小高を出た電車は磐城太田を経て原ノ町に到着。あっさりと未乗区間をクリアしてしまいました。東日本大震災以来停車していた電車は既に撤去されており、停車時間も短いので、特に何事もなく原ノ町を発車。さらに進んで終点の相馬駅に到着しました。
常磐線孤立区間の北端となっている相馬駅。しかし、あと半年もしないうちに、北からの電車が再びやって来ます。
とはいえ、今しばらくは代行バスが仙台方面への輸送を担います。
発車まで間もないバスに乗り込み、15分と滞在することなく、相馬を後にしました。次に来るのは、冬か、その次の春か。ただ、その時は原ノ町と同じく、相馬も通過するだけになるかも知れません。
バスが走る国道の沿道には、収穫期をこれから迎える田圃が広がります。黄金色の風景が美しいがゆえに、今後の荒天が不安でなりません。
相馬を出て最初の駒ヶ嶺では、休止中の鉄道駅の前に停車。相馬－浜吉田間は線路の大部分が内陸側に移設されますが、駒ヶ嶺駅に関しては、大震災前の駅がそのまま復活するようです。
次の新地駅が常磐線下り方面、福島県最後の駅。停留所があるのは町役場前で、再建される駅も、かつてより若干内陸に移設され、役場に近づきます。
坂元駅停留所から宮城県の駅になります。国道沿いのバス停には、プレハブの待合室が置かれています。
車窓から見る、内陸側に移設された坂元駅。これだけ見れば新線の駅、大震災の痕跡を読み取ることはできません。
次の山下駅の停留所は、国道を折れた役場の敷地内。木造の待合室は仮設にするにはもったいない感じがします。鉄道復旧後はどうするんでしょうか。
代行バス最後の停留所、浜吉田駅。既に鉄道駅自体は再開されていますが、その駅があるのは2キロ以上先。町内バスの停留所は別の名前になっていて、ここが「浜吉田」となっているのも、あと少しのことです。
1時間ほど走ったバスが、終点の亘理駅に到着しました。
駅の路線図。次に来るときは、亘理－相馬間の代行バスの断り書きが外れているのでしょうが、おそらくその時は、ここに降り立つことはないのでしょう。
1日のうち、限られた時間だけ使われるようになった跨線橋。再び終日使われるようになる日が近づいています。
仙台行の電車が入ってきました。今日はここから再び鉄道の旅が始まります。
その後は仙台市内をぶらぶら。途中降りた駅で、仙石線のマンガッタンライナーに出会えました。
仙石線沿線で過ごすうちに、日は暮れていきました。西南の高知県にいると、東北の日の入りの時間は、あまりに早く感じます。
その後は仙石東北ラインに乗り換え、石巻着。本日はこれにて投宿です。
