高知に数あるインパクトの強いものの1つが、「ごめん」の赤い菱形の大きな表示板を掲げた路面電車。その電車は高知市内からとさでん交通の線路を東へ走り続け、その果てにある後免町駅へと向かいます。
かつては国鉄の後免から安芸に向かう安芸線の電車も通っていた後免町駅。貨物の取り扱いもあり、広い敷地に線路が何本も敷かれていました。しかし、安芸線は40年ほど前に廃止され、現在は伊野方面へのホームがあるだけです。
現在はコンクリートで遮られた線路。昔はここから安芸まで、路面電車が直通することもありました。
40年余りを経て、安芸線の痕跡は後免町駅からほとんど姿を消しましたが、往時を偲ばせる石碑が今も残されています。
戦後すぐ、安芸線が電化された際に建てられた記念碑。高知ゆかりの政治家で、当時首相だった吉田茂氏が揮毫しています。
その後、土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線(阿佐西線)が開通。鉄路は再び後免町から安芸へ向かうようになりました。
なお、ごめん・なはり線の後免町駅については過去のエントリをどうぞ。
とさでんの後免町駅舎内へ。無人のバスターミナルの待合室という感じですが、最近になってローソンが併設されるようになり、如何にもコンビニなゴミ箱が置かれています。
待合室から直接ローソンに入ることもできます。あるいは、お弁当を買って待合室で食べる人もいるのかも知れません。
再び外に出ると、旧土佐電の小型バスが発車を待っていました。
かつての広大なターミナル。今はバスも少なくなりましたが、その分すぐ近くで乗り換えができるようになりました。
バスが去った停留所。どこかにも書いていましたが、コンビニの裏に止まる電車を見ると、商品の搬入にでも来ているような錯覚を与えます。
後免町駅から西へ、駅を出てすぐうねる線路。単線から手前で車庫への線路が分かれ、すぐ先から複線になっています。
頭上から響いてきたジェット音。この辺りは高知龍馬空港への通り道にもなります。
機体からすれば、間違いなく羽田便。発車待ちの電車含め、動くもののほとんど見当たらない停留所の上を、急速に飛び去っていきました。
で、ふと駅を見るとこんなものが。1文字変えただけでとんでもないことになる、という典型です。