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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(123)和食駅(土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線)

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 香南市安芸市に挟まれた小さな村、芸西村。その玄関口が、快速停車駅の和食駅です。つい「わしょく」と読みそうになりますが、「わじき」駅です。

 

 

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 和食駅を発車した「やたろう1号」。南側にオープンデッキを備えた車両ですが、まだデッキは閉鎖中。デッキが開いて太平洋からの風を感じられるのは、折り返しの「しんたろう1号」となり、再びごめん・なはり線に戻ってからのことです。

 

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 和食駅は上下のホームが分かれていて、かなりの上下列車がここで行き違います。ホームはほとんど左右対称、同じ辺りに同じような待合室がそれぞれ設けられています。

 

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 松林の向こうに、後免方面への線路が消えていきます。この辺りは太平洋沿岸、浜辺か松林のそばを、列車は走っていきます。

 

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 かつての和食村は、坂本龍馬の妻お龍が龍馬の死後一時逗留していたところ。海岸にはそのお龍と妹君枝の像が建てられています。今回はそこまでは行けませんが、ひとまず駅の近くは歩いてみましょう。

 

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 駅の北側の広場に降りてきました。ここでもごめん・なはり線定番の駅キャラクターが、芸西村の観光案内の隣に立っています。

 

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 わじき カッパ君。芸西村にカッパ伝説があるのかどうかは分かりませんし、実際にいるとしたら東京スポーツにでも探してもらわないといけませんが、村には地場産品の直売所「かっぱ市」があります。

 

www.kappaichi.com

 

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 芸西村の観光案内図。かっぱ君ともう1人は、隣の西分駅のキャラクターですが、こちらはまたあらためてご登場願いましょう。

 

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 ごめん・なはり線の行き違いができる駅にあるのりば案内。ほとんどの列車は上り・下りごとに使うホームが決まっているのですが、まれに例外があるので、こういう表示も無しで済ませるわけにはいきません。

 

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 北側ホームからの階段の下を見ると、何やら案内と、線路を潜る通路が見えます。行ってみましょうか。

 

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 通路下にあったのは、琴ヶ浜の経塚の案内と、健康プールの営業終了を示す看板でした。海水健康プールというのは面白そうですし、もっと前に知ってたら、一度は行こうか算段はしただろうと思うのですが、今さらいかんともできません。情報はとにかく早く仕入れないといけないという教訓です。

 ともあれ、経塚は近いので、線路わきの通路から訪れてみます。

 

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 ホームのすぐ裏手辺りに経塚はありました。

 経塚は念願成就や極楽往生のために、お経を地中に納めたところです。右側の古い石碑では「妙典全部」が埋経されたとあり、後世に建てられた左側の碑で、この経塚の説明がなされています。

 

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 線路を潜るコンクリートの通路の先に、浜辺から太平洋が見えます。その風景に心をくすぐられて、さらに少し足を進めます。

 

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 通路を抜けると、真っすぐ下った先に太平洋が広がります。すっきりしない天気のせいで、水平線もぼやけて見えますが、それでも壮大さには変わりない光景です。しかし、こういう光景を見るのが半ば当たり前になってしまったことに、言語化しがたい妙な感慨もあったりします。

 

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 駅に戻ってきました。安芸方面を望めば、線路はこちらも松林の中に入っていきます。

 

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 駅から芸西村を眺めます。村と言いつつも住宅は集まっていて、平野部を埋めています。県西部とは対照的に、東部の市町村は平成の大合併に結局は乗らず、小さな町村が今も残っています。

 

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 チャイムに続いて案内放送がありました。もうすぐ奈半利行の列車が入ってきます。

 

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 北川村はモネの庭のラッピング列車。もう少しすればシーズンが始まります。この駅を出れば、列車は村へのバスが発着するターミナルに向けて、また走り出します。