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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

IPBLグランドチャンピオンシップ2022(2)準決勝第2試合・火の国サラマンダーズ対士幌サムライブレイズ

 

 日本独立リーグ野球機構(IPBL)グランドチャンピオンシップ2022、準決勝第2試合は火の国サラマンダーズ(ヤマエ久野九州アジアリーグ代表)対士別サムライブレイズ(北海道フロンティアリーグ代表)の対戦です。

 

 

 ちなみに第1試合についてはこちらからどうぞ。

 

www.3710920.com

 

 第1試合終了から第2試合までは間があります。スタグルや物販も気になるので、いったんスタンドを出てみることにしました。

 

 

 火の国サラマンダーズのグッズ展開。選手それぞれの応援用タオルがあります。選手からの一言メッセージも掲載してあり、推しを見つけやすくなっています。

 

 

 とかげのしっぽというのが斬新です。さら丸が好きな子どもたちや、SALLYSが好きな大きいおともだちにはウケるでしょうね。

 ただ本当に残念だったのが、さら丸のぬいぐるみがなかったこと。スタンドで持っている人がいて、とても気になったのですが、売り切れていたっぽいです……

 

 

 一方こちらは信濃グランセローズのワゴン。セロン様というのは、グランセローズの守り神ということです。

 缶バッジは毎試合分作成しているようです。高知の場合、そこまでは無理でも、開幕試合といった節目の試合、あるいは高知球場以外での開催に合わせて作ってみる手はあるなと思いました。

 そんな感じで、他球団のグッズ展開を見ているだけでも勉強になります。これもグランドチャンピオンシップに出られたからこその収穫ですね。

 

 

 そして肝心のスタグルですが、これが凄い。地元のホテルが気合の入ったシチューを出しています。

 

 

 一方では唐揚げとポテトにアルコール、と言えば普通な感じですが、ハイボールの種類の多さ!調子をこいて鳥取倉吉で作ってもらっちゃいました(笑)

 

 

 昼食も無事仕入れたところでスタンドに戻ります。いや、ホントを言うと、物販がないかもしれないと思って、行きしなにコンビニで軽くは買っていたんですけどね。あらためて、火の国や九州アジアリーグのホスピタリティに感謝です。

 

 

 第1試合の知事とくまモンに続いて、今度はお武家方3名が登場。

 名乗りを聞けば、ひとりは細川忠興公、続いては島津義弘公、そしてもうひとりは南条元清公とのこと。彼らこそ熊本城おもてなし武将隊の面々です。

 

kumamoto-bushoutai.com

 

 熊本での開催を盛り上げるべく、3名が試合前の演武を行います。

 それで思い出したんですが、もて勤やもて海のみんな、元気かな(遠い目

 

 

 演武を応援するさら丸。熊本方総出で盛り上げていきます。

 

 

 そして間もなく試合開始。直前のメンバー交換です。火の国の馬原監督はホークス・オリックスで抑えや中継ぎとして活躍、士別のブライアント監督は言わずと知れた近鉄、いや日本を代表する外国人スラッガーです。

 高知の吉田監督、信濃の柳沢監督といい、このパ・リーグ度の濃さ、たまりません(笑)

 

 

 武将隊の3人が始球式を務めます。さら丸が駆け寄ってきました。

 

 

 さら丸とともに気合を入れる3人。

 

 

 さら丸とSALLYSに見送られ、それぞれの持ち場へと向かいます。

 

 

 始球式。なのですが、どう見ても持ってるのがバットには見えないです……

 そして元清公、さら丸にポンポンを借りたみたいです。

 

 

 さて試合です。火の国の先発はシーズン9勝を挙げた宮澤。初回は2死からヒットを打たれたものの、後をきっちり抑えます。

 

 

 一方の士別は水野が先発。しかし、火の国打線に早速捕まってしまいます。

 

 

 先頭の松本を歩かせると、盗塁に悪送球が絡んで3塁に進まれ、2番中村のタイムリーで先制を許します。

 

 

 さらに4番、元巨人のモタが放った打球は、レフトスタンドを超えて場外へ。この方角に駐車場があったはずですが、大丈夫でしょうか……

 この後は水野が2人を打ち取り、2回の攻防へ。表の士別の攻撃が三者凡退で終了し、裏は火の国先頭の高山が四球、続く8番深草のライト前ヒットで無死1, 3塁として、ここから猛攻が始まります。

