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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

現状再確認:高知ユナイテッドSC対FC大阪@春野陸(2022.8.28.)

 

 1ヶ月の中断期間を経て、JFL公式戦が再開されました。高知ユナイテッドSCの初戦はホームでの強豪FC大阪戦です。

 

 

 春野陸上競技場前、クラブのブースにはここまでの出場時間と得点ランキングが掲示されています。

 

 

 中断期間に加わったDF本石。J3FC岐阜から育成型期限付き移籍でやってきました。

 

kochi-usc.jp

 

 

 この日はいつに増してスタグルもイベントも気合が入っています。高知ユナイテッドSCを応援していただいている小林有吾先生の「アオアシ」原画の展示もありました。というか、手描きだったんですね……

 

 

 そしてこちらは高知県内の大学生によるお祭り企画「臙脂ョイ!青夏2022」。以前より準備の模様はフォローしていたところ、いよいよ今日が本番です。

 

twitter.com

 

 

 イベントの一つが「大学生からの挑戦状」。ここでは学生と子どもたちがどうぶつしょうぎベイブレードで対戦します。

 

 

 隣では応援用のミニフラッグ作り教室が開かれています。クラブカラーの赤と緑をベースに、いろんなイラストを描いていきます。

 

 

 さらにご存知、「里人」の焼き菓子販売もありました。

 ちなみに焼き菓子はJR朝倉駅・とさでん朝倉駅前電停すぐのカフェでも好評発売中です。

 

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 この日は高校生も登場。高知商業高校からジビエ商品の販売にやって来ています。

 

 

 入場しました。昼間はまだまだ暑い中、水撒きにも余念がありません。

 

 

 本日の対戦相手はFC大阪。今季はJ3加入圏内となるJFL4位以内をキープしており、悲願のJリーグ入りに大きく近づいています。

 アウェー側のバックスタンド一面に張られた横断幕、いかにも大阪というか、河内というか。

 

 

 こちらも、いかにも大阪。ただ残念ながら、アヒルちゃんはスタンドにはいませんでした。

 

 

 そのFC大阪のスタメンがこちらです。

 

 

 一方、サブのメンバーはこの通りです。

 

 そして高知ユナイテッドSCのメンバー、今回も公式ツイートでご紹介しましょう。

 

 

 

 試合前に応援の練習がありました。

 先日のACL準決勝、浦和対全北現代戦。延長の末にPK戦を制したのは浦和でした。そしてその裏では、PK戦は浦和側ゴールで行われたので文字通り裏ではなのですが、相手キッカーに重圧を与え、自軍選手を落ち着かせようとした応援の力が間違いなくありました。

 

youtu.be

 

 そこまでの存在になるのは遠い遠い先の話としても、ホームの応援で「圧」を作れるようには、なりたいものです。

 

 

 試合前に西村光司選手のJFL出場100試合達成記念セレモニーがありました。ラインメール青森松江シティFC(現FC神楽しまね)を経ての達成です。

 ちなみに、こちらのキャラクターはライト!くんとのこと。分かりやすく歩きにくそうにしていました。

 

charalist.net

 

 

 さてさて、試合です。前半は高知のキックオフで始まります。

 高知はいきなり攻め上がりますが、FC大阪に阻まれ守勢に。それでも徐々に攻める場面を作っていきます。

 

 

 お互い攻め合いながら決定機を作りきれず、0-0で前半飲水タイム。そして再開後に試合が動きます。

 

 

 26分、FC大阪は右サイドからのFKでゴールエリア左に蹴り込むと、5番坂本が合わせてゴール。先取点を奪います。

 

 

 しかし高知もすぐさま反撃。33分、敵陣左側でFKを得ると早いスタート、これを8番西村勇が受けて押し込み、同点とします。

 

 

 その後は高知が押し気味に進めましたが勝ち越しには至らず、1-1で前半を終了します。

 

 

 そして後半、両チームとも選手を入れ替えてきます。特に高知は10番横竹に代えて、新加入の18番本石がデビューです。

 

 

 初試合だけに連携がどこまでできるかが気になりましたが、ひとまず問題はなさそうです。また当たり負けしない強さも魅力ですね。

 

 

 その後半はFC大阪が優位に試合を進めます。それでも高知が何とか凌ぐ間に、後半中間の飲水タイム。この後もFC大阪は攻め続けますが、逆に高知も早いカウンターを仕掛けていきます。

 

 

 しかし、勝ち越し点を得たのはFC大阪でした。89分、左ラインからのロングスローに対して14番田中がきっちり合わせてゴール右隅に放り込み、2-1とします。

 ここで諦めない高知、5分のATに入ると果敢な攻めを見せます。これに呼応してスタンドも一気に盛り上がりますが、17番田中彰馬のシュートは惜しくもゴールバーの上。

 

 

 その後はFC大阪ゴールキックからのボールを奪えず、時間を使い切られて終了。高知は惜しい試合を落としてしまいました。

 

 

 試合後にホームスタンド前に集まった高知の選手たち。アウェーゴール裏で盛り上がるFC大阪の面々とは対照的に、疲労の色が濃くなっています。

 

 

 DF饗庭からの挨拶。「不甲斐ない試合」という言葉がありましたが、内容自体は決して悪くなかったと思いますし、選手の頑張りもハッキリ見てとれました。

 ただ、それは同時に「頑張ったけど結果が……」ということでもあります。特にJリーグ入りには結果こそが必要なわけです。それが得られなかったことから目を背けることは、もうできない話です。

 結果という点では、観客動員も同じです。この日は今季、あるいはクラブ史上最大の観客動員になっているはずですが、目標の半分にも遠く及びませんでした。

 臨時駐車場まで用意しながら、公園内の駐車場で十分事足りるレベルでしたし(当方は13時半前に着いたのですが、いつもよりも楽に駐車スペースが見つかって、むしろ嫌な予感がしました)、出店してくれた皆さんにとって期待外れになったり、最悪今後の出店に響かないことを願うばかりです。

 

 

 もっとも、この辺は既に当事者が反省して課題点を考えていることでしょう。いや、当事者という点では、PRが十分できていないのは私自身の反省点にもなります。

 高知のクラブを通じて高知をどう盛り上げていくのか、人を惹き付ける場にしていくのか、まさに「高知家」で考えていかないといけません。その点では、「できたこと」に加えて、「できないといけないこと」までの距離を確認する機会として、この試合が良い経験になるだろう、とは言えるでしょう。