新型コロナウイルス感染症の拡大でしばらく現地実習ができなかったのですが、久々に再開されたので、こちらのレポートも復活させようと思います。といっても、まだ1回しか実習に出ていませんが……
以前書きました通り、今年度から当方の担当実習地が土佐町石原地区になります。
弊学部は集落活動センターいしはらの里との連携による実習を2017年度から始めました。今年度は3年生7名と新たに加わる2年生7名で実習を展開していきます。
そして、4月22日(金)に初めての現地実習を行いました。学部公式のレポートは近日公開予定なので、アップされ次第ご紹介しますが、まずはこちらで当日の写真を少しだけ出してみようと思います。
石原地区での実習パートナーである集落活動センターいしはらの里が入っている旧土佐町立石原小学校。今も小学校の名前が残っています。
玄関にはかつての小学校の名前と共に、集落活動センターと日本福祉大学、そして弊学の看板が掲げられています。私にとっても、ここが今年度からの拠点となります。
小学校と、中学校があったことを示す石碑。土佐町は10数年前に町内の小学校と中学校をそれぞれ1校にまとめています。同じ嶺北地域の大豊町や大川村も同様です(本山町のみ小学校が2校残っています)。
この辺は、昨年度までいた黒潮町が少人数の小学校を残しているところとは対照的なところです。もっとも、その黒潮町も休閉校した学校はありますし、どちらが良い悪いとは言い難いところです。
さて、今回は3年生が企画打ち合わせを行いつつ、初めていしはらに来る2年生はまち歩きに出たり、3年生の打ち合わせを見せてもらうというのが、実習のメインです。私も初めて来る土地ですので、街歩きに加わることになりました。
いしはらでの実習での取り組みとして、地域内で日曜日に開かれる直販市「やまさとの市」での活動が挙げられます。やまさとの市は国道439号線沿いにあるのですが、走っている車からより認識されやすいように、屋根に大きな案内を書いたりしたほか、地域の方々の協力を得て、敷地にこの案内板を建てています。
案内板には石原地区全体と、市や集落活動センターがある西石原集落の拡大図が描かれています。左下に見えるように、地区内の見所や主要施設についてはQRコードが生成されていて、より詳しい情報を得ることができます。
案内板には弊学部の名前がしっかり書かれています。こうやって学生たちの活動が、地域内で根づいているところです。
また、いしはらでもうひとつ拠点となるのがこちら、旧西石原郵便局です。取り壊される話だったのを地域の方が譲り受け、地域の方々や学生も含めた交流の場として整備しているところです。
記事にある通り、室内にはLPやシングルのレコードに加えて、アート・ガーファンクルのポスターが目を惹きます。
サイモンとガーファンクル、子どもの頃に母が持っていたLPをよく聴いたものです。となると、学生にとっては祖父母世代の音楽になるんですね。
ちなみにだいぶ大きくなるまで、サイモンとガーファンクルの2人を間違えて覚えていたのはナイショです。
そんな中、かつての郵便局の名残を示すものもありました。いかにも重厚な金庫です。
ちなみに、郵便局自体は1, 2分歩いたところに今もあります。
この写真を撮ったのが13時半ぐらいだったでしょうか。お昼時が終わって、人通りがなくなっています。
3年生に教えてもらった話では、この辺には昔2軒旅館があったところ。いしはらはかつて高知からの旅人が行き交う宿場町として栄えたそうです。ただ、現在はかつての旅館や商店もほとんどなくなってしまい、空き家が目立つようになっています。
とはいうものの、集落活動センターの活動をはじめ、住民による商店やガソリンスタンドの維持、さらには先程ご紹介した旧郵便局での取り組み等々、地域のくらしを地元の人々自身で守ろうとする動きが続いているのもこのいしはらです。そして、その取り組みに学生たちも加わり、さまざまな企画を考えて実現しています。
そんな中で、私自身がどう関わっていくのか。まだまだ知らないことばかりなだけに、しばらくは模索が続くと思うのですが、実際にいしはらに来ていろいろな話を伺ってみて、とっかかりが全くないでもないな、という感覚も得ることができました。この辺は、おいおいお話することもできるかなと思います。
というわけで、今月は最初の一歩を踏み出したところ。5月からは本格的にいしはらと大学を行き来することになります。その中で何を得ることができて、何を生み出すことができるのか。多少不安もありますが、楽しみにしているところです。
【追記】
弊学部からのレポートも出ましたので、リンクを貼ります。
こちらも是非ご覧ください。