トラベルカルチャー誌"Transit"が2025年6月13日発売の第68号でモンゴルを特集。そのうち「モンゴルタイムズ」の「経済」「未来」に寄稿させていただきました。豊富な記事に加えて著者は実力者揃い、モンゴル入門書としても使えそうです。
世界の様々な国や地域を旅を通して見ていくトラベルカルチャー誌"Transit"。最新号の第68号がモンゴルを特集しており、昨日(2025年6月13日)紙版の発売が始まりました。
今回の特集記事の中でも「モンゴルタイムズ」では現代モンゴルの概要について8つのテーマで迫っています。このうち「経済」と「未来」を当方が担当させていただきました。
「経済」では「石炭泥棒問題」で露わとなった鉱業依存の弊害、さらに「モンゴル経済の悩みのタネ」についてまとめられています。また「未来」ではモンゴルがどのようにして直面する課題を自ら解決し、未来を切り拓くかについて、いくつかのキー・ワードを出しながら解説させていただきました。個人的には、私が若い頃からずっと唱えてきた(といっても私のオリジナルではないんですけどね)「遊牧の基層性」を編集過程でフィーチャーしていただけたことが、何より嬉しかったりします。
目次を見ていただければ分かっていただけると思いますが、今号ではモンゴルの「いま」について、実に多岐にわたるトピックを設定して迫っています。そして私が確認した限り、執筆しているのは私を除いて第一線で活躍する実力者揃いです。
「モンゴルの入門書が最近全然出版されない」というのが数年来の私の不満でした。私がモンゴル研究に足を踏み入れた1990年代は興味深い良書がいくつも出されたのですが、その頃より今の方が日本とモンゴルの交流が盛んだというのに、そんな交流に加わろうとする人のための入門書が最近ではまるでなく、どうにかしないといけないと思っていたのです。
ただ、今回の出版でそれがどうにかなったかも知れません。詳しくはあらためて確認してみたいのですが、目次を見るだけでも、モンゴルの「いま」を知りたい人のための入門書ができた、そんな期待感を持ってしまいます。
本エントリ執筆時点では紙版の販売のみ始まっており、電子版は近日公開です。詳細は下記リンク先をご覧ください。
また、今号発売に合わせてイベントも企画されているとのこと。
23日(月)は授業で参加するべくはなく、可能とすれば14日(土)だったのですが、残念ながら別の用事があって、抜け出すわけにはいきませんでした。その「別の用事」については遠日中に公開します。