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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

2017年・小豆島の正月

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 年末年始は小豆島で過ごしてきました。2年ぶりの島の正月です。

 

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 高松からフェリーで1時間。丘の上の風車が見えてきて、いよいよ島に帰ってきました。道の駅オリーブ公園の風車です。

 

www.olive-pk.jp

 

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 フェリー乗り場が近づいてきました。日本のオリーブ栽培発祥の地と言われる小豆島は、オリーブから連想される地中海風の建物が各所に建てられています。このフェリー乗り場もギリシアをイメージしたのか、ゲートにはギリシア文字が刻まれています。

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 フェリーを降りて、車で3, 4分のところにある佃煮屋さん。醤油の蔵というよりは、桶を思わせる木の壁です。

 

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 いかにも昭和風の看板……と言いそうなところですが、イメージ的にはナンシー関さんの消しゴム版画を看板にした感じ。あくまで平成以後の感覚で作った擬似昭和ってところでしょうか。

 あと全然関係ないのですが、戦後の古いものを見て昭和だ昭和だという人々の頭の中に、昭和時代の前半は存在するのでしょうか?

 

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 閑話休題。ここでのお目当てはその名も佃煮ソフト。名前だけでうげっとなった方、Instagram等で書きましたが、これがまた旨かったのです。ほんのり醤油味、と書くとあまり美味しいソフトクリームっぽく思えないかも知れませんが、これは試す価値ありです。ちなみにトッピングの佃煮(昆布?)は、他にハート型もあります。

 

■ 醤の郷|つくだに屋さん

 

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 明けて2017元旦。地元の葺田八幡宮に初詣に行きました。なお写真は今年のものではないので済みません。

 

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 社殿の脇には神馬の像が納められています。こちらも数年前の写真ですが、今年も神馬にはニンジンがお供えされていました。

 

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 八幡宮の傍らには、2013年の瀬戸内国際芸術祭で制作された「葺田パヴィリオン」が今も置かれています。2枚の鉄板を組み合わせた作品の中にはベンチが置かれ、かつての福田小学校の体育館跡で期間営業するカフェテリアの座席だったり、夏場は風通しの良い日よけだったりとして使われています。

 

www.japan-architect.co.jp

 

www.tozai-as.or.jp

 

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 境内にある大きな岩。小豆島は大坂城築城の際に大量の石材が使われたのですが、中には切り出されながら大坂まで運ばれずに、島に残された「残念石」というのもあります。これもその1つかと思いきや、芸術作品でした。いや、ホント失礼しました……

 

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 境内から水路を渡ると、かつての郵便局があります。最近になるまでは郵便局として使われていたことを示す何物もなく、昔を知る人でなければ単なる古い建物としか見えなかったのですが、最近になってアートの郵便局跡として甦りました。

 

fukutake-house.or.jp

 

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 水路に架かる橋の欄干には、ビーズ細工がたくさんぶら下げられています。何の変哲もない生活道路も、アートとの出会いを経て変身していきます。

 

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 集落にある雑貨店の脇に、宅配便の取次の看板が立っています。

 

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 近鉄バファローズがなくなって12年。近鉄運輸自体も社名が変わり、今も同社の取次ぎをやっているのかどうかは分かりませんが、それでも現役の看板として、今も道端に立ち続けています。

 

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 島での4日間は瞬く間に過ぎ、帰りの船に乗り込みました。途中で行き違ったのは、小豆島池田港に向かう国際フェリー。

 

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 こちらは高松から小豆島経由で神戸に向かうジャンボフェリー。瀬戸大橋や明石海峡大橋の開通で、関西と小豆島・高松を結ぶフェリーが相次いで姿を消していった中、孤軍奮闘する最後の巨人です。

 1年半ぶりに帰った小豆島。高知と同じく高齢化と人口減で、寂しい話はいろいろありますが、それでも帰ってみれば、発見はあるものです。