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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

国東半島でアヒルちゃん!(1)アヒルちゃんへの道(上)

 

 大分県は国東半島で開催中の国東半島芸術文化祭2025に合わせて国東市のため池でぷかぷかしているアヒルちゃんを観に行ってきました。まずはその道中から。

 

 

 アヒルちゃんが九州に!大分県は国東半島で開催中の「国東半島芸術文化祭2025」にアヒルちゃんが初登場、会期中に国東市のため池でぷかぷかしているというので、観に行ってきました。

 まずはその道中からレポートしたいのですが、高知から大分に行くのは時間がかかるんですね。宿毛から佐伯へのフェリーもなくなりましたし。なので愛媛から車での移動も考えましたが、どうせなら大分で復活したホーバークラフトに乗りたいので、あえて公共交通機関を乗り継いで行くことにしました。

 というわけで、アヒルちゃんへの道、今回は高知市から大分市まで。

 

 

 高知から松山へは高速バス一択。始発のとさでん交通のバスに乗りました。

 

 

 松山市内に入って渋滞があり数分遅れましたが、無事JR松山駅に到着。高架化されてから初めて来ました。ターミナルから新駅はかつての駅構内を突っ切って進む形で、僅かに残るホームや駅舎の跡を見ると感慨深いものがありました。

 

 

 松山からは八幡浜までJR特急宇和海に乗ります。2両のみで立席の乗客も出ていました。

 

 

 八幡浜駅に着くと、こんなキャラクターがいました。「はまぽん」だそうです。なぜ王様なのかは分かりません。気になって調べたら、いきなり立体が出てきました。

 

www.yurugp.jp

 

 

 八幡浜は四国から九州に渡る拠点。八幡浜港から別府と臼杵とをそれぞれ結ぶフェリーと、バスで佐田岬を進んで三崎港から佐賀関港のフェリーに乗るルートがあります。以前は松山から別府と小倉へフェリーが出ていたのですが、どちらも廃止されてしまいました。

 今回利用したのは佐田岬ルート。大分までだとこちらの方が微妙に安いのと、佐田岬のある伊方町が四国で唯一足を踏み入れたことも通過したこともない市町村として残っていたので、これを機会に立ち寄ってみたいと思ったからです。

 

 

 バスは八幡浜の市街地を抜け、伊方町の街並みを眼下に収め、細い佐田岬を走ります。山上には風力発電の風車がいくつもありますが、原子力発電所はバスからは見えないようです。

 

 

 JR八幡浜駅から1時間ほどで三崎港に着きました。フェリーは徒歩で乗るので、きっぷは予約ではなくその場で買います。

 

 

 フェリー乗り場の隣には売店や食堂があり、その先にはこんなモニュメントがありました。

 

 

 一方、八幡浜に続いてキャラクター登場。「サダンディー」だそうです。

 

 

 座っているので見えませんがしっぽが佐田岬半島の形。みんないろいろ考えますね。

 

 

 佐賀関からのフェリーが入ってきました。向こうには九州が見えています。

 

 

 フェリー着岸。ここから次々とトラックや乗用車が出発します。中には本州のナンバーの車もありました。

 

 

 歩いて船内へ。ここから佐賀関港までは1時間ちょっと、両岸をトンネルで結ぶ構想があるのも頷ける話です。

 

 

 フェリーに乗り込み、売店で調達したご飯で遅めの昼食。ちなみにフェリーの中にも売店があります。

 

 

 ほどなく、高く伸びる精錬所の煙突が近づいてきました。佐賀関はもうすぐです。案内放送があり再び車両甲板に出て、歩いて下船します。

 さて、佐賀関というと先日の大火について触れないわけにはいきません。今回の行程を決めたのは先月のことでしたが、大火の報道を見た時に、経路を変えた方が良いのではないかと考えました。ただ、フェリーが通常通り運航していたことや、道路の通行止等も報じられていないので、佐賀関を経由しても消化活動の邪魔にはならないだろうと最終的に判断した次第です。

 実際佐賀関に降り立ってみると、火災があった様子は見てとれません。災害派遣自衛隊の車が通ったことで、近くで被害があったことが伺えるぐらいです。それもそのはずで、火災に巻き込まれたのは佐賀関港から峠を越えた先。しかもこれから向かう大分とは反対側なので、被災地を通ることもありません。

 ただ、だからこそ被害が「見えない」ことの恐ろしさが生まれたのも確かです。

 今私は確かに佐賀関にいて、何事もない街並みを見ている。何の事前の知識もなく、何も考えていなければ、大火などなかったかのように感じるだけで済ませることも可能です。

 しかし、それでいいのか?

 フィールドに出てその場を見聞きすること、そこから考えることがどれだけ大事化は言うまでもありません。だからこそ私の研究も教育も成り立っているわけですし。

 ですが、一つ間違えば、見えなかったこと、体感、体験できなかったことが、「ない」ことになるかも知れない。何も知らなければ、自分が見聞きできなかっただけの事実を、存在しないものとして切り捨ててしまうかも知れない。

 そんな恐ろしさが、大火からたった峠1つ離れた場所で、ふと浮かんだのでした。それは30年前、ずたずたになった街から何事もなかったかのように再開された大学に通い、何事もなかったかのようなキャンパスライフが繰り広げられているのに居心地の悪さを感じたことがあったからかも知れません。

 

 

 ともあれ、旅は続きます。佐賀関からはバスで大分市内へ。日が短くなる中ですが、日のあるうちにバスは終わってしまいます。

 

 

 大分市内に着いてこの日の旅程終了。夕食を調達しました。定番の鶏天と高菜、そしてこれも名物の「りゅうきゅう」です。同じ名前でも高知のものとは似ても似つきません。

 そして翌朝にアヒルちゃんがぷかぷかする国東市は迫池に行ったのですが、そちらについては次回エントリにて。

 

www.3710920.com

 

(付記)

 大分市佐賀関での大火を受け、大分市役所が義援金募集を始めています。

 他にも募金の動きがあるようです。ご関心のある方は募集団体と使途等をご自身で精査の上、ご自身の責任において協力の可否をご判断ください。

 

www.city.oita.oita.jp