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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

土佐町予習の旅(5)(終)早明浦ダムへ

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 翌朝、早々に目が覚めました。3月の終わり、お山の空気はまだまだキリっとしています。今日は帰りに早明浦ダムに寄ってみようと思います。

 

 

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 朝から豪勢な食事です。焼物ももちろんいいのですが、この時期の高知はやっぱりイタドリです。

 さて、朝ご飯をしっかり食べてから、今日は早明浦ダムを見に行こうと思います。昨日から見ているじゃないかと思われるかも知れませんが、さめうら湖だけではなくて、ダムの構造物も見ておきたいのです。

 

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 チェックアウトして車で数分、早明浦ダムにやって来ました。高知に移って7年経ったというのに、実は見に来たのはこれが初めてです。

 

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 ダムは大規模改修工事の真っ最中で、堰の上の道路は、途中で通行止めになっていました。

 

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 この通り、土佐町と本山町との境界で通行止です。

 

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 抑止の程度は違いますが、こうも境界線上にぴったりとガードが張られると、国境でもできたかのような印象を受けたりします。

 

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 堰の上からさめうら湖を眺めます。このところ高知は雨が少なく、だいぶ貯水量は減っています。もっとも、大川村役場が表れるレベルにはまだまだ遠そうですが。

 

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 水門のすぐ近く。水がいっぱいになったときは、この下の扉を上げて放水することになります。

 

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 早明浦ダムの水門。間近で見ると、放水の際に開かれる扉がどれだけの高さのものか、あらためて強く実感するものです。

 

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 ダムの反対側を覗きこんでみました。ええ、とっても高いです。

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 ダムのすぐ近くは、水がかなり少なくなっています。といって、大雨で放水されて水がいっぱいになっているところを見たいかと言われると困るのですが。

 

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 ダムからの細い水路は、一直線に土佐町の中心部に向かって延ばされています。これがあの四国三郎と称される吉野川なのかとは、なかなか思えない整備の仕方です。

 

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 堰の手前、土佐町側に立つ石碑。

 四国の方をした記念碑と、その隣の句碑が、ダム建設の光と影を象徴しているかのようです。複雑なものですが、影がないことにされていない、という救いは感知しておく方が良いのかも知れません。

 

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 近くにはこんなモニュメントもありました。ただ、謂われは分かっていません。

 

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 音声によるガイドもありました。しかもテープによる概要説明ですってよテープ!インターホンではない呼び出しボタンと共に、昭和後半を彷彿とさせるものです。

 ちなみに、高知市内の電器店では今でもカセットテープが売られているのを目にします。

 

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 案内板には四国4県での水の分配量と利用方法が書かれています。が……

 

 うどん、言うほど影響ないがやない?

 

 この数値を基に計算すると、香川県の都市用水の利用量は4件の総利用量の15.4%。香川県徳島県の利用量に限って比率を計算しても、21.6%です。

 それだけに、この数値が変わっていなければ、香川県でうどんを茹でまくったところで、それで早明浦ダムに貯水量や吉野川の流量に影響するとは考えにくくなります。

 もっとも、ここでは都市用水の利用量を見ています。うどんを茹でるための水の量はその一部を構成するものです。まさか全部ってことはないでしょうし。

 いや、まさか……ねぇ、いくら香川県ったって、都市用水を全部うどんに使うってのは、そりゃ、ねぇ……

 

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 ダムが位置し、建設にあたって大小の代償を払った高知県は、ごく僅かな割合の水のみを利用しています。こちらはそんな水利用の際に使われる高知分水の案内板です。

 

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 ダムの近くの階段を上がり、展望台に来てみました。

 

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 随分広い舗装されたスペース。駐車場にしてはラインが全然なく、何なのかと思っていたら、ヘリポートでした。

 

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 展望台からダム本体を眺めます。あらためて構造物の高さを見ると、とんでもないものをおっ建てたものだという、表現力らしい表現力をほぼ失うほど圧倒されたあとの感想しか出てきません。

 

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 ダム湖の周辺は、どこも岩肌が露出しています。香川県徳島県から見たら不安を感じる光景かも知れませんね(汗

 

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 展望台からさめうらレイクタウンを望みます。奥にある急坂が、森林公園への道です。我ながら、あんなのよく登り降ろしたものです……

 

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 ふと昔、大豊町の実習担当だった頃、ゆとりすとパークおおとよから早明浦ダムを眺めることがあったのを思い出しました。

 逆にダムから見えるかな、と思って、東の稜線を遠く望んでみたのですが、結局分かりませんでした。風車っぽいのがあるから、こっちの方角な気がしたんですけどね。

 

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 昨日今日で、桜の開花がさらに進んだようです。本当に、良い時期に来ることができました。

 

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 ただ、「お客様」はこれまで。4月からは高知大学地域協働学部の教員として、学生共々ガッツリ関わることになります。

 そういうわけで、これからお世話になります。よろしくお願いいたします。

 

(土佐町予習の旅:過去エントリ)

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