3710920269

「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2022年の国際女性デー

f:id:minato920:20220308122354j:plain

 

 今年も3月8日の国際女性デーに合わせて、バラの花を買ってきました。

 

 

 3月8日は国際女性デーです。うちではここ数年、この日にバラの花を1本買うのが習慣になっています。

 私が国際女性デーのことを知ったのは、モンゴル国での留学中のことです。この日に合わせて人々が女性に贈るバラの花を買い求めたり、テレビのCMで見たりしたのがきっかけです。なので、国際女性デーと言えばバラのイメージが強いのです。

 モンゴルではこういう習慣の多くが、近代化の過程で、旧ソ連経由で入ってきています。きちんと調べたわけではないのですが、女性にバラを送る習慣も同じはずです。実際、ロシアをはじめ(旧)社会主義諸国では今も残る習慣のようですし。

 ただそれだけに、今年はロシア的なやり方というのは流石にどうか、迷いはありました。やはりミモザの方が良いかなぁと。

 ですが、よくよく調べてみれば、バラを贈るのは何も(旧)社会主義諸国に限った話ではありません。というか、そもそもの経緯からしたら、バラとはこの日に相応しい花なのです(ミモザはそれはそれで良いのですが、ここでは別の話として)。

 

www.jtuc-rengo.or.jp

 

 そして何より、旧ソ連で広まった習慣であるなら、ロシアのみならずウクライナでも一般的な(だった、かも知れませんが)はずです。

 だとしたら、今日この日、本当なら花を捧げられ、祝福されるはずのウクライナの女性たちが、戦火にさらされていることになります。

 いや、話はそこに止まらない。ロシアにも、独裁者の横暴と圧政によって苦難を強いられている女性がいることになります。あるいは夫や子ども、大事な人を兵士にとられ、あるいは戦争に異を唱えて囚われ、等々。

 そう考えてみると、私がわざわざ習慣を変える意味はないように思えてきました。少なくとも抗議にはならないでしょうし。

 というわけで、今年も我が家では1本のバラの花が活けられました。

 同じように、困難の中にあるロシアとウクライナの女性に、本来あるべきバラが捧げられんことを。

 そして、全ての女性に尊厳と人権を。