伊野・須崎・窪川方面に向かうほとんどの普通列車は高知駅始発。ドームを抜けて高架の単線に出たかと思うとすぐに減速、そのまま停車するのが入明駅です。
駅の西側、高架の線路に取り付けられたホームに細い階段が繋がっています。奥にはエレベーターもあります。
駅の入口。普通しか止まらないローカルな駅ですが、高架化されたのが最近なので、見た目はまだ比較的新しいものです。
上り下りの時刻表。都市部の駅とは言え列車数は決して多いわけではなく、昼間でも運転間隔が1時間以上空くときがあります。
高知駅から西に向かう線路沿いには、かつて地上を走っていた頃の名残が残っています。この橋も鉄道橋を転用、改造したもののようです。
橋梁の解説板。50年近く前に架けられたことが分かります。
ここに橋が架けられているのは、線路が地上を走っていた頃、南北に交差する道路がアンダーパス化されたためです。高架化によってアンダーパスは無用となりましたが、道路は地上に戻されず、今も地下をくぐります。
交通量の多い道路なので、付近の住民からすればアンダーパスのままの方が、自動車の危険が少なく、安心できるというものです。
高知駅方面。ここから高知駅までは1キロ程度で、自転車や徒歩でも十分行ける距離です。高知駅には無料の駐輪場もあるので、わざわざ一駅だけ列車に乗らない人も結構いることでしょう。
東側の階段。造りとしては西側と変わらず、階段の下まで屋根が付いています。
階段を上がってホーム手前まで来ました。エレベーターでもここまで上がることになります。
この辺りの駅と同様、無人駅ですが券売機が置かれています。実はこの区間を走る列車は、朝夕のラッシュ時を中心に車掌が乗り込むものが意外とあります。その場合車内で整理券を発行してもらえないので、事前に切符を買っておかないといけません。
ホーム手前に直結するエレベーター。ただし、地上の出入口は反対側です。
ホームに出て窪川方面を眺めます。隣の円行寺口まではほぼ直線で1キロ以内、列車接近の放送がある辺りで、円行寺口を発車した列車が見えるぐらいです。
高知方面への線路はホームの境目辺りで緩くカーブしていますが、それを越えると一直線に高知まで伸びています。
ホームの端から東を望むと、高知駅を覆うくじらドームが見えています。東西どちらも隣の駅が見える距離なのに、私鉄でもない土讃線でよくこの駅ができたものだとすら思います。
ホームの東端から、逆にホームを見てみます。細い単線の線路に細いホームが張り付いているのが分かります。
そしてそんな細さのせいで、ホームは存外長く見えます。ローカルなイメージの強い土讃線ですが、この区間では4両編成の普通列車も走るので、ホームの長さも十分対応できるようになっています。
南側が仕切られたホーム、視界は北に開けます。といっても、住宅地の先は高知の市街地の北端を区切る山々によって遮られています。
列車接近の標示と放送が始まりました。上りの普通列車が来るようです。
すぐに円行寺口を発車したばかりの列車がやってきます。昼とは言え妙に明るくない天気の中、2つのヘッドライトが大きな光を放ちます。
入明駅に1両だけのワンマン列車がやって来ました。この駅を出れば、終点高知はあと少しです。