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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

初秋のウランバートル2018訪問記:第4日

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 国際シンポジウムも発表も無事(?)終わった翌日です。ウランバートルで活動できるのは実質的に今日が最後、本屋巡りも含めて中心街を歩き回ります。

 

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 モンゴル国大学図書館。昨日はお世話になりました。今度はじっくり中を見て回りたいものです。

 

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 横を見ると、モンゴル・日本センターの看板だけが、通りに面して残っていました。何ともやり切れません。

 

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 この辺りは昔から大学の建物が集まるところ。斜め向かいの科学技術大学前には、こんなモニュメントができていました。

 

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 ただ、レリーフを見ると、少し前からあったことが判明。全然気づいていませんでした。

 

 

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 スフバータル広場に行くと、レンタサイクルの駐輪場がありました。ただ、肝心の自転車がありません。全部出てしまっているのでしょうか。

 

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 横に利用可能なエリアの地図があります。大環状線の内部+南にだいぶ広がっています。利用可能な時間は7時から22時、料金は30分500トゥグルグ(約23円)、もう少し東西に動けるとありがたいのですが、サービスととしては悪くありません。

 

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 さらに街角を歩いていて、こんなグラフィティを見かけました。

 建物の造りと言い、これだけ見ればヨーロッパの古い街と言っても通用すると思います。今はすっかり猥雑になってしまいましたが、ウランバートルは元々ソヴィエトの地方都市と同じような都市計画で作っていたはずで、今よりはるかにゆったりとした街並みでした。

 

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 お昼時です。いつもならゴアンズ(食堂)に行くところ、たまには贅沢もしないとな、というので、モンゴル料理のレストランに入ってみます。

 

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 昼食を頼むと、先にお茶が出てきました。「ヒーツテイ・ツァイ」、モンゴル流のミルクティー「スーテイ・ツァイ」に炒めた小麦粉を入れたお茶です。となりの焼き菓子「ボールツォグ」は付け合わせ。ちなみに、普段私が入るような店の4, 5倍の値段です。

 

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 今回頼んだ料理はツォイワン。以前にも出てきたと思いますが、焼うどんのようなものです。値段も張るのですが、とにかくでかい。私が手を広げてもすっぽり入るぐらいの大きさです。そして、皿ではなくボウルです。軽く盛った感じではありません。食べきれるだろうかと不安になりましたが、まぁこういう容器の常として、上げ底してるんだろうと思って食べ始めたところ、

 

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 普通に深かったです。誠実な商売をしていて良いですね。

 ちなみに、全部おいしく食べ切りました。ごちそうさまでした。

 

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 というわけでお腹いっぱいも良いところですが、甘いものは別腹なことにセクシュアリティは関係ありません。デザートは昔ながらのアイスクリーム。コーンに入ったアイスを包装もせず、上だけ紙を乗せて冷凍庫に放りこんだものです。

 

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 モンゴルも昔よりは豊かになって、アイスクリームのヴァリエーションも増えましたが、このタイプでないと、モンゴルでアイスクリームを食べた気にならないのです。この辺は異論もあるでしょうが……

 

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 腹ごなしの必要もあって、市内をさらに歩きます。国立大学4号棟の近くに差し掛かると、レインボーフラッグのようなものがあります。

 

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 はたしてその通りでした。ポスターには「権利のための芸術」と書かれています。惜しいことに既に終了してしまったようですが、いずれにしてもLGBTの芸術展があったことは確かです。

 多分に漏れず、モンゴルでもLGBTは社会的に困難な立場に置かれています。2010年頃には排外主義勢力の標的にされているとの報道が相次ぎましたし、2014年に国連開発計画(UNDP)とアメリカ国際開発庁(USAID)が出した報告書では、LGBTに対する暴力の事例が示されています。それでなくとも、男女が結婚して子どもを持つべし、という規範意識があまりに強い(あくまで体感的な話ですが)モンゴルにおいて、そのような規範意識から逸脱して生きていくのは、LGBTならずとも相当に面倒です。

 ジェンダーは私の直接の研究テーマではないですし、時間もなかった上に展示会も終わっていたので今回は素通りしましたが、私自身も性的マジョリティとはいえ上記の規範に合わない生き方をしているわけで、その辺の問題関心から、いずれ詳しい話を聞く機会はあるかも知れません。

 と、硬い話になりましたが、そうなるとネタ案件がヒョウタンツギのように現れるのがモンゴルで、

 

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 MyMart、まだあった。

 MonDonaldが一瞬で消えたのからすれば、私が知る限りで4年以上営業中、よく頑張ってます。それが良いかどうかは別として。

 

 

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 空はまだ明るいですが夕食にはちょうど良い時間です。おいしいウクライナ料理店があるというので出かけたのですが、この日は月に一度の全国アルコール禁止デー。商店でも飲食店でも、アルコールは販売も提供も一切できない日なのです。ウランバートルの最後の夜をビールで乾杯、という夢は泡と消えました。

 

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  ただ、クワス(クヴァス)が例外扱いでした。ロシア由来で、麦を発行させて作った微炭酸飲料です。昔は夏場に街中で荷車にタンクを乗せたクワス売りがいて、お金を払うとタンクからジョッキになみなみとクワスを注いで売ってくれたんですよね。

 ちなみに、聞くところによればアルコールも僅かに入っているそうですが、今までまったく意識したことがありませんでした。

 そんなわけで、最終日はほぼ休肝日、となるかと思いきや、既に買っていた酒を自室で飲む分にはおかまいなし。宿に戻って、残っていたアルヒ(ウォッカ)をすっかり空けてしまいました。

 

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