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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

モンゴル訪問の記録より(3)第11回国際モンゴル学者会議第2・3日目

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 第11回国際モンゴル学者会議は2日目から最終日まで各部会でセッションが行われ、参加者がそれぞれ研究報告を行います。以前書いた通り、私は第4部会(国際関係)で報告を行うので、こちらの部会のセッションを中心に参加してきました。

  

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 第4部会の会場は、モンゴル国立大学第1校舎と第2校舎の間にあるモンゴル・日本センター。モンゴルでの日本語教育や、日本が官民で実施するモンゴル人対象の人材育成プログラム、日本文化の紹介等を行っている施設です。過去にも国際的な学術会議の会場となっていて、私も参加したことがあります。

 

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 モンゴル・日本センターの正面に、大きな案内幕が掲げられています。日本センターだけあって、その脇に桜の造花が置かれています。

 

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 セッションは時間帯によって2つが同時並行で進められるため、1階のカンファレンスルームを仕切って行われます。

 

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 第2日目のセッションでは13世紀、つまりモンゴル帝国時代以降の国際関係の歴史、第3日目のセッションでは現在のモンゴルの国際関係に関する課題や、諸外国でのモンゴル研究の動向などについての報告が行われました。ですが、それらの内容については私が勝手に書くわけにはいかないので、ここでは割愛させていただきます。

 その上で、あえて書くとすれば、いわゆる「プレゼンテーション」ではなく、用意した原稿を読む形式の報告が、まだまだ残っていることをあらためて実感しました。中にはスライド等を一切使わず、配布資料もなしに原稿を読み通す報告者も少なからずいました。

 是非はともかく、こういう形式こそ研究報告だと思っている人も結構いるのでしょうが、これまた良くも悪くもプレゼン慣れした、かつ語学力の劣る私には、そういう報告を聞くのは結構ハードルが高かったです。さらに報告がロシア語となると、完全にお手上げ(ロシア語は会議の実質的な公用語の1つです)。ロシア語は学部時代に少しだけ勉強したのですが、こんなことになるならもっと真剣に取り組んでおくべきでした……

 

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 休憩時間にはお菓子やコーヒー・紅茶にジュースも出ます。チャツァルガナという果物のジュースがあったので、貰うことにしました。日本では「サジー」として、一部健康食品等に入っていたりする果物です。

 

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 時間ができたので、モンゴル国立大学の第1校舎に移動します。ここではモンゴル国内の出版社が販売会を行っているはずです。

 

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 はたして、第1校舎の玄関は出版社や古書店、さらに文献を求める研究者で賑わっていました。私も気になっていろいろ見てみたのですが、既に何冊も貰いものがあり、持って帰るのが非常に難しいので、断腸の思いで見送った本もいくつか……

 

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 第1校舎の正面に出ると、こちらも会議の大きなフラッグが掲げられています。何かよく分からないけど凄い気がします。

 

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 第2日目の昼食。あくまで肉がメインです。ご飯を小さく盛るスタイルは、初めてモンゴルに来た時以来、というか社会主義時代からなのでしょうが、モンゴルのメインディッシュでよく見かけるものです。

 

 さて、会議参加者は報告予定の部会にずっと出ていないといけないというわけではありません。むしろ、関心に応じて各部会をはしごするのも普通です。私も第5部会で気になる報告があり、第3日目の午後はそちらに向かいました。

 

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 第5部会はモンゴル国立大学やモンゴル・日本センターから東南に5,6分程歩いたところにあるモンゴル国立教育大学で行われています。今回の国際会議は複数の大学が協賛しており、それらのキャンパスで分散して部会が行われています。なので、移動も結構大変だったり……

 この時に参加したセッションでは、モンゴル・EUの研究者による、モンゴルの地方合同調査や、ウランバートルでの社会調査の結果報告等が行われました。いずれも日本ではなかなか情報が入らない分野での研究なだけに非常に興味深かったのですが、では日本のモンゴル研究界はこういう分野でどれだけ貢献できるのかと思わされる部分もあり、少なからず不安を感じたことも確かです。

 ちなみに、こちらでも会議の案内幕が正面に掲げられていたのですが、その場所って、モンゴル独立回復の英雄スフバータル将軍のモザイク画が描かれているところなんですね。なので、こんなことに。

 

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 そりゃま、顔が隠れるよりはいいかも知れませんが……

 

 あと、これまでのエントリもよろしければ。

 

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