日経新聞の「何でもランキング」で高知城を巡るジョギングコースがランクイン。せっかくなので、私も走ったり歩いたりする具体的なコースをご紹介します。
2020年3月14日付の日経新聞「何でもランキング」のコーナーで、お城を巡るジョギングコースのベスト10が紹介されていました。選者による評価ポイントによるランキングの中で、高知城が同点9位に入っていました。
評価ポイントは高低差があることと、コースから街を楽しめること。この点は私も同意するところです。
ただ、実際に走るとなったら、具体的なコースが分からないといけません。というので、一昨日に記事に寄せて以下のツイート・ポストをしたところです。
高知城はお気に入りのジョギング・ウォーキングコース。ただしふもとは普通の道路なのでイマイチ。中腹を一周する砂利道を回るのと石段や坂から天守閣近くまで登るのがおススメです。◆天守閣、石垣、堀 ランニングで歴史に浸れる城: 日本経済新聞 https://t.co/iMilPdKnxL
— МИНАТО←2м→Күнио (@3710920) 2020年3月13日
ただ、これだけではどういうルートなのか分からない方が多いことでしょう。そこで、今回は高知城を囲む高知公園内を走ったり、歩いたりするのにお勧めの周回コースをご紹介します。
高知公園に入るルートはいくつかありますが、今回はオーソドックスに、追手門から入ります。
城山には正面の石段か、階段だと不都合な場合、この右手に坂があるので、そちらから上がります。この辺りは広場になっていて、よさこい祭り等でステージが設けられることもあります。
ウォーキングはしたいけど足腰に不安がある方は、杖の貸し出しがあるので、こちらを利用しましょう。
城内の各所に、さまざまな遺構についての案内板があります。こちらは右手上方にある石樋について。今もそうですが、多雨多水の高知では排水設備は大事なのです。
石段の途中で広まったところがあり、奥に現在の高知城を開いた山内一豊の妻と馬の像が置かれています。
この辺りから、今回ご紹介する周回コースを始めることにします。もちろんどちら回りでもいいのですが、今回は左回りにしてみましょう。
石垣沿いに苔むした席にがあり、少し離れたところに「愛妻の碑」と刻まれた歌碑があります。まずは、この間を進んでいきます。
庭園と石垣の間を進んでいきます。
最初の分岐点に差し掛かりました。今回は左側に進みます。右側の道は、坂を下って行って、市街地に出ていきます。
高い木立の中を進んでいきます。遠景の画像処理さえできれば、時代劇に使えそうなロケーションですね。
すぐ先に城のてっぺん、二の丸跡からの石段があります。こんな感じで、お城に上がるルートがこれからいくつか出てきます。
さらに木立が続きます。この辺りはしばらく砂利道なので、足には優しいと思います。
工事中、というか倒木を片付けた跡です。このルートは台風で木が倒れたりして、1年以上通行止めになっていたのですが、去年ようやく通れるようになりました。
お城の北側から西側に進んだところから、下り坂が始まります。
途中にはかつて城内にあった神社の跡。いまはいずれも市内に遷座しています。
坂を下りきったところで、十字路に出ます。普通に一周するなら左に折れればいいのですが、頑張りたい人は、直進するか右に出るかで、アップダウンをさらにつけることができます。今回は直進してみましょう。
十字路を超えると、S字カーブで一気に地上まで下ります。
下りきったところから舗装道になるので、すぐに右に折れます。ちなみに、直進すると官庁街に出ます。
先ほど右に曲がった辺りです。かつては庭園だったようです。
城山伝いの右カーブ、わずかに上り坂になっています。
さらに進むんだところで右に折れ、再び登っていく、ところなのですが、開設のためちょっと寄り道します。
先ほどのルートを少し進むと、日経の記事にも登場する、かつてのコース案内が出ています。私がこのエントリで開設するルートも、ほぼこれに近いです。
が、この案内に出ている投げ輪型のものではなくて、8の字型になります。
コースマップに付け加えてみました。赤がこれまで走って/歩いてきたところ、そして見えにくくなってしまいましたが(汗)、青が残りのルートです。
この地図にはありませんが、先ほどの十字路までショートカットがあるので、そちらをこれから通ることになります。
