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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

スマイルレール内陸線、秋田内陸縦貫鉄道を北から南に乗り通す(2019早春の東北一周No.19@あきた)

 

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 秋田犬の意匠を凝らした車両は鷹巣駅を発車しました。ここから阿仁合駅での乗り継ぎで、秋田内陸縦貫鉄道の路線をその通り縦貫します。

 

 

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 先程の産直店で買ったお弁当。500円でこのバラエティとヴォリュームですよ。しかもいぶりがっこがあるのは嬉しい限りです。

 

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 鷹巣からしばらく林の中を走った列車が、最初の急行停車駅の合川に着きました。由来が分からないのですが、使われなくなった側線のホーム跡と思しき盛り土には、味噌でも漬けられそうな木の桶がそこかしこに置かれています。

 

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 阿仁前田の辺りで、木版を大量に積み上げた出荷場(?)の傍を通ります。杉で知られる秋田県、今も林業は盛んなようです。

 

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 内陸をずっと走り続けると、やはり雪景色が近づいてきたような気がします。それでも、まだ晩冬と言うより早春の風景、と言えるのは、雪解けの田畑を見ているからです。いや、早春と言わせて。まだ冬ってやだ。

 

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 列車は乗り継ぎ駅の阿仁合に着きました。田園地帯や林の中ばかり走り抜けてきた気がするのですが、それでも「市」というのに意外感を覚えずにはいられません。

 

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 乗り継ぐ列車はすぐにやって来ました。この時間帯のローカル線にしては珍しく2両連結です。

 

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 乗り込んでみると、こちらで秋田犬がお出迎え。

 

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 この平和そうな顔(笑)座席の柄も、言うまでもありません。

 

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 そしてこの天井。先程に輪をかけてワンワンカーでした(衝撃

 ちなみに、こちらは先頭車両。後ろ1両は締め切っていて入れません。帰りの角館から、団体旅行者でも入ってくるのでしょうか。秋田県は以前に韓国ドラマのロケ地にもなっていたそうですし、かなりの山奥ではありますが、それでかえって外国人観光客は多いのかも知れません。

 

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 車両ごとに塗装が異なる内陸線。車庫ではマタギをイメージした車両が昼寝中でした。

 

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 こちらはかつての急行「もりよし」用車両3両。今も急行は毎日運転のはずですが、どういうわけか揃って車庫に留まっています。

 そんな阿仁合駅を出て、列車はいよいよ山間部に入っていきます。

 

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 列車は阿仁川沿いに山を分け入っていきます。もはや早春の風景は去り、車窓は再び雪に覆われています。

 

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 列車が速度を落としました。内陸線の名物、大又川橋梁に差し掛かったところです。景色を味わい、写真を撮りたい乗客のために、ここから橋をゆっくりと渡ります。

 

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 が、肝心の写真を撮る方が慌ててしまってダメダメでしたorz 出直します……

 

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 再び速度を上げた列車の周囲はさらに雪。陽光だけが暖かさを感じさせてくれます。

 

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 雪が溶ければ水田が広がるはずの山里。今は春の訪れを静かに待っています。

 

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 裸になった木々が、さらに寒々しさを訴えかける雪山。かと言って目を麓に逸らしても、見えるのは積もった雪の高さ。気候の厳しさから逃れることはできません。

 

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 空も次第に雲が多くなり、ますますもって冬景色になってきました。

 

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 なのでせめて明るく。撮影に失敗しただけだろってツッコミはなしでお願いします。

 

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 山あいを縫って走ってきた列車は、比立内から阿仁マタギを出ると、5000メートルを超える長大トンネルで山を貫きます。そしてトンネルを出ても雪国、ほどなく戸沢駅に到着しました。ここが県内で標高が最も高い駅とのことで、これから徐々に春の風景に戻ってくるのだろうと、期待なのか何なのか分からない思いも出てきます。

 そして徐々に下っていく列車は、かつての終着駅松葉に到着しました。ここで台湾からと思しき団体の旅行客が乗り込んできたのですが、後ろの車両に行くと思いきや、引き続き締め切られたままで、先頭車両は一気に賑わいます。駅までは地元の方が案内をしていたようで、言葉が通じないのもなんのその、窓越しに別れのあいさつを交わすと、列車は出発していきます。

 

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 角館が近づくと、いくら何でも雪は溶けていきます。山ですらもそうです。春が戻ってきました。

 

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 そして列車は終点角館に到着。まだ「美人ライン」の看板が残っています。そして後ろは英語、繁体字中国語に続いてタイ語の案内が出ています。インバウンド対応も多様化したものです。

 ここからは再びJR線へ。団体客が駅を出てから、改札を抜けました。

  

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