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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2021拾遺集・書きそびれた旅の記録

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 2021年も昨年同様、県内各地を旅して回りました。ただ、いろいろな事情で旅行記を書きそびれたのもあるので、今年最後に書き上げてしまうことにしました。

 

 

 今年2021年も昨年同様、高知県内を西へ東へ北へと旅して回りました。県外に出づらかったのもありますが、昨年に龍馬パスポートのスタンプ集めが捗ったことで、ランクがシルバーからゴールドに上がり、さらに殿堂入りまで視野に入ってきたことで、県内旅行に拍車がかかった感はあります。

 

www.attaka.or.jp

 

 さらに、高知県民向けの観光キャンペーンで、宿泊代が半額になったり、当日限りのお買物券が付いたりで、思ったほど旅費がかからなかったのも助かりました。ちなみに現在はキャンペーンの対象が愛媛県徳島県在住の方にも拡大された一方、ワクチン2回接種後14日以上経過ないし検査結果陰性が適用条件に加わっています。詳しくは下記リンク先をご覧ください。

 

kochi-tokuwari.com

 

 ただ、そうして東奔西走するうちに、さまざまな事情から旅行記を書くに至らなかったものも少なくありません。そこで、今回はそんな書きそびれた旅について、簡単に触れていこうと思います。今年の旅については、今年のうちに。

 

1. 大型連休に道の駅めぐり&「最後の村」訪問

 5月の連休には県中部の道の駅めぐりに行きました。ルートは土佐和紙工芸村→633美の里→木の香→美良布→風良里です。このうち木の香だけは行ったことがなかったので、これで県内の道の駅24駅を全て制覇したことになります*1

 そして、木の香から美良布に行く間に、それまで県内で唯一足を踏み入れたことのなかった大川村を訪問。市町村についても、これで全て回ったことになります。

 なのになぜ旅行記を書かなかったのかというと、あんまり写真を撮ってなかったんですね(殴)

 木の香以外の道の駅はすでに何度も訪れていて、カメラを構える発想がなくなっていましたし、美良布と風良里に行った日はかなりの雨で、外で写真を撮るどころではありませんでした。

 ただ、それでは木の香や大川村に申し訳ないので、こちらで。

 

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 道の駅木の香はいの町の北部、旧本川村愛媛県境近くにあります。連休ということで、近くを流れる川には小さなこいのぼりが渡されています。

 

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 道の駅の敷地には昔ながらのお店が並んでいます。山間部だけあって、あめごの串焼きや田楽が売られていますが、あめご安過ぎ。

 

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 レストランではきじ肉ラーメン(1,000円)を頼んでみました。チャーシューは四万十鶏で作ったとのことです。肉質の良さも相まってあっさりとした味で、するりと入っていきました。

 

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 ここまで来たら温泉に入らない手はありません。当時は5月なのに肌寒いばかりか、町内では2,3日前に雪が積もったぐらいで、暖房がまだ切れないぐらいの南国詐欺。温泉が本当に心地よかったのです。

 

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 木の香から少し引き返して大川村への県道へ。視界が開けてくると、村の中心部に入ります。すぐそばまで早明浦ダムが迫っていて、向こう岸までは小さな橋があるだけ。しかも渡れるのは一度に自動車1両のみという制限もあり、村にとってダムがどういう存在になっているのか、考えさせられます。

 

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 素通りもつまらないので、村の駅「結いの里」へ寄り道。壁画の通りのお茶や地鶏、さらには土佐あかうしの製品などがあります。

 

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 結いの里の入口。普通にお茶を買うのも良いのですが、紅茶もあったので、そちらにしました。

 

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 この日宿泊したのは「ほっと平山」。閉校した小学校を改装した宿泊施設です。といっても、この記念碑にあるように改築自体が最近で、いわゆる昔ながらの木造校舎とは違っています。

 

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 かつてのグランド。写真にはありませんが、遊具も一部残っています。

 

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 この日の宿がこちら。小学校時代の設備がだいぶ残されています。体育館もあって、頼めば借りることができます。

