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全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2019観戦記・おこしやす京都対高知ユナイテッドSC戦

 

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 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2019、1次リーグ最終日第2試合は、高知ユナイテッドSCが関西の覇者おこしやす京都を迎えての一戦。高知ユナイテッドSCにとっては地元での今季最後の試合です。

 

 

 地域サッカーチャンピオンズリーグ1次リーグは3日連続で2試合が行われ、第1試合は東北サッカーリーグ2位のブランデュー弘前中国サッカーリーグ優勝のSRC広島を3-1で下しています。試合の模様は以下のエントリでお読みください。

 

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 1次リーグは3グループに分かれて行われていて、こちらはCリーグ。3日目第1試合を終わって高知ユナイテッドSCとおこしやす京都がともに勝ち点6、得失点差では高知ユナイテッドSCが上回っているので、高知は勝つか引き分けで、お京都は勝てば1位で決勝リーグ進出が決まります。

 一方、決勝リーグには2位のうち成績最上位のチームも進出します。この時点で可能性を残しているのは、グループAの沖縄SVと、グループCでこれから戦う上記2チームです。

 沖縄SVは第1試合に勝利して、2勝1敗の勝ち点6で1次リーグを終えています。しかし、この1敗で大量失点を喫したため、得失点差は-3となっています。

 一方の高知の得失点差は+8、お京都は+2。高知は11点差で負けたとして、またお京都は5点差で負けてはじめて、得失点差で沖縄SVと並ぶ状況です。つまり、ワンサイド・ゲームで負けない限り、高知もお京都も1次リーグ敗退はないのです(その前に放棄試合を選択して0-3での敗戦扱いにする手は使えるんでしょうか?)。

 とはいえ、決勝リーグを考えれば、相手に対して手強いイメージを受け付けておきたいところ。同カテゴリの強豪と戦える貴重な実戦の機会で、手を抜くのはあり得ません。特に高知にとってはこれまでにないほどの観客が詰め掛けた試合、今後の動員に向けても良いところを見せたいものです。

 

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 メインスタンドではプログラムが販売中。普段は物品販売もあるのですが、この日はバックスタンド側に移動していました。

 

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 サポ総出で団幕を張りだしていきます。高知での大一番、いつもに増して多くなっています。

 

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 この日はお京都がホーム側。対戦相手の団幕がここまで並ぶのはそうそうありません。こういう雰囲気を高知にいながらにして味わえるようにするには、昇格するしかありません。

 

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 試合前に応援ボードが配られました。1次リーググループC開催の記念にもなります。

 

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 裏側は緑。表と合わせて、高知ユナイテッドSCのチームカラーのツートンです。

 

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 最終戦に向けて、審判団と選手が入って来ます。アウェー扱いの高知がホームユニ着用です。

 

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 試合前に円陣を組む高知イレブン。ここまで来たら1位通過を決めたいところです。

 

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 一方のお京都は、エンジンを解くや全員が放射状に走り始めました。これだけでも虚を突いてくる感じがありますが、負けるわけにはいきません。

 

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 いよいよ試合開始。キックオフは高知側です。

 その高知は開始早々に攻め上がりますが、その後はお京都の攻めが目立ちます。特に11番イブラヒムが俊足で勢いよく高知ゴールに迫っていき、高知は対処に苦慮します。

 

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 前半8分には高知24番平田がイブラヒムのシュートを顔面に受ける場面も。少ししてから無事に立ち上がりましたが、あと80分以上この攻撃の圧力に耐えないといけないのかと恐怖を感じます。

 しかし、その後は平田と23番山下の献身的な守備もあり、高知はイブラヒムの威力を次第にそいでいきます。とはいえ、攻撃面では決定機をなかなか作れず、お京都も次第に別の攻撃を見せるようになります。

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 それでも前半は高知がしのぎ切り、0-0で終了。あと45分もあるんですよね……

 

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 後半開始前、エンジンからピッチに散っていく高知のメンバー。

 選手はもちろんやる気満々でしょうが、見ている私はというと、途中ある程度まで耐えたら、あとはお京都さんにも場を読んでいただいて、お互い仲良く勝ち点1で……という安易な期待が頭をよぎります。そんな期待にすがるぐらい、お京都の迫力を感じていたのです。

 

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 ただ、その「途中まで耐える」が困難でした。52分、お京都10番山本の放ったボールはゴール前で高くはね、高知が捕らえきれずにそのままゴールへ。お京都が3試合連続の先制、控え選手も含め、後半開始直後の1点でここまでかというぐらいの大喜びです。

 

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 ここで立て直さないといけない高知に、お京都の脅威がなおも降りかかります。58分、今度はお京都6番青木が混み合ったところからシュートを決め、これで2点目を奪います。

 その後、高知は何とか反撃に移りますが、決定的な場面をほとんど作れません。逆に60分にはお京都が高知ゴールを割るも、オフサイドで無効となり、試合の動きが収まっていきます。

 

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 結局試合はそのままフルタイム。リーグ無敗の高知が0-2で地元今季最終戦を落とすことになりました。

 

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 試合終了後、サポーターのもとに高知の選手とスタッフがやって来ました。

 

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 キャプテン横竹翔の挨拶。勝利報告とはいきませんでしたが、2位チーム成績最上位での決勝リーグ進出にはなりました。

 

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 ということで、記念のハイタッチ。リーグ戦ではなかったほどの人数のサポーターが、フェンスの前に並んでいます。これだけの関心をつなげるためにも、決勝リーグを勝ち抜けなければいけません。

 ただ、お京都やっぱり怖いです(涙)今回全社優勝で地域CLに参戦したTIAMO枚方に加え、過去に地域CL挑戦経験のあるアルテリーヴォ和歌山バンディオンセ加古川、強豪ぞろいの関西リーグを制覇しただけのチームです。

 他の相手も、充実したバックアップとフィジカルで台頭著しい東北サッカーリーグ優勝のいわきFCは、地元Jヴィレッジでの決勝リーグ開催で燃えないわけがありません。残る福井ユナイテッドFCも、前身のサウルコス福井時代からJFL入りは悲願。1次リーグではあの元代表高原直泰率いる沖縄SVを6-1で圧倒するという強者です。

 ……ええと、どう勝てばいいんでしょうか?(震

 ただ、戦う以上チャンスは高知にもあるはずです。奇しくもこの日、JFLではFC今治が来季からのJ3昇格権を獲得。四国にJFLの灯を残すというミッションも生まれました。残念ながら仕事等の都合で福島入りが果たせないのですが、20日からの決勝リーグ、是が非でも勝利を願っています。