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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

地域実習振り返りレポート2024年3月号:先月のいしはら実習班

 

 高知大学地域協働学部土佐町いしはら実習班、先月2月は3年生にとって最後の実習となる節目の月でした。一方で2年生はいしはらの林業を体験すべく合宿を敢行。回数は少ないですが内容の濃い地域実習のレポートです。

 

 

 第2学期の正規の期間は2月早々に終了。なので2月の実習もかなり少なくなりました。ただ、3年生にとっては2年間の実習を終える大事な時期でもあります。

 まず2月9日には一部学生が峯石原地区での福寿草祭りに参加。福寿草を見るのはもちろんのこと、祭りに携わっている地域の方々から、祭りや地域の歴史についてお話を伺いました。

 

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 峯石原の福寿草祭りについては、私が別途訪問しているので、そちらの記録もご覧ください。

 

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 翌日の10日はいしはら現地での実習成果報告会を夕方に、ワークショップを夜に行いました。3年生にとっては、これが最後の正課の実習となります。

 

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 現地報告会は学生が報告内容や資料作成のみならず、企画から準備、告知や実施まで全て自分たちで行いました。当日は実習活動についての報告に加え、2年生(新3年生)が今後取り組んでいく企画についても説明がありました。

 

 

 廊下では、1月のチキョフェス向けに作った2年生の活動報告用のポスターを掲示していました。

 

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 一方のワークショップは、3年生のうち食に関わる企画を行ってきた「フード班」によるものです。模造紙を前に意見を共有する通常の形ではなく、2年間お世話になってきた地域の方々への感謝を込めて、自分たちが(前日から泊りがけで)作った料理を振る舞いながら行っていく形になりました。それが功を奏して、地域の方々と学生たちがより打ち解けて、地域や実習の今後について話を交える良い機会になったと思います。

 

 

 当日の料理から。おにぎりは4種類あります。

 

 

 こちらが料理なのですが、私が自分で盛りつけたので、見栄えが悪くて申し訳ないです……

 

 

 サイドメニューのカナッペ。ブルーベリーと山の辣油の2種類です。

 

 ワークショップも終わり、教員と大部分の学生は当日中に大学に戻ります。ただ、2年生3人はそのままいしはらに残りました。というのも、翌日の11日から14日まで、いしはらや土佐町での林業に関する現場体験や調査を行うための合宿に入るからです。

 合宿の内容については、下記のレポートをどうぞ。普段は教員が文面を考えるのですが、今回は全く同行していないので(帰りに迎えに行っただけ)、文章も学生に作成してもらいました。

 

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 合宿をやりたいと聞いた時は、少しは驚きましたが、むしろ授業期間外でがっつり地域と関わる意欲が表れたのを嬉しく思いました。迎えに行った時の話を聞いても、林業について今まで得られなかった貴重な体験ができたとのことで、充実した4日間だったのだろうと感じた次第です。

 そして、地域の方々のご理解や積極的なご協力がなければ、合宿は実現しなかったわけです。私からも、あらためて心から感謝申し上げます。

 ここからは、学生たちがこの経験を自分たちの企画や取り組みにどこまで活かせるかが問われてきます。それらの企画や取り組みによって、自分たちの得たものをどこまで地域の方々に還元できるか、次の第1学期が勝負です。

 

 こんな感じで、2月は実習回数が少ないながらも、得るところの多いものでした。

 一方で、今後の実習に関していろいろ課題が見えたのも確かです。とくに、いしはらについて、座学を含めたインプットをもっと増やす必要は感じました。

 もっとも、インプットする量を増やせばそれで解決とはならないのが難しいところです。受け取る方の容量や関心・意欲がなければ、投入量が増えても漏出するだけですし、それらを増やすところから始めないといけません。この辺は教員の資質次第な面が小さからずあるのですが、それがからっきしなのが頭痛のタネになっています。

 ともあれ、3年生の実習は終わり、これから新たな学生が入ってきます。これまでの取り組みを踏まえて、新たなメンバーでどこまで実のある実習活動ができるか、いしはら担当3年目も模索は続きます。