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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

地域実習振り返りレポート2024年1月号:先月のいしはら実習班

 

 高知大学地域協働学部土佐町いしはら実習班の実習活動をまとめた「地域実習振り返りレポート」、試行として2023年12月の取り組みについて投稿します。

 

 

 地域実習振り返りレポート、前回からだいぶ間が空いてしまいました。

 昨年度、いしはら実習班の担当になって、当初はレポートを書くつもりでした。にもかかわらず沈黙してしまったのは、未知の実習地であるいしはらについて書くことに「怖さ」を覚えてしまったためです(というと、いしはらの方々に申し訳ない言いようなのですが……)。

 また、後述する通り、いしはら実習班は旧twitterInstagramアカウントで発信しているわけで、だったら自分が何もしなくてもいいな、と思ったのもあります。

 にもかかわらず、なぜ再び書こうと思ったのか?言い出せばいろいろな理由を挙げられるでしょうが、言い訳になりそうなので、単に「書きたくなったから」というわがままだと思っていただければ結構です。

 なので、このレポートは何か崇高な目的のあるものではないです。言わば教員という「裏方」の独り言です。この点ご理解の上、おつきあいいただければ幸いです。

 

 さて、高知大学地域協働学部土佐町いしはら実習班、12月はイベントがいろいろあって大忙しでした。今回はそんな先月の実習活動について、学部・大学院地域協働学専攻公式サイトとFacebookアカウントの投稿からご紹介します。

 

  • 12月1日

 月初めからやることだらけの実習でした。

 

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 週末に地元の神社の祭事が控えていて、いしはらは朝から餅つきで大忙し。学生も加わり、お餅をついたりこねたり丸めたりしました。

 また、年末のいしはらではクリスマスツリーを飾るのが恒例です。この日はツリー用の木の切り出しと、集落活動センターいしはらの里がある旧石原小学校のグラウンドに据え付け、こちらも学生が入って行いました。

 一方で、学生は自分たちの企画も進めないといけません。今回行ったのはリンク先の通り、ワークショップとクリスマスイベントに向けた準備や打ち合わせ、地域のウェブサイト再構築用の写真撮影等でした。

 

 

 クリスマスイベントに向け、子どもたちへのプレゼントとして地域の皆さんからお菓子を贈ってもらうようお願いすることになりました。こちらは地域各地に置かれた受付ボックスのひとつ。はたしてうまく集まるでしょうか……

 

  • 12月8日

 地域協働学部の実習授業は学外でばかり行うわけではありません。ときには学内に留まり、自分たちの取り組みの振り返りや企画準備を行う……のですが、いしはら班は毎週誰かが現地いしはらに行っています。とくにこの月は公式リンク先にある通り、現地でやることが多いので、なおのことです。

 

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 今回のハイライトは、午後から行ったクリスマスツリーのイルミネーション装着です。ツリーのてっぺんにイルミネーションを飾り付けるのに、ユニック車まで出しての作業となりました。

 

  • 12月15日

 3年生企画のワークショップ、2年生が子供向けに企画したクリスマスツリーの飾り付けの前日です。さらに翌週にはクリスマスイベント本番も迫っていて、どの企画班も先週に増して大わらわでした。

 

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 先程「企画班」という言葉を出しましたので、ちょっと説明します。「いしはら実習班」というのとで、こんがらがるかも知れませんからね。

 高知大学地域協働学部では、各実習班で学生が学年ごとにチームを組み、地域の方々とさまざまな企画について、立案から計画策定、実施、評価までを行います。これが「企画班」です。

 実習班によっては全員が1チームを作ること、つまり企画班=実習班となることもあるのですが、いしはら班は3年生が7人、2年生が6人と人数が多く*1、かつ様々な学生の関心をひとまとめにしてしまうわけにもいかないので、最近は学年ごとで2チームに分かれるようになっています。

 ということで、今のいしはら実習班では企画班が学年ごとに2つずつ、合計4つあります。慣れない方には確かに分かりにくいでしょうが、現場にいて不便を感じている人もいなさそうですし、言い換えを考えても定着しなさそうな気がします……

 

  • 12月16日

 前述の通り、ワークショップと飾り付けの当日です。

 ワークショップは、学生が行った企画について、地域の方々と成果を共有すること等を目的に行うもので、第3年次2学期の実習活動のメインになります。内容はリンク先にて。

 

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 ワークショップと飾り付けは同時並行で行っていて、私はワークショップの写真撮影を主に担当しました。私はワークショップの専門的な訓練を受けたわけではないですし、学生が経験を積むのが大事なので、ワークショップには直接関わりません。

 なので、ワークショップの設計や細かいスキルについては論評を避けます(私より詳しい学生もいますし)。ただ、調査結果を報告して終わりではなく、地域に還元、活用する方法としては上出来ではなかったかと思っています。手前味噌ではありますけどね。

 一方の飾りつけも順調に進みました。この日は午前中に旧校舎へのイルミネーションも取り付けていて、これでクリスマス向けの装飾が揃いました。点灯したのがトップ画像です。良い雰囲気だと思いませんか?