 

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 翌日の朝食。今回はB&Bでの予約です。地場のお野菜がおいしく、ご飯のお代わりも捗りました。

 ちなみに、従業員の方が小学校の卒業生で、往時のお話を聞かせてもらえました。個人的には何より嬉しかったですね。

 

2. 初夏の安芸・中芸めぐり

 高知県東部といえば室戸や馬路まで足を延ばしてきたのですが、途中の安芸市や中芸地域はというと、これまでは通過するかせいぜい道の駅による程度。そうばかりもどうかというので、今回は奈半利町を目的地として、周辺地域を見て回ります。

 まずは安芸市内、城跡にある歴史民俗資料館と書道美術館に行ってきました。資料館は江戸時代から明治にかけての展示が特に充実していて、書道美術館はちょうど全国書展の入選作品が展示されていました。金釘流の私には、見ているだけで、なんか済みませんという感覚でしたが(苦)

 そして両館を見ていると、

 

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 ああ、やっぱ安芸だなぁと。

 

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 今回宿泊したのが「ホテルなはり」。マグロ料理が売りのお宿とあって、駐車場には大きなクロマグロの像がありました。


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 正面から。お遍路さんの蓑笠に杖までついています。いや、どうやってつくのか分かりませんが。

 なお、建物自体は落ち着いた洋館になっています。

 

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 本日のマグロ御膳。刺身はもちろん前菜から小鉢から、後に出てくる陶板焼きまでマグロ尽くしです。

 

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 箸置きはマグロ漁で実際に使った釣り針。こちらは記念に持って帰らせてもらいました。

 

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 翌日は田野町へ。幕末に刑死を遂げた土佐勤皇党二十三志士の墓所がある福田寺を訪れます。本堂の右側に建っているのが勤皇党指導者武市半平太の像、そして明治維新後名誉を回復した二十三志士を顕彰する石碑です。

 

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 田野はかつて土佐山内家の参勤交代の経路で、その際に藩主が立ち寄っていた岡御殿が残っています。受付の方が非常にフレンドリーで、館内の案内から、藩主の掛布団や駕籠などの展示について、さらには蔵を開けてもらって中の保存資料についてまでも詳しく説明してもらえました。

 

3. 道の駅めぐりその2(なかとさ→かわうその里すさき)

 道の駅スタンプラリーのスタンプ集めがあと2箇所で揃うというので、日帰りで出かけてきました。

 

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 まずは道の駅なかとさ。高知県内では最も新しい道の駅です。

 

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 こちらは定番の直売所とレストランに加え、カフェや子供用の遊具、ドッグランもあります。苺ビールというのには興味を惹かれましたが、今回はパス。

 

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 なかとさのカフェとマルシェのロゴ、のようです。カフェだけのロゴではないんですね。

 ま、だから何がどう変わるわけでもないのですが。

 そしてかわうその里すさきですが、近くを高速で数え切れないほど通っている割に、立ち寄る機会はあまりなく、寄ったとしても小休憩ぐらい。そのせいで、建物の写真もろくに撮っていないことにようやく気づきましたorz

 

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 ただ、ここは外よりも中の方が断然面白いんですよね。この辺のフィギュアなんて、なぜあるのか意味が分からないですし。

 

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 そして極めつけがこちらのカツオ像。分かりません。どうしてこうなったのか、まるで分かりません。

 

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 ……というだけだと誤解を与えかねないので、レストランの写真も。こちらは名物うつぼの丼です。やはりうつぼは食感が良いです。

 ちなみに、道の駅から国道を挟んだ向かいにはローソンができていて、しんじょうくんの巨大なバルーンが立っています。夜になると何とも形容のしがたい光を放ちます。こちらはぜひ直接見に来てください。

 

4. MUROTOくじらリーに参加

 廃校水族館でのぶりくじをはじめ、海の生き物のぬいぐるみくじが華盛りの室戸市。この夏からぬいぐるみくじを引いて回るスタンプラリーまで始まりました。対象施設を回ってスタンプを集めると、抽選で超特大ぬいぐるみや特産品が当たるとのことです。

