土佐の山里に春近しと告げるのが福寿草の花。土佐町峯石原集落で2月3日から11日まで行われている福寿草祭りに行ってきました。
「南国詐欺」と言われる寒さが続く土佐ですが、それでも春が間違いなく近づいていると知らせてくれるのが、福寿草の可憐な小さい花です。土佐町峯石原集落ではその福寿草が見頃を迎え、2月3日(土)から11日(月・祝)まで福寿草祭りが行われています。
昨年は都合がつかず行けなかったのですが、今年は休みができたので原稿の〆切が迫ってるのに行ってきました。
国道493号線でトンネルを越え、西石原のバス停から山へと登る町道へ。1車線のうねる道をほぼ登り切ったところが、峯の福寿草祭りの会場となっています。道中はガードレールがないところもあるので、運転にはくれぐれもお気をつけのほど。
駐車場は薬師堂から少し上がったところ。かなりの鋭角なので、うちのコンパクトカーでも切り返して入りました。
協力金500円を払って、まずは薬師堂へ。お堂の前ではお茶を振る舞っています。
新しい方のお堂では琴が置かれていました。今日は団体のお客さんも来るみたいなので、その際に演奏があるのでしょうね。
福寿草祭りと薬師堂での祈願の写真。薬師堂は実習で何回か来ているのですが、そのときはたいてい無人なので、こういう祈願が行われているとは知りませんでした。
江戸時代からの歴史を誇る薬師堂。普段はひっそりと建っています。
薬師堂の解説文がありました。薬師堂の手前にあった大きな木が、この乳イチョウです。
祭りに合わせて、ご本尊が公開されています。宮大工が腕を磨いた場所というだけあり、欄間も非常に凝っています。
峯石原から北に行った瀬戸川渓谷や、アメガエリの滝の写真が並んでいます。アメガエリの滝には、去年11月に学生と出かけたことがあります。
薬師堂の裏。写真にすると見づらいのですが、福寿草の花があちこちで咲いています。
花に近づいてみました。これから咲く花、開いた花、いろいろです。
早いものだと、お正月の辺りから咲いているのだとか。
地元の方は「今日は曇りやき、あんまり(花が)開かん」と残念そう。こうして見ると結構開いているように見えるのですが、晴れた時はこんなものじゃないのでしょうね。
福寿草の群生地は薬師堂から少し降りたところにもあります。そちらにも行ってみましょう。
福寿草の群生地は案内版があり、たくさん幟が立っているので、迷うことはありません。
福寿草祭りは私有地を開放して行われています。また福寿草はあちこちに生えているので、注意書きの通り気を付けて歩いてくださいね。
遊歩道をだいぶ降りてきました。奥に薬師堂が見えます。
そして、足元には群生地という言葉に違わぬ福寿草の咲きっぷりです。
咲き乱れる福寿草。これから花開くであろう蕾も多いです。
はい、看板に偽りなし。まがう事無き福寿草群生地です。
私の腕では鮮やかさをきちんと捉えた写真にならないのがもどかしいです。はやり、これは直接見ていただかないといけません。
曇っているせいで福寿草が開いてくれない、と口々に言うので、それはその通りだと思います。
ただ、山里の幽玄さを味わうのであれば、こういう天気の日こそ相応しい、とも思うのです。
薬師堂の近くまで戻ってきました。
樹齢が正しければ、室町時代からの乳イチョウが出迎えてくれてます。
まだ冬枯れのイチョウの木。ただ、その根元で、福寿草が呼ぶ春は少しずつ近づいています。
協力金を払っていただいたぜんざいを頂き、しばし休憩。
受付には物販スペースもあります。キムチというと意外かも知れませんが、これが本当に美味しいんです。味の深み、コクが断然違うんです。
福寿草祭りの後はふもとに戻り、毎週日曜日恒例の「やまさとの市」に行ってお昼ご飯です。西石原集落と東石原集落が交代で提供するおうどん、今日は東石原の番です。
いしはらの郷土料理、たけのこ寿司も頂き、いしはらを満喫した気分です。
土佐町峯石原集落の福寿草祭りは、先述の通り11日(月・祝)まで開催されます。9日(金)には実習で学生と参加するので、よろしければおいでてくださいよ。