COVID-19がライブ・コンサートの機会を奪い尽くしたこの1年半。それでも、高知にオーケストラの響きが戻ってきました。東京都交響楽団オーケストラ・キャラバン高知公演です。
思えば、直近で演奏会に出かけたのが2年前のこと。
しかし、ご存知の通りCOVID-19で県外に出られなくなり、県内の演奏会も軒並み中止。もう2年も、コンサートホールから離れてしまいました。
そんな中で、東京都交響楽団が今年オーケストラ・キャラバンとして高知公演をスケジュール。警戒態勢の下で何とか開催できることになり、久々にオーケストラのライヴの響きに触れることができました。
当日のプログラム等は、リンク先の都響のサイトにまとめられています。
■ オーケストラ・キャラバン 東京都交響楽団 高知公演(終了)
で、ここで本来なら詳しい演奏評を書くべきところなのですが、演奏会が終わってから、どう書いたものかあれこれと考えた結果、「書けない」ことが分かりました。
なにせ2年も演奏会に行けなかったため、感覚がなまっていたこともありますが、何より、やっと演奏の場に戻れた、それだけで感無量になってしまい、普段のように聴き込むことができなかったのです。あるいは、聴き込めていたいたとしても、私自身でそれが認識できなくなっていたのかも知れませんが。
確かに細かい感想はあります。グリンカを久々に聴いて、19世紀後半以降の作曲家による作品と比べた時の、作品としての発展途上感をあらためて覚えましたし、メンデルスゾーンは、やはり短調でもノホホンと笑っていると感じました(決して悪口ではない)。
そしてチャイコフスキー第5番。6曲の交響曲の中で、私にはどれよりも思い入れがある作品。演奏ももちろん良く、経験と表現力に裏打ちされた、十分に安心感と高揚を湛えたものでしたが、それよりなにより、これが再びライヴで聴ける日が来たことの喜びが、私には何より勝ったのでした。
……と、感想の垂れ流しにしかなっていませんね。済みませんorz
というぐらいしか書けないのが、わざわざおいでていただいた都響の皆さんには申し訳ないので、せめてもの宣伝に、今後のスケジュールのリンクを貼らせていただきます。
アントニ・ヴィトを呼んでペンデレツキの2番はえぐいなと思いましたが、まぁでも1番よりはまだ……
なお、今回はメンコンのソリスト小林美樹さんによるアンコールが、J.S.バッハによる無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番BWV1005より第3楽章、終了後のアンコールが、メンデルスゾーンの交響曲第5番ニ短調Op.107「宗教改革」より第3楽章。
バッハは、こりゃ当然バッハだよなぁ、紛れも間違いもなく大バッハの作品と演奏だよなぁ、メンデルスゾーンは、やっぱりこの日とノホホンと笑っているわ、という印象でした。
下野マエストロ、東京都交響楽団の皆様とのメンデルスゾーンが終わりました。岡山、高知ともに会場の空気感がとても素敵で私にとって忘れられない時間になりました。後半のチャイ5は客席で聴かせて頂き音楽の持つ素晴らしさを再認識。幸せ。会場にいらして下さったお客様ありがとうございました。 pic.twitter.com/BqsGxrvMD0
— 小林美樹 (@piyomikiccho) 2021年9月14日