 

  • 12月17日

 この日はいしはらではなく、お隣りの平石集落に向かいました。かつての小学校を使ったおやつのイベントに出店するためです。

 

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 「おやつ」と言いますが、出店者が多く、料金を払えば1つずつ取っていっていいシステムだったので、実質お昼ご飯並みの量になりました。その割にはイベントと言っても大規模なものではなく、割とのんびりできる時間もあったので、学生にとっては出店というよりも、むしろ地域の方々と交流したり、ふだんなかなか接点のない子どもと遊んだりという良い機会になった気がします。

 

  • 12月22日

 クリスマスイベント前日です。なので、主担当の企画班はこの日から泊りがけで準備に取り組みました。それ以外の班は学内に残ったり、別途自分たちの企画に取り組みつつ、イベント準備を手伝ったりしました。

 

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 そして気になるお菓子集めですが、

 

 

 どっさり集まりました!中にはこんなぬいぐるみも。

 学生たちは地域の方々に感謝感激しつつ、さてこれを子どもたちにどう分けるべきか、頭をひねっていました。

 

  • 12月23-24日

 いよいよクリスマスイベントの日です。この日のイベントは昼間が2年生による子ども向けクイズラリー企画、夜が地域主催のおきゃく(宴会)です。

 

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 昼間の企画には私もチェックポイントの監視役で駆り出されました。山里の屋外だったので、日が傾いてからはそれはもう冷え込んだのですが(苦笑)、イベント自体は事故もなく、子どもたちにも喜んでもらえたようなので、まずはホッとしました。

 あ、駆り出されたと言えば、

 

 

 弊学部教員、こういう使われ方もします(苦笑)

 ちなみに、子どもたちは4グループに分かれてクイズラリーに挑戦したそうですが、この問題で不正解は出なかったそうです。

 一方で、夜の部では3年生が活躍。料理の提供に動画撮影と、グループごとに動き回っていました。こちらも大いに盛り上がって良かったです。仕事なので呑めなかったのが残念ですが(苦笑)

 

 ところで、広報では実習での取り組みについて、行ったこと、できたことを発信していきます。そのため、実習がいつも順調に進んでいるように見えるかも知れません。

 ですが、そんなに企画が簡単に上手くいくはずはありません。想定通りに進まないこともあれば、思わぬトラブルにぶつかることもあります。

 かつ、学生は実習だけやっているわけではありません。とくに12月は研究論文の〆切がありましたし、他の授業ももちろんあります。

 さらに、サークル・課外活動やアルバイトも含めると、ホントやることだらけです。そのように時間が限られた中で、実習に取り組まないといけないわけです。

 ただ、そうは言っても企画はやり遂げないといけません。しかも、学生が自分たちのノリでやればいいってものでもありません。企画には地域のさまざまな方が関わっていて、そんな方々とどう連携すべきか、いろいろな思いや希望と現実にできることとのバランスをどうとるのか等々、とりわけ本格的な企画に初めて取り組む2年生にとっては、企画当日まで悩ましく頭の痛い日々が続きました。

 ですが、企画を通じて地域の方々の応援を実感できたのも確かです。山ほど集まったお菓子もその表れですし、雨風や雪が舞う中、クリスマスツリーの飾り付けが大丈夫かどうか気にかけてくださった方もいました。クリスマスイベント当日は子どもたちの保護者の方々にもご協力いただきました。ワークショップも多くの方に集まっていただきました。他にも様々なご支援を頂き、私からもここで感謝申し上げたいと思います。

 また、今月の実習には、日によって卒論執筆が大詰めを迎えた4年生や、2年次からの実習地選びのために見学に来た1年生も加わることがありました。4年生はいしはらに関して私よりも経験値がありますし、2, 3年生にとっては貴重な助言も聞けたと思います。また、1年生にいしはらでの実習について、実際に体験してもらえたのも良かったです。あと正直言うと、どうしても人手が欲しい時期なので助かったのも確かです。

 2学期最大のヤマを乗り越えたいしはら実習班ですが、1月は学期末。3年生にとっては2年間の実習の締めくくりですし、2年生にとっては来年度の事業計画を完成させる時期です。

 そして月末には学内で、2月10日にはいしはらで、実習の成果の報告会が控えています。気の抜けない日々はまだまだ続きます。

 

 なお、高知大学地域協働学部・大学院地域協働学専攻公式サイトとFacebookアカウントでは、いしはら班を含め各実習班の活動をレポートしております。

 

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 とくに学部・専攻の受験をお考えの方は、高知大学受験生サイトをぜひチェックしてください。

 

nyusi.kochi-u.jp

 

 「っていうか、地域協働学部の実習ってナニ?」って方は、まずはカリキュラムをご覧ください。

 

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 また、各実習班の実習活動は、下記まとめエントリに掲載されているアカウントでもご覧いただけます。

 

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 そして、いしはら実習班の活動につきましては、旧TwitterInstagramの公式アカウントをぜひフォローしてご覧ください。

 

twitter.com

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*1:2023年度現在、高知大学地域協働学部では第2年次と第3年次の2年間、高知県内各地の実習パートナー組織とともに、正課の実習授業を展開しています。学生は第2年次進級前に決めた実習分属先で、2年間実習活動を行っています。