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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

常磐線最後の運転再開区間に乗りに行ってきた話

 

 ずいぶん前の話になりますが、東日本大震災の被害を受けた常磐線のうち、最後まで不通だった富岡-浪江間がついに運転再開になったというので、乗りに行ってきました。

 

 

 

 全線運転再開を祝う原ノ町駅の横断幕。常磐線は大震災から何年もかけて徐々に運転が再開されていったのですが、その過程で原ノ町から相馬まで、孤立した形で運転が続いた時期もありました。

 

 

 首都圏でイメージされるところの常磐線の電車が、ついにやって来ました。ここからいわきに向けて出発です。

 

 

 沿線はあちこちで雪に覆われています。まだ冬の名残が留まっています。

 

 

 広い平野を流れる川を渡る電車。視界の先にあるのは、あの大洋です。

 

 

 まだ柔らかい日差しを浴びて、さらに電車は走っていきます。

 

 

 浪江駅に着きました。以前ここまで部分再開になった時以来の到着です。

 

 

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 ただ、今回はこの駅で降りることもなく、そのままさらなる運転再開区間に進むことになります。

 

 

 電車は双葉駅に着きました。建物の奥に見えるのはダルマでしょうか。

 その手前は明らかにホームの跡なのですが、レールはなくアスファルト舗装になっています。

 

 

 舗装道はその後も続きます。切り通しの区間まで続いています。

 わざわざ線路の隣に道路を通すために切り通しを作るはずはないので不思議に思ったところ、大震災以前にあったレールが撤去され、災害時の避難用に道路が作られたとのことです。つまり、この区間は複線だったのが単線化され、先程の双葉駅は棒線駅になった、ということです。

 

web.archive.org

 

 

 最後の不通区間、富岡-浪江間は営業キロで20.8km。電車はこちらがぼうっとしている間に何事もなく駆け抜けていき、気がついたら富岡駅でした。

 何年もかかった常磐線乗破は、あまりにあっさり実現しました。

 

 

 富岡駅。ここもかつて代行バスとの乗り換えで降り立ったところです。

 

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 ただ、浪江駅と同じく、今回は素通り。こうして通過するだけの駅が増えていきます。

 

 

 雪が残る浜通りにも春は訪れます。線路沿いに見事な桜が、寒さも何物と咲き誇っています。

 

 

 真新しいJヴィレッジ駅に着きました。いわきFCの試合を観に、いちどは来たいところなのですが、同じ年にJFLに昇格した我らが高知ユナイテッドSCとのJリーグでの対戦が実現するのは、いつのことか。

 

 

 そして電車はいわきに着きました。いつもならここから湯本に行って、スパリゾートハワイアンズを訪れるのですが、とてもそんな状況ではないので、今回はただ電車を乗り換えて、そのまま南下するだけです。

 

 

 常磐線の新ダイヤの時刻表。ついに行先表示が「原ノ町・仙台方面」となりました。

 

 

 下り列車の行先表示。普通列車原ノ町行、特急は仙台行、9年かけて、ようやく戻ってきました。