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地域系学部というのに加わった大学教員による高知発モンゴル発のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

【地域実習振り返りレポート】1年生第2学期・地域理解実習佐賀北部班の現地報告会に行ってきました

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 高知大学地域協働学部、今年度の授業も大詰めとなりました(集中講義はありますが)。2018年度、当方は3年生と1年生の班を担当していて、1年生班では先月末に第2学期実習の締めくくりとして、現地報告会を行ってきました。

 

 以前にも書きましたが、高知大学地域協働学部では学生が班ごとに県内の各実習地に分かれ、地域の方々と共にさまざまな実習活動に取り組んでいます。実習は1年次第2学期から3年次第2学期までで、当方は2018年度、3年生と1年生の班を1つずつ受け持っています。

 私が担当するのは、前年度から持ち上がった3年生の大豊町班と、1年生の佐賀北部(黒潮町)班です。各学期の終了時には、地域の方々を対象とする現地報告会を行うことになっており、先日佐賀北部班の方の報告会に行ってきたところです。

 佐賀北部ではもともと3年生の班が実習を行っていて、今回の報告会はその1・3年生の合同開催になります。ですので、今回は1年生にとって自らが取り組んできたこと、学んできたことを報告するとともに、3年生が積み重ねてきた活動について、あらためて知る機会にもなります。

 もっとも、報告会については既に学部からのお知らせがありますので、まずはそちらをご覧ください。

 

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 また、1年生が2学期に行ってきた実習の一端も、既に公開されております。今学期は、地域活性化を目的に活動している集落活動センター佐賀北部の取り組みと、3年生が地域の小学校を拠点に行ってきた取り組みについて、体験的に知ることに重点を置いた実習となっています。

 

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 ここで「一端」と書いたのは、ひとつには、正課の授業外で1年生が自主的に3年生の実習に加わったケースが少なくなく、実際の活動は上記をはるかに超える分量になるためです。それらの活動については、私が全て同行したわけではなく、報告のしようがないのです。

 そればかりか、今学期は途中体調を崩し、正課の実習すら引率できなかった時期がありました。そのような実習も、当然ながら報告は不可能で、結果として1年生佐賀北部班の学外での実習として公開されるのが、ほんの一部分となってしまったのです。もっとも、「授業風景」として公開されるうちの多くが学外での実習のもので、その他に学内・授業時間外で学生が学ぶ時間を考えたら、そもそもがごく僅かに過ぎないのですが……

 で、その3年生の実習内容の概要を挙げるとしても、地域の小学生たちの課外活動支援として、地域行事に加わったり、自分たちで行事や催しを企画して行ったり、あるいは先述の集落活動センターの活動を支援したり、その横で自分たちも小間を立てたり……とキリがありません(汗)。このような活動を毎週、時には週複数回、大学から片道1時間以上をかけて現地に赴いて行ってきたのです。

 ただ、ここでの真の目的は活動を起こすことではありません。むしろ、地域の行事や人々が培ってきた技術・知恵を子どもたちに引き継ぐとともに、子どもたちが成長しても、地域に愛着を持ち続けられるようにすることにあります(と、私は理解しています)。

 そして、報告会での反応を聞く限り、その目的は果たされつつあるようです。小学校の先生からは、授業で地元佐賀北部について尋ねると、以前よりも多くのキーワードがあがるようになったり、どの子どもも自分の地元のことが好きだと言えるようになったとのことです。あくまで仮説段階ですが、自分が暮らすコミュニティへの愛着や肯定的な感情は、自尊心を育む上で正の効果があるように思っていて、その点でも、こういう反応を聞けるのは嬉しいことです。

 何より、実習が終わることへの寂しさを口々に表す地域の人々、感極まる3年生たちを目の当たりにして、2年間の活動によって学生と地域の方々との間にできた強固なつながり、積み重ねてきた活動の重みを、この報告会であらためて感じました。

 ただそれだけに、この後から自分たちの実習を始めるのかと思うと、どうしても気が遠くはなります。今年度を通じて、佐賀北部班の1年生も教員も、3年生の活動について、可能な範囲で加わるようにしてきました。とはいえ、3年生たちが培ってきたノウハウや人的ネットワークを引き継ぎきれてはいませんし、同じ量・レベルの活動がいきなりできるはずはありません。それでも班として「独り立ち」しないといけないわけで、正直なところ怖さは感じています。

 しかし、逆にすべてを3年生たちから引き継いで、これまでの活動をそのまま続けられたとして、それが良いとも決して言えないのです。いつまでも「学生主体の活動」では、それが地域に根差すことはないですし、今あるものをただ続けることが、大学生にとってどれほどの学びや経験になるのかは疑問です。「継続は力なり」とは確かにそうでしょうが、続けること自体が目的になっては本末転倒です。

 ですので、これからの実習では、3年生の取り組みの蓄積のうち、「何を」「どう」継いでいくかを、考えていくことが大事になるように思っています。当然ながら、この問いに対して現時点での答えはないのですが、学生と教員だけではなく、地域の方々も加わって考えていくことが必要なのは確かです。

 また、本エントリで具体的には出てきていませんが、逆に地域の方々の取り組みに学生がより多く関わっていき、そのあり方について話し合ったり、考えたりという場面も出てくることでしょう。本来地域の将来のために行っている活動が、その目的により適ったものとなるために何をどうすべきかも、学生と地域の方々が関わっている以上、一緒に答えを見つけるべきものだと思っています。

 などなど、やるべきことはいくらもありつつ、一方では資源も人力も時間も限られています。考え出したらキリはなく、ここで書いていても次第に堂々巡りになってしまいそうなのですが、だからこそ、3年生が種を蒔き、出てきた芽をどう育てるか、という出発点となる問いは見失わないようにしたいものです。