前で買っておいた地酒ワンカップのセットを出してみました。ただ、それ以前に買った酒も残っていて、順に呑んでいるとここまでたどり着く前に眠気に襲われてしまいました。
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