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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(84)北浦駅(とさでん交通後免線)

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 高知市東部、大津付近で山と川に挟まれた狭い谷間を縫うように走るとさでんの路線。いくつものカーブを繰り返す途中で、電車は北浦停留所に停まります。

 

 

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 鏡川橋行の電車が発車。この後川から少し離れますが、次の停留所の近くでまた堤防沿いに戻ります。

 

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 線路の南側、西から歩道が延びてきた先にある、はりまや橋・伊野方面行のホーム。屋根のある部分を除けば、すぐ裏の水路との間に柵はありません。勢いよく電車を降りる子ども、あるいは酔客にとっては、罠に近い存在かも知れません。

 

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 後免町方面行はノーガード電停。こちらもこちらで、乗り降りは気をつけないといけません。

 

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 この辺りの線路の常として、東行線路のぎりぎりまで道路の舗装がされています。少しでも車が線をはみ出たら、たちまち路面電車の進路に入ってしまうことでしょう。狭い道幅を最大限使う、苦肉の策のようです。

 

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 線路と国道を渡り、橋の上に来てみました。ここからなら、線路も停留所も見渡せそうです。

 

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 大正15年に建てられたという、道路開通の記念碑。90年間、周囲の変遷を見守ってきたことになります。

 

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 橋から当方を眺めます。住宅と山、そして堤防で視界は遮られ、川と並行する道路と線路がうねるのが分かるのみです。

 

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 加工に向かう西側。コンクリートで完全に固められた、いかにも河口付近の中小河川に、堤防上からいくつもの階段が下りています。おそらくは舟を係留して乗り降りするのに使うのでしょうが、舟がなければ、どの階段も川に落ち込むしか行先がありません。

 トマソン物件の「無用階段」を彷彿とさせる階段、しかもそれがいくつもいくつもあるのですから、次第に現代アートの一種のようにすら、見えてきます。

 

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 堤防上から見た停留所。これだけの幅しかないところ、水路にふたもせずに、上り下りのホームが並んでいます。もっとも、今後安全対策で、線路が水路上に移ることもあるかも知れませんが。

 

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 再びホームに戻ると、後免町行が入ってきました。乗り降りする乗客がなければ道路の脇で停まる理由もなく、そのまま速度を上げていきます。

 

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 とさでんの停留所としては、ともすればありがちに見える北浦駅。ただ、余程気をつけておかないといけない停留所とも言えそうです。