2週続けて黒潮町佐賀北部地区での現地実習に行ってきました。まだ3回目ではありますが、取り組みの幅は少しずつ広がってきているように思います。
今回の実習も集落活動センター佐賀北部とあったかふれあいセンターこぶしでの活動になります。内容については、後程ご紹介する学部サイトでのページにも書いておりますが、結構いろいろありまして、集落活動センター佐賀北部では、
- 直販市「さが谷三里マーケット」での陳列・販売
- あったかふれあいセンターこぶし昼食会の準備(盛り付け、配膳)
- 店内POP作成
また、あったかふれあいセンターこぶしでは、高齢者の外出支援の集いのプログラムとして、
- 体操
- 買い物支援(訪問販売+直販市での買い物)
- 昼食会
- 手芸
- 脳トレ
少なくともこのぐらいはあります(他にもあるかも)。
さらに、センターの外に出ていくこともあり、
- 6月1日(土)に行われる直販市2周年祭の案内放送の録音
- 拳ノ川集落内でのチラシ配布
で、以上を行った後、月例ミーティングを開催、今学期のメインとなる学生企画立案に関する意見交換や質問、今後の日程等について話し合いました。
ただし、学生がこれらを全部1日で行うのは不可能です。ミーティングは全員参加ですが、他は分担して取り組むことになります。いずれは興味関心に応じてメインの活動を決めることになりますが、今は学生の要望もあり、全員が集落活動センターとあったかふれあいセンター両方の活動に少なくとも1回は加われるよう、交代して取り組んでいるところです。
で、肝心の教員(私)はというと、
何もしません(笑)
もちろん引率者なので、一応の監督はします。いろいろな活動に、一緒になって取り組むこともありますし、終了後は報告書も書きます。そこで必要になる写真も撮りますし、だからこそこういうエントリも書けるのです。あくまで報告書がメインです(強調)
ただ現地にいる時は、教員は教える立場にはいない、というのが私の考えです。必要かつ可能であれば、支援や助言はしますが、むしろ教えるのは現地の側であり、教員も教わる側に回る、というのが私の考えです(私だけでもないんですけどね)。
教員が一から十まで教えられるのであれば、フィールドに出たとして、そこでのさまざまな活動に加わる必要はないわけです。むしろ大事なのは、学生自身がさまざまな体験を得て、それらを他の学生や教員と共有しつつ、一緒になって考えを深めること、さらには発見した課題に対するアクションプランを策定していくことです。だとすれば、教員が間に入るのは最小限であるべきで、学生が直接地域の方々と関わり、体験を重ねていくことの方がはるかに必要なのです。
幸い、これまでの蓄積もあり、この辺はカウンターパートの方々の理解も得られているものと思っています。とはいえ、地区の中でまだまだわれわれの存在が知られていない部分もあります。これから活動の幅はさらに広がるはずで(具体的にはおいおいご報告できればと思います)、その中で、どれだけの方々に知っていただき、興味を持っていただけるか。それ次第で、学生の体験の分厚さも変わってくるだろうとは思っています。
昼食会の準備中。参加者の方はほぼ80代、90代ですが、ほとんどの方がこのぐらい平気で平らげます。
ただし学生・教員はもっと食べたいので、こちらのお弁当。
昼食後の新聞紙バッグ作り。私も加わってみましたが、バッグの表面をどうするかが意外と悩ましかったです。できれば見栄えのいい写真にしたいですし、露骨に広告が見えるのも良い気はしないのですが、紙面によってはなかなかうまくいかないもので……
その後はチラシ配布について行きました(引率ではなく「ついて行く」スタンス)。
こちらは国道56号線沿い、拳ノ川集落を通るバスの停留所。バスは1日3便だけですが、それでもこの辺りでは多い方かも知れません。なんたって毎日運転ですし。また国道自体も、かつては大小の自動車が頻繁に行き交っていたのですが、昨秋に高速道路が部分開通したことで、交通量はだいぶ減っているようです。
歩いていると、あったかふれあいセンターの集いから帰る参加者の方に偶然会いました。途中までご一緒したのですが、やはり地域が寂れていっているという話になります。
拳ノ川集落には、かつてJAの出張所とガソリンスタンドがあったところ、今は閉鎖されてしまったとのことで、現状はご覧の通りです。これ以外にも昔あった店が無くなったりで、買い物が不便だということでした。あったかによる買い物支援があるのも、こういう背景があってのことです。
なお、今回の実習報告については、学部ウェブサイト、Facebookページもご覧ください。
www.kochi-u.ac.jp