魚梁瀬から馬路村の中心部まで戻ってきました。こちらでは村内もう一つの森林鉄道、馬路森林鉄道に体験乗車します。
保存鉄道の魚梁瀬森林鉄道とは異なり、馬路森林鉄道はかつての蒸気機関車や客車をイメージした車両を新たに作って走らせています。とは言え、山間地の川沿いに敷かれた路線は風情十分。山里の情景を楽しみに乗車する価値は十分あります。
馬路温泉前の線路沿い。車輪や入換信号機や標識、転轍機等、かつての鉄道の用具が並んでいます。
こちらが馬路森林鉄道の乗り場、馬路温泉前駅です。列車が出発を待っています。
ログハウスの駅舎。駅名標も一枚板でできています。
機関車は19世紀の蒸気機関車を模した、かわいらしい車両です。
駅できっぷを買ってトロッコ風の客車に乗り込むと、すぐに機関車は汽笛を上げて出発、小川の向こう岸へと渡ります。
列車はぐるりと向きを変え、川沿いの路線を登っていきます。魚梁瀬森林鉄道よりも小型ですが、スピード感では勝るとも劣りません。
線路は川を挟む周回になっていて、向こう岸を走るのが見えます。トロッコは進行方向に対して横向きになっていて、沿線の風景を楽しむことができます。
魚梁瀬でちらほら咲きだった桜は、馬路まで下りてくると七分咲きぐらい。品種が違うでもなさそうですし、同じ村の中でも気候の差があるということでしょうか。そう言えば、雨も降っていませんし。
盛りを迎えつつある桜、向かいには苔むす中を通る2本のレール。ジオラマの中を走っているような気分です。
途中でかつてのモーターカーが保存されていました。案内板があるのですが、読んでいる間がありませんでした。
列車が大きなカーブに差し掛かりました。ここで再び橋を渡り、折り返していきます。
途中の信号は四灯式。規格から考えてもこの信号が必要なほどの速度は出ないだろうに、とは野暮なツッコミ。
列車は駅まで戻ってきました。ただここでも魚梁瀬森林鉄道同様、そのままホームを通過。2周目に入ります。
橋を越えて川岸を登っていき、半周するところ。あらためて、自分の身体が小さくなって、鉄道模型に乗っているような感覚です。
魚梁瀬ではまだ春が来はじめたぐらいでしたが、こちらは紛れもなく春が来ています。
時間があれば鉄道に乗るだけではなく、沿線をゆっくり散歩するのも楽しそうです。
馬路森林鉄道についてはこちらもご参考に。
また前回の魚梁瀬森林鉄道についても、よろしければご一読のほど。
さて、2周の旅程を終えて馬路温泉前駅に降り立つと、こんな模型が置いてありました。
こうしてみるとかなりの傾斜ですが、インクラインでこんな急坂を実際に上り下りすることができるわけです。詳細は次回に。