大豊町クラスとして1学期最後の地域での実習は、東豊永地区班による現地報告会。前回のゆとりすとパークおおとよでの報告会に東豊永地区班が参加したのと同様に、われわれの班もこちらの報告会に参加しました。
まずは恒例の学部ウェブサイト。
東豊永地区班は怒田集落と大平集落に分かれて実習を行っています。ですので、今回は両集落の方が20名程度は来られました。当日は晴天。地域の人からすれば、農作業を行うか、一番暑い昼間は昼寝して過ごすような天気です。にもかかわらず、わざわざ足を運んでいただけたのは本当にありがたいことです。
加えて農学部から実習に来ている学生、学生団体として地域に入っている学生等、他学部の高知大生も出席。最終的な参加者は、われわれを含めて40名に達しました。
報告会の内容は、基本は前回と同じで、実習の成果報告と、個人企画の発表です。ちなみにその前回の内容はこちら。
ただし、同じ大豊町とはいえ、実習地が異なることで、条件も大きく異なります。簡単に言ってしまうと、パークでは来客数増加のためにさまざまな企画が求められていたのに対し、東豊永地区は学生による企画の立案や実施を目的に実習地になったわけでは必ずしもない、という点です。おそらく、他の実習地の多くも、東豊永地区と同様でしょう。となると、学生には実習地の人々をどう説得し、自らの企画にどう乗っていただけるか、という大きなハードルが課せられることになります。
学生が立案した企画の個々の内容については本エントリでは触れませんが、その内容がどうあれ、実習地の方々にとってみれば、あまり馴染みのないものであったり、集落に変化をもたらすようなものであったりするわけです。これはある意味では当たり前のことです。さまざまな地域の再生や継承のために変化をもたらすのが、在学中の学生の役割であり、そして卒業後もさまざまな進路でその役割を担うことが期待されるためです。ですが、一方の実習地の人々からすれば、そこで起こり得る問題や生じるかも知れない負担等に、戸惑いや不安を感じるのも、これまた当たり前のことです。
それだけに、先程の大きなハードルというのを解決しなければなりません。そのためには、地域の課題を身をもって、そして実証的に捉え、その課題の解決にふさわしい企画が立案されているか? それを地域の方々に、ネガティブな面も含めて誠実に説明できるか? 学生が実習地の方々に、面倒でも企画に乗ってやろうと思っていただけるだけの信頼を得られるか? などなど、解決すべき問いがいくつも控えています。
1学期の地域での実習は、先述の通りこれで終了です。ですが、これらの問いに答えるための時間は、今まさに始まったばかり。もう少しで授業期間が終わり、試験期間を経て夏休みに入る学生ですが、実際のところ休みなのは授業だけなのです。
さて、昨年から現地実習のたびにお伝えしてきた【地域実習振り返りレポート】ですが、2学期は形式を変更し、実習の一環としてのさまざまな取り組みについては、「振り返りレポート」と銘打たずにお伝えします。今後の実習ではミーティング等が主になるため、行ってしまえば、さまざまな作業と比べると絵になりづらいためです。
ただ逆に言うと、1年次に行うような実習については、今後も「振り返りレポート」としてお伝えすることを考えています。それらについては、来年度から再びお伝えしていくつもりではおります。
ともあれ、学生たちの取り組みはさらに難度の高いものになっていきます。ぜひ応援していただければ、教員として何よりありがたいです。