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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

惜別・土讃線キハ32系思い出ギャラリー

 

 2025年3月ダイヤ改正土讃線から姿を消したキハ32系。手元に残った土讃線最後の国鉄型車両の写真を一挙公開します。

 

 

 国鉄末期に製造され、四国各地の非電化区間普通列車として走り続けた気動車ディーゼルカー)キハ32系。私が高知に移ってからも、朝のラッシュ時を中心に見かけたのですが、2025年3月ダイヤ改正で全車両が運用離脱となったことが高知新聞で報じられました。

 

www.kochinews.co.jp

 

 記事にもあるように、キハ32系は国鉄民営化の直前、経営難が予想されたJR四国が発足する前に新車を入れてしまうべく製造された車両です。車両は従来の国鉄型車両より車長が短く、小型軽量になるよう設計され、トイレはなく、部品には廃車からの流用やバスの汎用品が使われるなどして、徹底的にコスト削減が図られています。

 

itreni.net

 

 私が高知に移ったころは土讃線の各地で走っていましたが、10年間で徐々に活躍の場を減らし、近年は朝のラッシュ時ぐらいしか見かけなくなっていました。そして最後に残った5両もこのほどお役御免となったわけです。

 高知新聞の記事を見て、これまで撮影したキハ32系の写真がどれだけあるか、気になって探してみました。トップ画像は2015年4月1日、高知大学地域協働学部の看板の除幕式に行くのに入明駅に赴いたところ、逆向きの上り高知行で入ってきたキハ32系2両です。

 この他にも数は少ないものの、既に当ブログで公開したものも含めいくつかありましたので、今回まとめて公開してみようと思います。

 

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 2015年7月19日、土佐長岡駅にて。

 

www.3710920.com

 

 遠くから左右のライトを光らせて、列車がやって来ます。

 

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 高知行普通列車、先頭がキハ32系です。

 

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 土佐長岡駅到着。ただよく見ると、2両あるうち後ろの車両はどうもキハ54系なんですよね。こちらもキハ32系と同じく国鉄民営化対策で製造された車両なのですが、キハ32系より先に高知を去っています。今にして思えば、こちらの車両も撮影しておくべきでした。

 

 

 2015年8月20日青春18きっぷの旅の最終日、阿波池田まで帰ってきた私を出迎えたのが、キハ32系、1両のみのワンマン列車でした。

 

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 2015年10月25日、予土線鉄道ホビートレイン土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線に乗り入れるというので出かけてきました。

 

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 高知から奈半利まで、ホビートレインの旅を満喫して高知まで戻って来た時に遭遇したのが、ホビートレインと同形式のキハ32系阿波池田行です。

 それにしても、高知と阿波池田の間、時刻表では80km以上あるにもかかわらず、トイレなしの車両で運転していたわけです。さらに、土佐山田からは長い坂が続いて車輪の空転の危険もあったわけで、乗る方も運転する方も神経を使ったことでしょう。

 

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 2016年12月16日、土佐一宮駅にて。伊野から高知までの運用を終えた列車が、回想として戻ってきました。

 

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 ここから本線を外れ、布師田の高知運転所への引込線に移っていきます。

 

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 朝の一仕事を終えた2両。運転所に入ってしまえば、次の出番まで長い昼寝になります。

 

 

 最後は2019年8月18日。高知県西南部のバス旅に出るべく、須崎まで乗ってきた列車です。なぜこのアングルで撮ったのかは思い出せません(汗

 

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 この車両をよく見るとお分かりの通り、軽量級の鋼製車両はこの時点で寄る年波には勝てず、塗装の剥がれた跡がいくつも見えています。さらに末期には錆も露わになっていて、老朽化は覆うべくもありませんでした。引退は必然の流れ、というか急ごしらえの車両が40年近くもよく走った、本当にお疲れ様というべきでしょう。

 ただ、鉄道ホビートレインをはじめ予土線の車両はまだ現役。さらに松山以南の予讃線でも運用が残りそうです。気になる方は、今のうちに乗りに行っておいた方が良さそうです。