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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

陸前矢作にて(2019早春の東北一周No.8@いわて)

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 土埃舞う陸前高田のバスターミナルに、BRTがやって来ました。ここから「支線」に乗り換えて、陸前矢作に向かいます。

 

 

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 バスは造成地を横切って行きます。新たな建物も見かけますが、まだ何物でもない更地も広がっています。

 そんな中を少し走ると、バスは栃ヶ沢公園というバス停に着きました。どうも見覚えのあるプレハブと、コンビニが並んでいます。以前訪れた時は、確かこの辺りが陸前高田じゃなかっただろうか?気になって調べてみると、そのものズバリではなかったものの、以前確かに陸前高田のバス停がこの辺りにあり、移転後に現在の栃ヶ沢公園停留所が設けられたとのことでした。

 

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 その後バスは竹駒停留所の手前で少しだけ専用道に入り、また一般道に出たかと思ったら再び専用道に入り、程無く陸前矢作停留所に到着しました。僅かな乗客を降ろすと、バスは折り返しに向けて待機します。

 

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 陸前矢作停留所は、鉄道駅跡の手前に置かれていて、折り返し用にロータリーとなっています。線路跡は舗装されていて、かつての駅舎に向かう歩道になっています。鉄道時代はここから上鹿折を経て気仙沼に向かっていたのですが、BRTとしてこの区間が復旧するという話は聞きません。

 

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 駅舎に向かう歩道。両脇のホームは、そのまま放置されています。

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 盛方面のホーム跡。終端部で舗装もされていないので、大震災前も、この部分はほとんど使われていなかったかも知れません。

 

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 気仙沼方面のホーム跡には、かつての駅名板が残されていました。

 

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 もう1つの駅名板は支柱がすっかり錆びてしまい、蔦が絡まっています。いずれこのまま朽ち果てていくか、あるいはその前に撤去されるのか。

 

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 奥の方には、線路と信号が一部残っています。日本中の様々な地域で見られた廃線跡と、何ら変わらない風景です。

 

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 駅舎の代わりに置かれているのは、小さな待合所。BRTの乗り場から離れているだけに、どれだけ利用されているのか疑問が湧きましたが、今も手入れはされているようです。

 

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 駅前広場。BRTの乗り場付近は他の自動車の乗り入れが不可能なので、バスを降りた乗客が送迎の車に乗り換えるとしたら、今もここがその場所になります。

 ……と考えれば、先程の待合所の意味も出てきます。BRT乗り場付近にいたのでは、迎えが来たのかどうか分かりませんし。

 

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 バスの折り返し時間は10分しかありません。早々にBRT乗り場に引き返します。

 

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 折り返しのバスが、既に乗り場に来ていました。あまりゆっくりするわけにはいきません。そそくさと停留所へ向かいます。

 

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 BRTの乗り場は、かつてのホームが途切れたところに置かれています。BRTを上鹿折に延伸するつもりなら、こういう配置はしないことでしょう。

 

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 待合室の路線図。上鹿折陸前矢作は、すぐにでもつなげられそうに描かれています。

 しかし、ここがつながるのを見ることはなさそうです。

 

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