ちなみに、以前のツイート・投稿で「おすすめできない」とかいたふもとの道路がこちらです。右手がお城のある方で、歩道がありません。また車通りもそこそこあって、歩道がある側に渡るには待たないといけないこともあります。私は特にランニング中にテンポを乱されると良い気がしないので、それでおすすめしたくなかったのです。
さて、ルートに戻りましょう。
先程書いたショートカットがこちらです。距離は短くなりますが、その分結構な登りになります。
さらに登りがきつくなります。負担感を楽しみたい方にはうってつけです。
そして元の十字路に出てきました。今度は左斜めの上り坂へと向かいます。
ここからさらに山登りが続きます。
さらに上り坂をまっすぐ上がっていきます。このルートでは一番の踏ん張りどころです。
左手には「お台所屋敷跡」の案内が出ています。ジョギングコースの案内板では「動物園」となっていましたが、今はとてもそのようなたたずまいには見えません。
登っていくと三叉路になります。普通に周回したければ直進します。ただし、左手に出ると階段なしで二の丸跡の頂上に出ることができます。
さらにさらに登っていくと、今度は四差路です。左手は庭園を経て二の丸跡へ、斜め左は天守閣近くへ。ただし、今回は斜め右からの下り坂に進みます。
四差路の右手に行先表示があります。今上ってきたのは県庁裏方面から、ここからは追手門・駐車場方面に向かうことになります。
右手の視界が開けてきました。お城から南側の景色です。
県庁前の大通りが電車通りと交わって、その先で鏡川に連なります。川向うには競輪場と、一番手前の山が筆山です。筆山への登山道もランニング・ウォーキングにはおすすめです。
坂を下ると分かれ道があります。上りと下りですが、ここでは下りを選びましょう。
そして下っていくと、二の丸跡への石段と合流します。
右に曲がると、先ほどの馬の像が見えてきます。って、木に隠れてますが、見えるかな?
そしてぐるりと1周、スタート地点に戻ってきました。
Googleマップでの計測では、1周辺り1170メートル。先程の十字路を下らずに左折すると820メートル。こう書くと短いルートですが、途中の起伏が効くのです。
ただ、どうせなら城山のてっぺんまで行きたい方もいらっしゃることでしょう。周回コースから分かれて進むルートはいくつかありますが、ここではいちばんキツそうなものをば。
先程の案内板のあった四差路で、鐘撞堂経由天守閣方面へのルートを進みます。地上から坂を上ってきた後にさらに続く登り、大変ですが思い切って行きましょう。
ようやく坂を上りつめたところで、鐘撞堂が見えてきました。
左手には天守閣。ただしここは天守閣からの出口にあたります。入り口は二の丸跡の方で有料です。もっとも、目下の新型コロナウィルスの影響で、短くとも今月19日までは休館なのですが……
ただ気を取り直して進みましょう。すると右手、東側の街並みが一気に広がります。一番キツそうなルートと書きましたが、実はこの眺望を楽しめるのが、このルートをとる最大の理由なのです。
さて、鐘撞堂を過ぎると、コースは一気に狭くなります。特にランニングの場合、歩いている人には十分注意してください。また雨上がりだとぬかるんで滑りやすいところも出てくるので、こちらも気をつけてくださいね。
石垣伝いに細い道が続きます。右手に曲がると下っていきます。
いったん下って、そのあと石段を上がります。最後の難関です。
坂を下った辺りに詰門跡が残っています。城の防御のために、いろいろと仕掛けもあるようなので、それは実際に来て確認してみてください。
そして、最後の石段が控えています。頑張って上がっていきましょう。
さらに左手の石段を上がれば、てっぺんはもうすぐです。
登頂!今日の天気はイマイチですが、晴れたらそれはそれは爽快なものです。
天守閣(懐徳館)へはここから入場します。それも休館が終われば、ですが……早く何とかならないものかと願わずにはいられません。
二の丸跡から西側の眺望。北側は四国山地なので、合わせてみると高知市内が山に囲まれているのがよく分かります。
さて、高知公園内を回ってみたご感想はいかがでしょうか。ここでご紹介した以外にも見処はあります。今は観光どころではない方も少なくないでしょうが、落ち着いたらぜひ走りに/歩きに来てくださいね。
なお、高知城や高知公園については、下記公式ウェブサイトもご参考にどうぞ。