戦列を離脱していたマニーが復帰してきたファイティングドッグス。この日は高知市野球場に香川オリーブガイナーズを迎えての試合です。
開場して間もない時間に球場に着いてみると、既にマニーがアップを行っています。コンディション不良での欠場が重なっていただけに、アップにも余念がなさそうです。
この日のスタメン。マニーは4番DHです。そして気が付けば、日本はもとよりアメリカ、ドミニカ共和国、韓国、台湾の多国籍なメンバーになっています。特に外国人選手の出場制限もないはずですし、NPBやメジャーリーグはもとより、韓国プロ野球KBOや台湾プロ野球CPBLにも選手を送り込むのが独立リーグの使命。他の選手には、このメンツを自力で押しのけないと上のステージには行けないよ、という一言です。
試合前、高知県では軟式野球の双璧の1つ、旭食品野球部の新旧監督による直接対決が行われました。結果は前監督がスリークォーターから放った投球を現監督が捉え、これが3塁線へのヒット。現監督に軍配が上がりました。
この日先発した林。立ち上がりは上々の出来かと思ったのですが、まさかの展開に陥りました。
この日4球目、2番小牧への初球が抜けて頭部への死球。これで危険球退場となってしまいます。
緊急事態にマウンドを任されたのは西川。ザックをはじめ野手陣がマウンドに集まります。激励に応えた西川は、苦しみながらもなんとか初回を無失点で切り抜けました。
一方の香川の先発は原田。直球の勢いはありますが、序盤に不安定さを見せてしまいます。
先頭の深江にいきなりヒットを打たれると、アンダーソンのファーストへのゴロが強襲安打となり、この間に深江が生還してまず1点。
2回には2死1塁から深江がライト線への2塁打を放ち、ファイティングドッグスが1点を追加。深江は送球間に3塁に進塁しますが、森田が倒れ残塁。するとこの後から原田が立ち直り、ファイティングドッグスの打者に長打を許しません。特に下位打線は140キロ台前半の直球に完全に押され、バットに当てるのがやっとの状況です。一方の西川も何とか6回までを無失点で抑えきり、試合は投手戦になってきました。
そんな中、突如雷鳴のような音が鳴り響きます。雨でも降るのかと思ったのですが、考えてみたらこの日は市内で大花火大会が開催されるのでした。ただ、場所は球場から筆山を越えた向こう側、音は聞こえども花火は全くと言っていい程見えません。
この向こうで花火が上がっています。稀に見えたようですが、当方は見逃しました。
7回からファイティングドッグスは継投に入ります。3番手の左腕和田は先頭の妹尾にヒットを許したものの、9番代打三好をバットをへし折るセカンドゴロ。
これで注文通りの併殺打、かと思いきや、セカンド祐人が何でもないトスを悪送球、さらに1塁への転送も逸れてしまい、チェンジのはずがまさかの1死2, 3塁のピンチになってしまいます。
ここで打順もトップに返ってしまい、岡村が三遊間を破るタイムリー。香川に1点を献上してしまいます。この後も小牧には四球を与えピンチが続きますが、井戸川を何とか三振に仕留めたところでお役御免となります。
2死1, 2塁の場面。本来なら8回1イニングを受け持つラフが前倒しで登板です。ラフは4番中村をサードゴロに打ち取り、辛くも1点リードは守ります。ラフは8回も続投しますが、ここでさらに悪夢が続きます。
1死からクリスにヒットを打たれ、2死まで漕ぎ着けたものの加藤にタイムリーを打たれて同点。好投した西川の勝ち星が消えてしまいました。
さらに代打梶原の当たりをショート森田が好捕したのですが、送球をアンダーソンが取り損ねてセーフ。続く岡村がライトにタイムリーを放ち、これで逆転されてしまいました。
その裏四球で走者は出すも後が続かなかったファイティングドッグス。9回は三谷が完璧に抑え、反撃を待ちます。
しかし、続投した原田の前に2死2塁のチャンスを作るもあと一本が出ず試合終了。原田は125球完投勝利でした。
最終スコア。
とにかく痛い試合です。初回先発投手退場というのを思えば頑張った、と言えなくはないですが、それ以上に終盤までリードしていた試合をミスで落とした現実を直視しなければいけません。しかもこの日2安打3出塁の深江が途中負傷退場という泣き面に蜂、暗雲が立ち込めてきた感じです。
とはいえ、嫌な雰囲気を断ち切るにはとにかく勝つしかありません。連休中で観客数も1,000人を越える盛り上がりなだけに、次の7日はスカッとする試合を観たいものです。守備のミスを無くすのは重要として、この日無安打だったマニー含め、好機に畳みかける攻撃を望みます。