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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

モンゴル2024年国会総選挙、23党2同盟の争いに(5/1タイトル修正および追記)

 

 6月28日に行われるモンゴルの国会総選挙への参加受付が4月26日から28日に行われ、26の政党と2つの同盟が参加を届け出ました(5/1追記:4月30日の選挙管理委員会で3党の届け出が却下され、23党2同盟の届け出が認められました)。

 

 

 2024年はモンゴルでも選挙イヤーになります。モンゴルの一院制国会「国家大会議」の総選挙が4年間の任期満了を迎えるためです。

 2024年総選挙は6月28日に投票日が予定されており、今月4月26日から28日の間、選挙管理委員会が政党および同盟(複数政党が結成して統一候補を擁立する連合体)の参加届出を受け付けました。結果として26の政党と2つの同盟からの届け出があり、選管によって受理されました。

 選管の発表によれば、3日間の受付状況は以下の通りです。なお、政党・同盟の日本語名は一部を除き私の翻訳です。

4月26日:愛国主義統一党、市民参加統一党、国民同盟(モンゴル緑の党・モンゴル民族民主党)、大調和党、市民の意志・緑の党、人民の多数派支配党、共和党

4月27日:人間党、モンゴル自由党、モンゴル自由民主党市民運動党、民主改革党、ゲル地区開発党

4月28日:権利行使者党、真正党、民主党、良き民主的市民統一党、モンゴル保守党、新統一同盟(モンゴル伝統統一党・正義市民統一同盟党)、モンゴル社会民主党、モンゴル人のための党、世界モンゴル人党、人民の力党、祖国党、モンゴル人民党、開発計画党、権利自由同盟党(大衆党)、モンゴル改革党

※ 倫理党は総選挙への不参加を発表しました。

 

(選管による発表)

m-election.mn

 日本や韓国の政党に類似した名前の政党もありますが、基本的に関係はないと思って間違いありません。

 これらの政党・同盟で特に注目されるのは、まずは現与党のモンゴル人民党、最大野党の民主党、第三勢力で唯一国会の議席を有する人間党となります。加えて、腐敗疑惑と党内抗争でモンゴル人民党を離れたノムトイバヤル元国会議員が率いる国民同盟議席復活を期する市民の意志・緑の党共和党、新統一同盟(ただし同盟結成は今回が初めて)がどの程度議席を得られるかも気になるところです。

 モンゴルでは昨年の憲法改正と選挙法改正で国会制度が大幅に変わります。現行の国会は議席数が76で、2012年を除き国会議員は全て選挙区制で選出されてきました。これが新たな制度では議席数が126と大幅に増え、選挙制度中選挙区比例代表並立制に変わりました。

 当ブログでは2024年の国会総選挙について、何回かに分けて解説していく予定です。

 

(5月1日追記)

 4月30日に選挙管理委員会が会合を開き、選挙参加届け出があった政党・同盟のうち23党2同盟の届け出を承認、参加登録と証書発行を決定しました。

 一方、大調和党、開発計画党、モンゴル改革党の3党については、国会選挙法の規定違反があったとして届け出を却下しました。

 

m-election.mn

 

 これにより、2024年国会総選挙は23党2同盟が参加して行われることが決まりました。