 

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 こちらは室戸世界ジオパークセンター。マグロくじと言いつつ、カメも混ざっています。

 

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 続いては室戸くじ発祥の地(?)廃校水族館へ。こちらのブリくじはすっかり定着していて、市内でも景品のブリをよく見かけるようになりました。

 

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 チケット売り場と売店の近くには、鉄道の車両を模した展示が出ています。ただこういういかにもな車両じゃないものの、DMVというちょっと変わった形で室戸への「鉄道」延伸が実現するだけに、感慨も出てくるものです。

 

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 くじを引くだけではなくて、ちゃんと館内も見学しています。

 こちらは海洋廃棄物の問題を訴える展示。いかにも廃校水族館というユーモアが効いています。

 いかにも、というのはちゃんと根拠があって、

 

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 これこれ、こういうヤツです。またおとどちゃんが怒りそうですが。

 

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 ほかの施設にもくじ引きに出かけています。こちらは室戸ドルフィンセンター。当然ながらイルカがくじになっています。

 

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 こちらはくじの景品ではありません。

 そうそう、くじらリーの期間はあとちょっと残っています。詳しくは室戸市のウェブサイトからどうぞ。

 

www.city.muroto.kochi.jp

 

5. ドラゴン、USAへ行く 

 高知ファイティングドッグスの試合を見に行った時に、土佐市のホテル三陽荘さんの宿泊が大幅割引になるチラシを頂きました。それはそれは大幅で、ここまでしてもらって良いものかとすら思ったのですが、無駄にするのはかえって勿体ない、チラシを配ったのに宣伝にならなかったってのもどうか、と考えて、遠慮なく利用させてもらうことにしました。

 

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 高知市から南西に走って土佐市へ。さらに南下して海岸まで達したところで、久々にあの地にやって来ました。

 そう2016年のオレゴン州ポートランド、2018年のミネソタ州セントポール以来のUSAです。

 国境をまたぐ移動がほとんど不可能なパンデミック下、旅行先も県内ばっかりだったのに、それでもやって来たのです。

 

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ね?

 

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 ホエールウォッチング協会だってUSA。なんたってホエールですし、ウォッチングですし。

 協会?気にしちゃいかん。

 

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 集落の中心部へと進んでいくと、さらに案内板があります。

 

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     Yes, this is USA.

 

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 さて、今回の宿泊先の三陽荘があるのは、USAから海を渡った先にある竜というところです。この辺は高知の沿岸では珍しく湾が入り組んでいて、波も穏やかです。

 

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 こちらは皆さんご存知の明徳義塾のキャンパスがあります。USAの隣だけあって、インターナショナルですね。

 

 

 

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 こちらが三陽荘。足湯や売店もあれば、宿の中にお大師様(空海)の像が祀られてもいます。

 

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 宿の敷地に湯元があります。冷泉の多い四国にしては珍しく温度の高い塩化物泉です。

 

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 今回は1泊2食付きのプランで、夕食も豪華です。

 ただ、既にエントリが長くなっているので、食事の紹介はほどほどに。こちらはうるめの膾、USAといえばうるめなのです。

 

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 カツオとカンパチのお造り。カツオは言うに及ばず、カンパチは隣の須崎市が一大養殖地になっています。

 

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 煮物、焼物に続いて、だしが自慢のあさり汁。自慢というので、しっかり頂きました。

 

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 そしてこちらが翌朝のご飯。しっかりお代わりさせていただきました(笑)

 

 というわけで、書き出したら他にもいろいろあるのですが、今回はこの辺で。

 来る2022年、JFL遠征を中心に県外への旅行を復活させていきたいですが、一方で県内も今年に負けず劣らず飛び回っていくつもりです。目指すはもちろんゴールドから殿堂入りです。

 それでは皆様、本年もありがとうございました。良いお年をお迎えください。

*1:道の駅ゆすはらは例外で、雲の上の温泉が実質的に道の駅の代わりになったような形です。