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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

祝ゆいレール延伸!乗り直し乗りつぶしの旅(前)日本最西端、最南端の駅からてだこ浦西へ

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 沖縄都市モノレール、愛称「ゆいレール」が2019年10月1日に首里=てだこ浦西間を延伸開業しました。開業当日には間に合わなかったのですが、那覇市を越えて隣の浦添市まで延びた区間に乗車すべく、沖縄に向かいました。

 

 

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 高知から沖縄までは直行便がありません。なので羽田・伊丹・福岡のどこかを経由することになります。今回は一番移動距離が短い福岡経由になりましたが、それでも日帰りは残念ながら(?)不可能です。地方からの旅行は何かと大変なんです。

 

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 福岡で乗り継ぎ時間があるので、空港内で昼食です。ラーメンなのはお約束ですが、麺の硬さを訊かれて普通を選んだらそれでも硬い。

 あれですか、「バリ硬」というのは「とても硬い」ではなくて、「バリバリ音がするぐらいの硬さ」ってことでしょうか。

 

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 福岡から那覇へはJTA日本トランスオーシャン航空)の路線で向かいます。沖縄拠点の航空会社だけあって、ボーイング737-800の主翼ウイングレットにはヤンバルクイナが描かれています。

 ……ちょっと待った。ヤンバルクイナって飛べないんじゃなかったでしたっけ?飛行機に描いて大丈夫かと妙な心配をしてしまったのですが、

 

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 飛び上がりました。

 

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 飛んでます。

 

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 飛んでます。

 

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 飛びました。

 特段問題なく那覇空港に着陸です。

 

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 空港に着いてみると、歓迎のボードに野球日本代表の強化試合の開催予定が出ています。まだだいぶ先な気がしますし、本土はラグビーで大盛り上がりなので意外でした。というか、強化試合があることをここまで来て初めて知ったぐらいです。

 

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 ターミナルビルを出て、早速お目当てのゆいレール那覇空港駅が見えてきました。

 沖縄都市モノレール、愛称ゆいレールは、戦後長らく自動車のみだった沖縄の交通事情の改善のためにできた路線です。2003年に那覇空港から首里までが開業すると、その後は順調に乗客を集めてきました。

 また、首里からの延伸の計画もいくつか取り沙汰されたのですが、最終的には浦添市内の沖縄自動車道路近くに延伸し、バス・自家用車も含めたターミナルを建設する案で決定、このほど開業の運びとなりました。

 

www.yui-rail.co.jp

news.mynavi.jp

 

 

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 始発駅の那覇空港です。写真を撮り忘れたのですが、ここで1日乗車券を購入します。今回の旅は1泊2日なのですが、ゆいレールの1日乗車券は購入してから24時間有効となっているので、滞在時間中はこれで全てカバーできるのです。

 ちなみに2日乗車券は購入後48時間有効。1日乗車券ともども、日付で区切ってない分、さらにお得になります。

 さて、この石碑が示す通り、那覇空港駅は鉄道の駅としては日本最西端になります。遊園地にあるような一周して元の駅に戻るだけのものでもなければ、モノレールも鉄道事業法の立派な鉄道なのです。

 なお、一般的な2本のレールを使った鉄道としては、松浦鉄道たびら平戸口駅が最西端。もちろん、当方既に降り立ったことがあります。

 

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 那覇空港駅のホームに上がりました。列車はこのポイントを渡って、駅にやって来ます。構造上ポイントのところだけが単線になりますが、特に行き違いの必要もなさそうで、問題にはならないのでしょう。

 

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 首里方面からてだこ浦西方面に改まった行先案内。延伸開業後は土日が特別ダイヤで、昼間でも6分間隔の高頻度運転です。

 

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 列車がやって来ました。来年新しく水族館ができるそうで、全面ラッピング列車になっています。

 

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 車内に入っていきなり出くわしたのが野球日本代表監督の稲葉さん。ただ一切説明がないので、分からない人にはなんのこっちゃ分からないと思います。国慶節の連休で、大陸中国からも結構観光客が来ているのですが、はたしてどういう人だと思ったやら。沖縄の政治指導者と勘違いしてるかも

 

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 列車はてだこ浦西に向けて発車しましたが、隣の赤嶺駅ですぐに降りました。コンコースには泡盛が甕で入っています。一杯ちょうだい

 

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 赤嶺駅で降りたのは、ここが日本最南端の駅だから。最西端と最南端が隣り合っているのです。ゆいレール開通まではJR九州指宿枕崎線西大山駅が最南端だったので(今でも通常の軌道の鉄道では最南端)、だいぶ近づいたことになります。

 ちなみに、日本最北端の駅はJR北海道宗谷本線の稚内駅、そして日本最東端の駅は同じく根室本線東根室駅。どちらも北海道内ですが、行き来するには、それはもう時間がかかります。

 

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 旅路に戻るべく、再び駅へ。先程の泡盛の隣に、こんな顔出しパネルもあります。傍らにはシーサーが1匹のみ。駅員が対になっているということでしょうか。

 

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 列車はすぐにやって来ました。こちらがゆいレールの通常塗装です。

 

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 列車は赤嶺から円を描くように走ります。途中には奥武山野球場、現在は沖縄セルラースタジアム那覇を通ります。見た感じ、日本よりも台湾の球場を連想します。

 そして今も「セルラー」という名前が残っているのに反応する関西デジタルホンアステル関西世代です。

 

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 列車はアップダウンやカーブを繰り返しながら、首里まで着きました。いよいよが延伸区間です。

 ここから石嶺、経塚、浦添前田と新しい駅が続きます。ただ、駅こそできたものの周辺整備はこれからで、ターミナルも工事中のところばかりです。

 

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 浦添前田からは唯一のトンネルを抜けて、てだこ浦西に着きました。レールは少しだけ先に延びていて、車両が留置できるようになっています。

 

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 改札口に降り立つと、開業を祝う胡蝶蘭と記念の絵が飾られています。そして両横に鎮座するシーサーに、あらためて沖縄に来たことを感じます。

 後篇に続きます。