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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(70)中村駅(土佐くろしお鉄道中村線・宿毛線)

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 高知県西南部に広がる幡多地区。そこでかつては終着駅として、そしてさらにレールが伸びた今でも、列車・バスの一大ターミナルとしての役を担っているのが、中村駅です。

 

 

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 中村まで来た列車は、四万十市中村のラッピングトレイン。

 

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 「土佐の小京都」を称する中村。京町、一条通、東山と、京都を彷彿とさせる地名があり、夏には大文字の送り火も行われるとのことです。

 

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 高松からの特急列車がやって来ました。

 今は中村から宿毛までの線路が伸びていますが、この列車も含め、特急のほとんどは中村が終着。ここから先へは普通列車に乗り換えることになります。

 

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 ホームのそばにある車両基地。この駅が中村・宿毛線の中心となっていることが分かります。

 

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 改札口のそばに、風鈴が並んでいます。

 そろそろ梅雨明け、土佐の夏がすぐ近くに迫っています。

 

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 風鈴の隣には、幡多地域のイメージキャラクター「はたっぴー」のボード。今日は乗車1回100円のPR中です。

 

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 近年リニューアルされた待合室。

 今では駅の長いベンチはすかり珍しくなりましたが、この待合室ではあえて作られています。背もたれに庇、間接照明もついたデザインが、昔ながらの長椅子型に新たな命を吹き込んでいます。

 

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 駅や車両の清掃は、地元の高校生が手伝っているそうです。

 ローカル線は高校生と高齢者が支えると言いますが、高校生が支えているのは乗客としてだけではありません。

 

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 高知ではよく見かける地元出身の演歌歌手、三山ひろしのポスター。新曲が「四万十川」というだけあって、駅の中にも掲げられています。

 

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 駅の周りを歩いてみました。

 国鉄時代からのターミナルらしい、高知にしては大きな駅舎とロータリー。ここからは足摺岬や、各町村へのバスが出ています。

 

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 地元では渡川ともよばれる、四万十川の投網漁を描いたモニュメント。既に下流域となった川へは、ここから1キロもありません。

 

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 待合室の近くまで戻ると、そんな川で遊ぶ子どもたちをかたどったブロンズ像がいきなり現れます。

 

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 列車が出る時間が近づいてきたので、駅に戻ります。

 窪川から中村までを走ってきた中村線は、この中村で終わり。ここから先は、土佐くろしお鉄道として新たに建設された宿毛線になります。中村線の駅に建つ木の駅名板も、この先からは新たな金属製のものに変わります。

 

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 宿毛行、黒潮町のラッピングトレインが発車を待っています。

 中村線の海辺の風景に別れを告げた線路は、いくつものトンネルを越えて、田園風景の中を宿毛へと向かっていきます。