連休中ですが、どこに旅行に行くでもなく高知にいます。こちらでやることも見るものも〆切前の原稿もありますし。昨日はとさでん交通桟橋車庫で開催された電車の日イベント「電車まつり」に行ってきました。
朝から高知市内は曇り空。今にも雨が降り出しそうな生憎の天気ですが、それでもイベント開始前から会場では家族連れや電車好きが集まっています。
入るとすぐに露店が並んでいました。実は出かけるときにバタバタしていて朝食を食べ損ねていて、お腹が減ってるところに豚串が焼ける匂いをモロに受けて結構なダメージです。
とはいえ朝からはちょっときついので、串はお昼のお楽しみに。奥にあった唐揚げとアイスクリンにしてみました。
…って、それはそれで朝食か、という気はしますが。
グッズ販売ブース。とさでん交通の路面電車を印象付けるのが「ごめん」と大きく書かれた行先表示板です。後免という地名を知らない人が見たら、何を謝られてるのか不思議なようです。
この行先表示板、他にもいくつか種類があります(勤務先の名前も出てきたりします)。今回は実際に使用していたものが販売されていました。非常に気にはなったのですが、どこに飾るんだという現実的な問題もあり、今回はミニチュアのマグネットを買うので止めておきました。
ちなみに、とさでん交通のマスコットキャラクターはこの方向版にちなんでいます。こちらは、のなかさん。
そしてこちらが、よこやまさんです。
って、どこがよこやまさんとのなかさんなんだと思われるかも知れませんが、
実際ネームプレートにそう書いてるんですから、そうなんですよ。
話は変わって、とさでんと言えば外国電車も見逃せません。こちらはご覧の通り、オーストリアはグラーツで使われていたでんしゃです。現在の路面電車は4輪の台車を前後に1つずつつけたものが主流ですが、この電車の台車は大きめの4輪が1つだけ。わりと古いタイプの車両によくあるパターンです。
ドイツ語は分からないので、何が書いているのかは謎ですが、それにしてもこのイラストのタッチがいかにも欧米だなぁと思ったり。
車庫に入ってみました。車両の中に的当てや輪投げなどのコーナーができています。
その隣では、子どもたちと電車の綱引き大会が行われていました。これが結構な人気で、イベント開始前から参加申込の列が伸びていて、午前の部の受付は30分かそこらで終了してしまいました。
ちなみに、私は車庫内のトロッコ乗車会に参加。桟橋車庫まで電車で来れば、トロッコの無料乗車券が貰えるのです。それで貰ったチケットがこちら。
なんでや!阪神関係ないやろ!
(分からない皆さん済みません、お約束なもんで…気になるようでしたら適当に検索してみてください)
ちなみにトロッコというのは「高知の電車とまちを愛する会」さんが作成したもので、今回は係の方が2、3人がかりで押して車庫内を往復していました。
後ろから押してもらいながら、車庫内を移動中。子どもならとにかく、いい年をした夫婦2人で乗り込んで押してもらうのもちょっと申し訳ないね、とは妻の談。
さてさて、せっかく車庫に来たのですから電車の写真です。休日のお昼前、多くの車両が休んでいます。
とさでんで最も新しい2003号車。モーターは旧車の流用ですが
とさでんでよく見かける二枚窓の600形。奥の赤い電車は、かつて岐阜市内を走っていたのですが、路線廃止で高知に移ってきました。
こちらはポルトガル・リスボンから来た車両です。車体にいろいろ書いてますが、ポルトガル語も分かりません。
車内に入ったところ、説明書きがありました。スーパーマーケットの広告だそうです。
確かに、言われてみればロゴの下にスーペルメルカドスって書いてます。
しかし、外国の電車が高知に来たからいいのですが、逆パターンを想像すると、ホームラングループの広告車両がポルトガルやオーストラリアやノルウェー辺りに移るようなもんですよね?うーむ、どうなんでしょうか…
そうこうするうちに、なにやらポップな塗装の電車がやって来ましたよ。
こちらはノルウェー・オスロからやってきた電車。正面のスタイルから「ゴールドフィッシュ」という愛称が付けられていたそうです。
この日はイベント参加者向けに、こちらのノルウェー電車と復刻車両「維新號」が桟橋車庫と高知駅前間を数往復しています。次の発車はもうすぐ、既に乗り込んでいる人もいます。われわれもチケットを買って乗ってみることにしました。
車内に掲げてあった紹介文。76年前の車両だそうです。この当時流線形が日本も含め世界的に流行っていた、という話を何かで読んだ記憶があります。
運転台は日本で使えるよう改造してあります。ICカードも使えます(ただしとさでん交通以外のものは使用不可)。とはいえ運転席横に扇風機があるのは、この車両に冷房がついていないためです。北欧の電車ですから、これは致し方ありません。
電車に乗って車庫から街に出てみました。が、正面の窓が小さいので、あまり外の景色は見えません。これだけではどこを走っているのか分かりませんね。
お昼を挟んで、今度は維新號で往復です。ちなみに、昼ご飯は先程の豚串にクレープをデザートでつけてみました。
この維新號は、開業当時の車両を1985年に復刻したもの。路面電車の復刻車両やレトロ調の車両が各地で現れるよりもかなり前に、こう見えて時代を先取りして登場した電車です。
天井は木目調。現在の安全基準では全木造の電車を造るのはまず無理なのです。それでも、白熱灯に木製の窓や床など、往時の雰囲気を忍ばせるような工夫がされています。
桟橋車庫と高知駅前を往復して、戻ってきたところで、会場から離脱することにしました。
電車の日イベントは以前から開催されていましたが、昨年の経営統合でとさでん交通が誕生してからは、今回が初めてとなります。ファイル容量の都合で画像を上げてはいませんが、他にもいろいろな催しが行われていました。
ぜひ来年の開催も期待したいですね。特に年代物の電動貨車があるというので、その際にぜひ見てみたいものです。