第23回日本フットボールリーグ、宿毛での3試合目にして最終戦。対戦相手はMIOびわこ滋賀、以前から高知を見ていた者からすれば、気になるチームです。
高知市内から宿毛までは日帰りも不可能ではないですが、片道2時間半は余裕でかかるので正直しんどいです。そんなわけで、簡単に行けるところでもないですから、どうせなら寄り道したり観光にも行きたいとなって、遠征はいきおい泊りがけになります。
で、いつもなら宿毛市内で泊まるところですが、今回はあえて隣の三原村に宿をとってみました。
試合がある宿毛市総合運動公園は、市の中心街から東に離れたところにあるので、三原村から行くのと所要時間ではそんなに差はないですし、道路も良いんですよね。*1
もちろん飲み屋街はありませんが、このご時世、前夜に飲みに出ることもないですし、むしろ農家民宿さんでどぶろくを堪能しつつ、満天の星空を眺めながらのんびり過ごす方が、かえって贅沢というものです。
翌日の朝は村の中心部の近くにある星ヶ丘公園へ。ヒメノボタンの花が盛りは過ぎていましたが、それでも園内でまだまだ咲いていました。
この辺のご案内は、来季も宿毛開催が決まれば、さらに詳しく書いていこうと思います。来年こそはアウェーからも気兼ねなく観戦できると期待して、せっかくですからその機会にいろいろと楽しんでいってほしいですからね試合結果以外は。
ただひとまずご参考まで、過去の旅行記です。
そしていよいよスタジアムに着きました。市からの許可も出て、スタグルが宿毛に帰ってきています。
が、気温!日刺し!!何が10月なもんか、9月のはじめばぁ暑いやないかと言いたくなるところで、アイスクリンが捗るのなんの。
この日のマッチデープログラム、表紙はDF下堂です。中には黒潮町出身のGK井上のインタビューがあって、幡多の関係人口は要チェックです。
というわけなのかなんなのか、再入場券にも井上の写真が出ていました。
滋賀県の緊急事態宣言が解除され、サポーターも来られるようになりました。アウェー側一面に大弾幕が掲げられています。
ちなみに、コアサポの中には忍者っぽい方がいました。ニンジャではなくて忍者です。
選手入場。高知の選手はもちろんですが、実は滋賀の選手も少なからず気になっています。
試合前の撮影に臨む滋賀のスタメン。1年ぶりに、宿毛にあの男が帰ってきました。
MF松本翔。昨季は高知に在籍し、JFLに昇格したばかりのチームにおいて、献身的なプレーを見せ続けました。
料理の腕も大したもので、高知在籍中にはタウン誌で連載を持っていたほど。契約終了で滋賀に移ったものの、今でも高知には根強いファンがいます。もっとも、最近の試合ではマルヤス相手に2ゴールを決めているわけで、正直怖いったらありゃしないのですが……
またこの日はスタメンから外れていますが、MF18番朴利器も高知出身選手。どこで出番があるのか気になるところです。
とは言え、滋賀は現状のところ順位がすぐ上の相手、遠慮している場合じゃありません。試合は高知のキックオフで始まりました。
先述した松本のゴールもあり、最近は波に乗っている滋賀ですが、この日は高知の守備がしっかり抑え、決定機をほとんど作らせません。
逆にリードを奪いたい高知はたびたびチャンスを作るも、ゴールまで持ち込めず、お互いもどかしい展開が続きます。
そんな高知の攻めが途切れたところで、前半の飲水タイム。これで流れが変わらないかと、一抹の不安がよぎります。
試合は滋賀GKのゴールキックで再開。懸念していたモメンタムの変化はありませんでしたが、攻勢を強めることもできません。
滋賀が攻め入ったところからボールを奪い、攻撃につなげようにも、ハイプレスをかわすのに時間をとられます。
結局前半は0-0で終了。ただスコアはさておき、試合前の不安が吹き飛ぶ好内容ではあります。
後半は滋賀ボールで開始。キックオフを務めたのは松本でした。
その後半も高知が滋賀に流れを渡さず、再三ゴールを脅かします。ただ最後の詰めが上手くいかず、スコアレスの状態がなおも続きます。65分には切り札赤星を投入しますが、その赤星をなかなかサポートできません。
後半の飲水タイム。プレーする方にとっても見ている方にとっても、暑さがじわじわと効いてきます。
この後は両チームの攻め合いとセットプレーの応酬、また互いに選手交代が入ります。そんな中、77分に16番小口が入り、松本は御役御免となりました。
そして87分、満を持して朴が登場。彼にとってはおそらく初めての宿毛です。
残り時間が少ない中、何とか1点でも奪おうとする両チーム。アディッショナルタイムに入って高知が放ったシュートが外れると、逆に滋賀が攻め上がってコーナーキックのチャンスを得ます。
しかし、ここは高知が難なく防ぎきり、そのままフルタイム。今季の宿毛最終戦はスコアレスドローで終わりました。
笛が鳴るとともに座り込んだ滋賀GK沖野。得点を奪えなかったのは残念ですが、相手GKをここまで疲れさせたのは、良い攻めができたということでしょう。
試合終了。このあっついのに皆さん本当にお疲れ様でした。
サポーターへの挨拶の後、試合を振り返る高知の面々。
ホームでの引分は惜しまれるものの、高知は直近2試合で3得点連勝という滋賀の勢いを組織的な守備で抑え、チャンスメイクにもたびたび成功しました。内容はポジティヴに捉えるものだと思います。
なお、本日の来場者数は462人。私が感じた限り、スタンドは程良く盛り上がっていて、雰囲気は良かったです。来季も是非カードを組んでいただき、より多くの幡多の皆さんに来てもらって、さらに勝利で大盛況、といきたいものです。
*1:ちなみに「良い」の基準は「離合ができる」です。