 まずは、9番柏木が初球からライトへのヒットで1点。続く無死1, 2塁の場面で打順トップに返り、松本はセンターへの2塁打で2点追加。直後の2番中村はフルカウントからレフトへのタイムリーでもう1点。さらに3番水元のヒットに続いて4番モタの当たりはセカンドへのフライとなりますが捕球失敗、これで1点が入ります。次の5番グスタボはサードゴロですが2塁封殺の間に3塁走者が生還、続く6番高橋はレフトフライで2死となりましたが、打者一巡でこの回2廻り目の7番高山が四球を選ぶと、8番深草のところで3塁走者グスタボとの重盗を決めて2ケタ得点、深草もライトへのタイムリーで高山が還り、火の国に11点目が入りました。

 

 ……はい、お気づきでしょうが、この間の写真がありません(殴

 てっきり撮れているものとばかり思っていたのですが……

 

 

 ここに至ってブライアント監督は木村を下げ、2番手に南木を送ります。なお木村の自責点は7、もちろん多いのですが、失点数を考えると辛いものがあります。

 南木は9番柏木を歩かせたものの1番松本は打ち取り、長い2回裏が終わります。何とか早く反撃して流れを変えたい士別でしたが、3回はエラーの走者を活かせず無得点。

 

 

 その裏、火の国はさらに士別を突き放しにかかります。先頭の2番中村が四球を選ぶと、2盗塁で3塁に進みましたが、4番モタはお構いなくセンターオーバーのホームラン。

 

 

 続く4回には1死から1番松本がヒットと盗塁とボークで3塁を得て、2番中村のタイムリーでホームイン。さらにグスタボにも2点タイムリーが出て、リードは16点に広がります。

 

 

 5回、火の国は好投の宮澤を下げ、水野を起用します。宮澤の投球内容と勝ち投手の権利を考えれば意外ですが、ここで他の選手も試してみようということでしょうか。その水野は2三振と内野ゴロで、士別を簡単に退けます。

 

 

 その裏、士別も投手交代。3番手に藤本を送ります。

 

 

 しかし、その藤本にも火の国は容赦なく襲い掛かります。5回に交代した先頭有田がヒットから盗塁と暴投でそれぞれ進塁し、9番柏木のタイムリーで得点。さらに四球と重盗が続き、3番水本の3塁打で2点を加えます。

 

 

 さらにモタが歩いたところで、5番グスタボのレフトへのタイムリーで1点追加。

 

 

 直後の6番高橋にもレフトへのタイムリーが出て、1点追加。

 

 

 ここで藤本を諦めたブライアント監督がマウンドに上げたのは、なんと指名打者の山口。大量ビハインドの場面で二刀流爆誕です。

 

 

 ただ、その山口は代わり端に暴投で1点を献上。火の国にとってはこの回6点が手に入りました。

 

 

 とはいえ山口は後続を断って5回終了。ここでもイニング間にはストラックアウトが行われ、士別の応援団長と思しき人物が挑戦しました。

 

 

 6回表、火の国は水野に代えて松江を3番手に上げます。松江は先頭の阿部を内野ゴロ、2番中村を三振に抑える上々の内容です。

 

 

 ここで馬原監督はさらに投手交代。4番手石本を送り込みます。その石本は一人一殺、3番オルテガを切って捨てます。

 

 

 そしてその裏も火の国の攻勢は止まりません。1死1, 2塁からモタの代走で出ていた佐藤がタイムリーを放ち、23点目を奪いました。

 

 

 7回表、士別のラッキーセブンですが、さら丸とSALLYSが応援に加わります。

 さて、これだけの点差になるとコールドがないのか気になる方もいることでしょう。ただしグランドチャンピオンシップでは点差ではなく試合時間がカギを握ります。2時間45分を経過した場合、その次のイニングで打ち切りとなります。

 そしてデッドラインはすでに超えており、士別の攻撃はこれが最後。何とか一矢報いて終わりたいところです。

 

 

 その士別に対し、火の国は5番手に橋詰をぶつけます。その橋詰はコントレラスと斎藤を抑え、勝利まであと1人とします。

 

 

 そして最後に登場したのが西島。変わった直後の長尾こそヒットで出塁させたものの、続く鳥塚を打ち取ってゲームセット。

 

 

 最終スコア。残酷すぎるほどの現実が刻まれています。

 そんな中で、私が士別に見出した希望は山口のDHから登板。選手が少ない、層が薄いと言われればそうなのかも知れませんが、それでも面白味を感じてしまいます。

 成功すれば「北海道の大谷」「北の二刀流」とか言って売り出せそうなので、ぜひ期待したいところです。

 

 ……って、大谷自身が北海道だし北じゃん、ということに気づきました。

 

 

 試合が終わり、揃って記念写真を撮るドミニカ共和国組。チームは違えど遥か遠い国からやってきたどうしの連帯を感じる、爽やかな瞬間でした。