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それでも、東アジアのななめ上を目指す。

"Collaboration"第9巻に拙稿が掲載されました

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 『Collaboration: 高知大学教育研究部総合科学系地域協働教育学部門研究論集』第9巻に拙稿「『地域協働』に関する研究の特徴と動向:―KH Coderによる計量テキスト分析に基づく検討―」が掲載されました。

 

 

 今回掲載された論文は、本務校で教育・研究を推進する「地域協働学」について、特に研究面で拠って立つ基盤を確認すべく、過去の研究動向を概観したものです。

 本研究の主な特徴としては、計量テキスト分析用フリーソフト"KH Coder"を活用し、「地域協働」を掲げる既存研究のタイトルについて、計量テキスト分析を行ったことです。その結果を基に、「地域協働」の研究の推移、またそれらの研究がこれまでどのような課題に取り組んできたのか、あるいはこなかったのか等について検討しています。

 論文タイトルの計量テキスト分析は、近年レビュー論文のひとつのアプローチとして定着しつつあるようです。私自身、以前にも「モンゴル社会」に関する総説研究で、この手法を使っています。

 

3710920269.hatenablog.jp

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 さまざまなテーマ・トピックで研究の蓄積が進む中、総説研究で取り上げるべき既存研究も膨大化しています。本来であれば、既存研究を逐一詳細に検討することが理想ですが、それも困難になってきているわけで、より効率的な手法の確立が求められています。今回の研究が、その一助となればと思っています。

 また、私自身としては、今回の研究を通じて「地域協働」に関する学術的な取り組みに一石を投じたつもりです。高知大学地域協働学部の設立によって、「地域協働」の教育実践やその学術への還元は進んできたとは思います。一方で、「地域協働学」の理論体系の構築に関しては、まだ道のりは遠いという実感がかねてよりありましたし、今回の研究を通じて、そのような実感が間違っていなかったことが、あらためて確認できました(と自分では思っている)。学術(地域協働学)を卒業生に付与する学部として、この点は大きな課題であると言うべきでしょう。

 実は論文中にあり得ない誤植があって、ちょっと凹んではいるのですが、それでも今回の問題提起自体の意味が損なわれることはない、と自負しています。もっとも、じゃぁどうするか、と言われたときに、課題解決に割けるリソースが乏しい(特に時間と資金)のが非常に悩ましいのですが……