四国サッカーリーグは7月初めの試合以降、高知での開催はしばらく空きますが、その間に天皇杯の予選が進行中です。この日は準決勝が開催予定で、第1試合は高知大学サッカー部対KUFC南国の試合となっています。
今回の対戦は大学生対クラブチーム。というと、一般的には後者が優勢なイメージがあるでしょうが、前者は天皇杯予選13連覇中(高知新聞記事)の強豪で準決勝からの参戦、後者は3回戦からのシードとはいえ、その大学生を含む設立初年度のアマチュアチームです。おのずと関心は、KUFCがどれだけ食い下がれるかということになってしまいます。
さらに言えば、この2チームは人的交流があるだけでなく、ユニホームも似ていれば(よく見ると自体が違いましたが)、どちらも背中の広告が馬路村農協のもの。流石にチームロゴは違いますが、遠目では分かりません。この日はキックオフ後に到着したのですが、そんなせいで最初はどちらがどちらか判断がつきませんでした。周囲の観客の話や、正面の広告の違いなどを何度も確認して、ようやく区別ができたのですが、どちらのチームも略称としてKUが使えるので、まだ混乱しそうになりました。と考えると、KUFC南国と高知ユナイテッドSCのダービーがダービーなら、こちらは兄弟対決とでもなるのでしょうか。
ちなみに、ホーム扱い(赤)が高知大学、アウェー扱い(白)がKUFC南国……で合ってますよね?
この日も暑いので、バックスタンドの木陰で観戦。相変わらずの臨場感、というところですが、実はピッチの位置が以前よりちょっとだけ遠くなったようです。
ご覧の通り、すこしずらされてます。全くの憶測ですが、芝の状態が悪いので、少しでもピッチをずらして同じ場所が集中してえぐれるのを防いでいるのでしょうか。
さて試合ですが、KUFC南国が前半をスコアレスドローで乗り切ると、後半18分(例によって手元計時)にコーナーキックからキーパーがタッチミスしたところを井上が押し込み、先制してしまいます。
21分には大西が左からのシュートで追加点を奪います。
点差を拡げられた高知大学でしたが、24分に後藤がキーパーと1対1の場面を作り、きっちり決めて1-2とします。高知大学はこの後も攻勢を仕掛けますが、シュートが枠になかなか入りません。アディッショナルタイムに入るとまたもキーパーと1対1の場面が生まれますが、これもファインセーブに阻まれ得点ならず。これで勝負あったか、と思われました。
ところが、まさに直後にキーパーが投げたボールが高知大学の選手に当たってバウンドが変わるハプニング発生。このこぼれ球を勝田がミドルレンジから決め、土壇場で同点とします。
結局前後半はこのまま2-2で終了。大会規定では、準決勝までは40分ハーフ(!)、これで決まらなければ延長戦なしのPK対決です。
PK戦の先攻は高知大学、KUFC南国は勝利寸前からいきなりプレッシャーのかかる場面に放り込まれました。
PK戦が始まりました。高知大学は1人目からしっかり決めてきます。
一方のKUFC南国は、1人目からキーパーに阻まれて得点ならず。さらに追い込まれてしまいました。
このあと、両者は次々とゴールネットを揺らしていきます。
何とか食らいつくKUFC南国。
ちなみに、順番は一応確認してアップしてますが、間違ってたら優しく教えてくださいね。
3人目を終わって3-2.1本差が続きます。
高知大学は4人目も成功。KUFC南国、コースは読みながらもあと一歩届きません。
外せば終わりのKUFC南国でしたが、中央に蹴り込んで望みをつなぎます。
しかし、高知大学は5人目も決めて、この時点で勝負あり。PK戦、5-3のストレート勝ちです。
思いきり喜ぶ、というよりは、どこか安堵の表情という印象もある選手たち。ただとにもかくにも、決勝進出が決まりました。
試合終了。KUFC南国にとってはあまりに惜しい試合でしたが、あと一歩のところまで相手を追い詰められたのを自信にしても良いのではないでしょうか。
試合終了後、挨拶に来た高知大学の選手たち。
このあと第2試合のロッサライズKFC対高知ユナイテッドSCの勝者と、天皇杯出場をかけて2週間後に対戦します。