先々月の学外実習の話になってしまいますが、他の実習については書いたのに主担当のものについてスルーするのもヘンなので、あらためて取り上げてみます。
以前も書きましたが、今年度からあらためて2年生の大豊町クラスを担当することになりました。今回は12名とも実習パートナー事業地であるゆとりすとパークおおとよ・道の駅大杉・ゆとりすとベリー農園を中心に、2年間大豊町での企画立案から実施、評価に至る実習に取り組みます。
高知大学地域協働学部の2年生での実習は「企画立案力」の基盤を形成するのが主な目的です。と言うと分かるようで分かりづらいかと思いますが、本学部では「課題を発見・分析し、解決するための方策を立案して、その成果を客観的に評価する力」と定義しています。もっとも、成果はやってみないと分からないわけで、ましてそれを評価するところまで入れると2年生の間だけでは足りないので、実際には3年生での実習にも
当然ながら「課題」は実習受け入れ先で発見するのが大前提ですし、そこに注目が向かいがちな感じはありますが、与えられた課題(だけ)をこなすのではなく、取り組むべき課題とその課題に対する答えを自身で見つけるという点では、高等教育の本筋から何ら外れてはいないと思います。むしろ大事なポイントとしては、解決のための方策は立案して終わりではなく、その実現のために自ら動く義務と責任があること、それも自分だけではなく、実習先内外のさまざまな主体をパートナーとして巻き込み、取り込んで実現させなければならないこと、この2つだと思っています。
という前置きはこのぐらいにして、今年度最初の実習は4月26日、実習パートナーとなる大豊町の受け入れ先の方々とのキックオフ・ミーティングから始まりました。学部ウェブサイト・Facebookページで実習の模様が紹介されています。
昨年度は2年生実習開始時点で、ゆとりすとパークおおとよやゆとりすとベリー農園での実習経験者がほとんどいなかったこともあり、パークや農園での作業体験から始めていったのですが、今年度の学生に関しては昨年のジビエグルメフェスタ等の機会で事業地に入ったり、既に作業も経験している学生がほとんどですし、内容によっては1学期の時点で試行的なものも含め、ある程度形にしていく必要もあるため、企画立案に向けたミーティングを早めに行っていくことになります。
もっとも、これが第1回のミーティングですし、企画と言ってもまだ曖昧模糊とした部分が結構あります。さらに企画次第では上記事業地で収まらない内容になるわけで、大豊町のさまざまな人々と会って話を聞き、地元に対する思いを理解するというプロセスが不可欠になります。と、どうしても漠然とした話になってしまって恐縮なのですが(基本話し合いなので、写真映えするようなシーンもなければ内容も地味になってしまうんですよね……)、要は今回が本当にキックオフ、ようやく始まったばかりということです。
授業としては昨年度と同じですが、その昨年度を経てパートナーの方々の学生に対する期待は高まったと思います。その期待を踏まえつつ、あくまで自分たちの企画をどう磨き上げ、パートナーの皆さんに提案して同意を得ていくか。学生たちの創意工夫に注目です。