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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

シリーズ土佐の駅(149)土佐上川口駅(土佐くろしお鉄道中村線)

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 中村線を走る特急列車は、上りも下りも9本。窪川から中村までは土佐佐賀・土佐入野に全ての列車が停まりますが、上下それぞれ2本の特急は、土佐上川口にも停まります。そのうちの1本が、たった今その上川口を発ったところです。

 

 

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 幡多青少年の家と銘打たれた駅。ただ、実際には隣の海の王迎の方が近く、ここから歩くと20分かかるというのがgoogleマップの教えです。

 

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 特急停車駅にしては簡素な佇まい。むしろ特急も止まる棒線駅、という方が適切かも知れません。

 

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 海から少し入ったところ、しかも築堤上にあるはずの駅。それでも津波の最大高はホームを上回ります。わずかな高さと決して思うなかれ、50センチの津波が足元に来れば、ほぼ間違いなく動きをとられます。

 

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 線路の反対側には避難経路の小さな案内が立っています。とはいえ、駅の付近には踏切がないため、駅から避難するとなれば別のルートを回る必要があります。

 

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 これが駅からの避難経路。大回りに見えますが、それでも4分でたどり着けるならそう問題にはならないのでしょう。

 

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 駅から中村方面。避難経路にもなっている跨線橋が見えます。橋から駅の方向にいったん下り、左に折れた先が避難場所です。

 

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 窪川方面は、トンネルを出てはまたトンネル。何度か山を貫いて、視界が開けたところが、隣の有井川駅です。

 

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 駅から続くスロープは、見たところまだ新しそうです。住宅側とホームの側の双方に大きな車止めが置いてあり、知らずに走ったらホームに出てしまった、それどころか線路に落ちてしまった―そんな笑えない事態を阻んでいます。

 

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 おそらく駅ができた時からある階段を降り、駅の外に出てきました。なぜかバイクが置いてありますが、ここから列車で出かけたのでしょうか。

 

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 駅の周囲に植わっているあじさいの花。盛りこそ過ぎたとはいえ、多くはまだ色褪せていません。

 

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 田圃では稲穂が収穫の時期を今かと待っています。超早場米が出回るのももうすぐです。

 

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 駅からの道を歩いて、国道56号線まで出てきました。自動車で駅に行くには、向こうの信号のある交差点を曲がることになるようです。

 

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 窪川・高知方面を見ると、歩道橋の上に案内標識が掲げられています。高知に来てからというもの、100キロを超える距離案内を見ても何とも思わないようになりました。

 

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 近くにあったバス停の時刻表。意外と本数があるじゃないか、と思ったら、日曜日が運休でした。

 

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 少し東に行った先に、鯨公園の案内が出ていました。鯨と言いつつ、背景にうっすら見える写真は、クジラっぽい感じはありません。

 

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 案内に促されて歩いて行くと、すぐに港のそばまで出てきました。橋を渡った先に、上川口港があります。

 

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 橋の欄干には、潮を噴き上げる鯨のイラストが描かれています。鯨によって、そして鯨とともに、土佐の海の人々は生きてきたのです。

 

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 鯨公園まで来ました。単なる芝生の広場のようでいて、奥にはベンチや水飲み場太陽光発電のライトもあり、街中の公園にもあまりないようなトイレも整っています。

 休日の朝、人の姿がまったくない公園。ただ、夏休みに子どもを遊ばせるには打ってつけかも知れません。

 

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 駅まで戻ってきました。

 ホームへのスロープは、駅のすぐ南の道をまたいでつながっています。こうして見ると、ホームにいた時はあまり感じなかったのですが、意外と坂になっています。ただあらためて駅に上がってみてみると、たしかに勾配はある。知識を持って見るのと見ないのとで、モノの見え方はこんなに違うのか、そんな妙な感慨を覚えます。

 

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 あじさいの花の向こうから、窪川行の普通列車がやって来ました。じわりじわりと暑さが増す駅から乗り込んだ列車は、乗客の少ない中で冷房がキンと効き、人心地つくことができました。