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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

モンゴル訪問の記録より(4)第11回国際モンゴル学者会議最終日

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 第11回国際モンゴル学者会議もあっという間に最終日になりました。もう少し祭の雰囲気を味わえても良かったのですが、こればかりは仕方ありません。

 

 

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 ここまで悠長なことばかり言ってきましたが、実はこの日の午前のセッションに私の研究報告が予定されています。

 こう言うと、最終日まで落ち着かないでしょう、と他の参加者からは結構同情されたのですが、当の本人はそんなことはあんまり考えておらず、むしろ出発前まで準備がロクにできていなかったので助かった、ぐらいが本音でした。もっとも、だからって十分準備ができたかというと(お察しください)

 

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 この日のプログラム。私の名前も載ってます。ちゃんと報告したんですよ。報告内容については、当日使用したPowerPointSlideShareに上げているので、もしよろしければご覧ください。

 

www.slideshare.net

 

 さて、本来なら午前中は各研究者の報告を行い、午後に全体討論を行う予定だったのですが、この日は欠席者が相次ぎ(ってか司会まで欠席って……)、全体討論まで昼食前に行ってしまうスケジュールに急遽変更。というわけで、第4部会は予定をすべて終えてから昼食休憩です。

 

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 この日向かったのは、なんとしゃぶしゃぶと回転ずしの店。初めてモンゴルに来た時には、日本食を出す店などほとんどなく、貧乏学生にはとても手の届くものではありませんでした。つくづく隔世の感というものを覚えます。

 

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 これでモンゴル風の料理が出ていたら格好のネタなのですがそんなことはなく、しゃぶしゃぶ(ただし羊肉だったと思う)でした。その上、画像ではほとんど写ってませんが、2人1組でにぎり寿司までついています。それでいいのかモンゴル、と思ったりしましたが、以前参加した別の国際会議では昼食が韓国料理だったので、その辺は気にしないのかも知れません。あるいは、「せっかくだから普段行かない店に行ってみよう」とか思ってたりして……

 

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 店では日本食も売ってました。若い頃は「モンゴルでは絶対手に入らないから」というので、モンゴルの食事が合わなかったときに備えて、訪問のたびにあれこれ担いでいったのですが、もうそんな必要がないと思うと安心するやら、寂しいやらです。

 

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 昼食後はしばらく予定もなく、第5部会(社会・経済部会)に顔を出して、全員一言ずつ総括のスピーチを述べることになったのが私にまで回ってきたりなどしている間に、閉会式の時間となりました。会場はまさかの一等地、シャングリラホテルです。ただし近いので、全員歩いて向かいます。

 

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 シャングリラホテルの大宴会場。こんなことでもなければ、畏れ多くて足を運べないようなハイソな空間です。

 

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 閉会式前のティータイム。世界各国のモンゴル研究者と自由に語れる時間は、これを逃すとそうありません。

 

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 閉会式の会場では、過去の会議の写真がスライドで流されていました。これが予定の時間を過ぎても流れ続け、だいぶ経ったところでようやく閉会式が始まります。

 

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 閉会式は閣僚のスピーチ、各部会代表者からの報告に加え、主催者である国際モンゴル学会の総会も行われました。その中で新たな役員が決まったりもしたのですが、当の本人が事前に知らされておらず、この場で初めて聞いて驚いた、という話もあったりしました。似たような例は他にもあるかも知れません。

 ただ、その後はさしたる予定もなく、閉会式終了とともに全員解散。それぞれ会場を後にしていきました。というわけで、4日間の会議は、気がつけば終わってしまいました。

 貧乏学生・先の見えない院生時代には、自分が参加する日が来るとは思ってなかった国際モンゴル学者会議。いざ参加してみて、運営面ではいろいろ思うところもありましたし翻弄もされました(苦笑)。ですが、やはり世界各国から同じモンゴルを研究する人々が集まる機会として非常に貴重なのはあらためて実感しました。今までは参考文献で名前を見るぐらいしかなかった研究者と交流できて、刺激になったのは確かです。

 次回の会議が開催されるのは、恐らく5年後の2021年。その時もぜひ参加してみたいという思いはもちろんあります。ただそのためには、この5年間を「モンゴル研究者」として生き延びなければいけません。さぁ、どうしたものか?とりあえず、この分野での研究を続けないといけないことだけは確かですが。