連日酷暑続きながら、日が陰って風が吹くと多少は涼しさも感じられる高知球場。この日は定期交流戦、高知ファイティングドッグスが福岡ソフトバンクホークス三軍と対戦します。
この日の試合は地元スーパーのエースワン・エーマックスと読売新聞の冠試合。ホークス三軍戦なのに読売新聞が共同メインスポンサーなのは興味深いところです。
また、球場前では弊学部のファイティングドッグス実習班が子ども向けの夜市を開催。輪投げや射的、ストラックアウトを無料で出店しました。
隣では毎年恒例のしょうゆつかみ取り企画。といっても1人用の醤油のパックです。中には分かりにくいように当たりくじが入っているので、そのくじを引いたら賞品が1つもらえます。分かりにくいように入っています(棒読み
他にもくじ引きや出店があり、いつに増して賑わっています。
入場すると大きなドッキーのボードが立っています。ファイティングドッグスでは8月1日からAR(拡張現実)技術を利用したムービー・フォトコンテスト「そこどこドッキー」を開催していて、その中で登場するドッキーです。
次のモンゴル出張のときに撮影して出展しようと思ったのですが、残念ながら期間外でした。そしてホンモノは出てこないんですか
試合前には学生・子どもチアチーム"Shakers"によるパフォーマンスがありました。それで親御さんたちも多く来ています。
本日のスタメン。ホークスは当然ながら育成選手主体です。ただ、先月7月31日に支配下選手登録の期限となり、育成選手が今季中に支配下登録される可能性はなくなりました。特に3年目の選手は今季終了後の自由契約が確定しただけに(再契約の可能性はもちろんありますが……)、どういうマインドで試合に出るものか、察するに余りあります。
ドッグスは加藤が先発復帰。NPB相手にアピールしたいところですが、初回から苦しみます。
2四球と四球で一死満塁としたところで、大泉の放った打球はファースト方向へ大きく弾みます。これに嶋村が合わせられずグラブ先ではじいてしまい、この間にホークスが2点を先取します。
一方のホークスの先発は育成5年目の小林。ところが、こちらは加藤以上の大誤算でした。
いきなり2球連続ヒットから長嶋の犠打で一死二三塁とすると、嶋村が三遊間をきっちり破るタイムリーでまずは1点。嶋村が先程のエラーを半分挽回します。
さらに海辺の四球で再び塁を埋めたドッグス、今度はサンフォがショート深くへの内野安打で同点とします。
さらに古賀は落ち着いて四球を選び、これでドッグスが逆転。
続く山本は一二塁間を抜いて2点タイムリー。
次の大川口はバットを折られながらもショートの頭上に打球を放ち、1点追加。ドッグスがこの時点で打者一巡の6得点です。
これにはホークス三軍小川監督も流石に音を上げ、小林を降ろします。後を受けたのは育成選手の星野ですが、明らかに準備不足でした。
攻めが止まらないドッグス、打順トップに返って坂口が三遊間をしぶとく破り、1点追加。
続く木村の四球でみたび一死満塁の好機を得ると、長嶋が右中間最深部に三塁打。ついに1イニング10得点となりました。
その後ドッグスの攻撃は何とか終了。攻守交替の合間に、高知の女子野球クラブ10 carat expressのメンバーが登場しました。この日は夜市で出店していたほか、エースワン・エーマックスからの商品が当たるボールの投げ込みを担当するとのことです。
2回裏、続投した星野が冴えないのをいいことに、ドッグスがさらに攻め立てます。3四球でこの日4度目の一死満塁となったところで、坂口はバックスクリーンギリギリへの大飛球を放ちます。これをセンターが捕りきれず(記録はヒット)、二者が生還。一塁走者の大川口もホームを狙いますが、その手前で送球がキャッチャーに戻ってきて、三本間に挟まれることに。結局アウトになったものの、この間に坂口が三塁に到達します。頼むからもっと簡単にプレーしてくれ書くのが面倒くさい
二死三塁となったところで今度は木村。高く跳ねた打球はセカンドへの内野安打となり、この回3点目を奪います。これでスコアは13-2、高知に来てから見たことのない大量得点、リードです。
逆に大差をつけられたホークス三軍は3回、一死一三塁で重松がセンターへの犠牲フライで1点を返します。
その裏、ホークスの三番手となったのはなんと風間。背番号3ケタの選手が居並ぶ中、2021年ドラフト1位の背番号1が異彩を放ちます。
正直言うと、ドラ1で獲るぐらいの選手を三軍に送るとはどういう了見なのかと訝しくは思いました。ただ、どうも怪我明けみたいですね。
調べたら四軍戦でも投げていますし、長期離脱を経て一から作り直し、というところでしょうか。
ちなみにこの回の風間は2死から三連続四球も、坂口を三振に取って無失点でした。
4回表、直前に打席に立った大川口が防具をつけている間、今回投球練習を受けたのは乗田でした。
ホークスの攻撃が無得点に終わると、その裏のマウンドに風間の姿はなし。ドミニカ共和国出身育成3年目のフェリックスが登板します。
そのフェリックスに対し、ドッグスはヒットと四球で無死一二塁としますが、続く嶋村が併殺コースのファーストゴロ。ところが、二塁でボールを受けたショート山下が一塁へ悪送球。既にアウトとなった一走以外は塁1つ分進塁できることとなり、三塁に達していた木村が安全生還。ドッグスが再び11点差とします。
ところが、直後の5回表からホークスの大反撃が始まります。ヒット2本と四球で二死満塁とすると、三代がセンター前へのライナー性の当たりで1点を返します。
さらに先程エラーの山下が四球を選び、押し出しで1点を取り返します。
これで流れを得たホークス。6回表にはヒットと2四球で無死満塁とすると、重松の打席で暴投があり、1点を手に入れます。
その直後、重松の放った当たりは加藤を直撃。塁上の走者が動けず結果は打点なしの投手強襲ヒットとなり、これで加藤が降板を余儀なくされます。ここで緊急登板に池端が呼び出されますが、不測の事態に態勢が整いません。
まずは代わり端の佐倉にレフト前ヒットを打たれて1点を与えると、続く伊藤にはヒットとエラー絡みで2点を奪われ、点差を5点に詰められてしまいます。
ですが、ここでようやくエンジンがかかった池端は直後の打者を2奪三振と外野フライで片付けます。自分の出した走者は生還させなかった池端、失点自責点はゼロで切り抜けます。
その裏、ホークスは5番手に田浦を起用します。
ところで、高知球場はローカルルールにより、ナイトゲームでは21時30分を過ぎると新たなイニングには入らないことが定められています。となるとホークスは何とか試合を巻きで進めたいところ、田浦は四者凡退であっさりイニングを終えます。
すると7回表、ドッグスは影山をマウンドに送ります。こちらはこちらで先頭打者を内野安打で出しておいての四者凡退、無失点で仕事を終えます。
残り時間が少ない7回裏、ホークスは育成2年目の宮﨑が登板。まずはサンフォを三振に仕留めます。
ですが、1死走者なしとなったところで21時半の時限到来。7回コールドでドッグスの勝利が決まりました。
とはいえ、試合はイニング終了まで続けられ、最終結果は14-9ということになりました。
ヒーローインタビュー。最初に呼ばれたのは4打数3安打3打点3得点と大暴れの坂口です。
続いてはこちらも4打数3安打の猛打賞、さらに3打点も叩き出した長嶋です。
ホークス三軍戦は本日8月4日(日)も開催、ただし14時からのデーゲームです。熱中症アラートも出ているだけに、どうか無理のないように……