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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(99)一条橋駅(とさでん交通後免線)

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 日本で最も駅の間が短いのは、とさでん交通後免線の一条橋から清和学園前の間。100メートルに全く及ばない距離の間に、2つの停留所が収まっています。

 

 

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 東側から見た一条橋駅。西隣の清和学園前のホームまで、はっきりと見ることができます。

 

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 路上に安全地帯があるだけだったり、ホーム以外に何の設備もない停留所がいくつもあるなか、一条橋のホームは東行、西行、双方ともほぼ全て屋根で覆われています。

 という写真を撮ったのですが、やはり距離が距離なため、清和学園前のホームが少し写り込みます。

 

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 今度こそ、一条橋停留所のみを撮影。ノーガード電停が並ぶ後免町方面行ですが、この駅に関しては道路の余地も含め十分確保されています。

 

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 2つの停留所を分ける一条橋を見ると、今のものが架けられたのは最近のこと。おそらく、架け替えの時に停留所の更新も行われたのでしょう。

 

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 まだ新しそうな後免町行のホーム。線路の敷石の色も、年月を経た感じはまるでありません。

 

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 伊野方面行のホームも、後免町行のものと同様に整備されたもの。ホームにはベンチが置かれ、出口は段差ではなくスロープになっていて、手すりもあります。

 

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 それにしても、大きな駅なら1つのホームに収まってしまう距離に、なぜ2つの駅が置かれたのか。

 『乗りものニュース』の取材によれば、清和学園前駅を設置した時に、もとからあった一条橋駅を廃止しなかったためとのことです。

 

trafficnews.jp

 

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 再び2つの駅を見てみると、その間は川で隔てられています。そして、隣の国道の南側には歩道がありません。

 もし一条橋駅がなかったとしたら、川のこちら側から電車に乗ろうとすれば、車道を歩くか、国道を2回渡って歩道を利用するかです。下手をすると、電車の橋を歩いて渡る人すら出かねません。

 だとしたら、たとえ距離が短くとも、橋の両側に駅があった方が、乗客はもとより電車にとっても安全ということになるのでしょう。

 

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 一条橋駅のホームから東側を眺めます。国道は再び線路に近接し、両者はともに億で東にカーブします。隣の明見橋駅は見えませんが、本来おかしな話ではありません。

 

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 「大盛況」のメロディーとともに、電車接近の電灯がともりました。しかし、手前の停留所にすら電車はまだ来ていません。同じように電灯がともるのが、はっきりと見えるだけです。

 

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 そしてようやく、清和学園前駅に電車到着。電車は乗客を乗せると、発車して30秒もしないうちに、一条橋駅まで到着しました。