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論文「青木富太郎のオロン・スム訪問について」が公刊されました

 

 論文「青木富太郎のオロン・スム訪問について」が『モンゴルと北東アジア研究』第11巻に掲載、公刊されました。昨年の第18回ウランバートル国際シンポジウムでの研究報告を基にした論文です。

 

 

 当方の単著論文「青木富太郎のオロン・スム訪問について」がこのほど『モンゴルと北東アジア研究』第11巻に掲載、公刊されました。

 内容は高知大学学術情報基盤図書館の特殊コレクション「青木文庫」の所蔵資料から見つかった資料から、モンゴル帝国時代の都城オロン・スム遺跡について、故青木富太郎高知大学名誉教授による訪問記録を基に見ていくものです。昨年行われた第18回ウランバートル国際シンポジウムでの研究報告を基にした論文ですので、そちらもご覧ください。

 

www.3710920.com

 

 で、論文で私が訴えたかったのは上記エントリでまさに述べたことですので、あえて再掲します。

 

青木の訪問自体は非常に短時間のもので、現在の感覚でいう「調査」とは言い難いとは思います。ですが、戦時中で移動手段が乏しく、いつどこで戦闘があってもおかしくない中で現地に赴くことができただけでも、その当時では成果でしょう。さらに、オロン・スム遺跡の礎石や塼は次第に建築物に流用されるようになり、青木が赴いた時点でも往時の城壁は失われつつあり、さらに80年余りを経た現在、往時の遺物が残っているかはとても疑わしいところです。

 それだけに、青木によるオロン・スム訪問の記録は少ないとはいえ、光を当てる価値があると私は考えています。今回の報告がその一助になれば嬉しいです。

 

 ただし加えて言うのであれば、仮に遺跡が調査可能なレベルで残っていたとしても、外国人研究者による自由な調査ができるかというと、現在の情勢を考えれば、正直言って私は悲観的です。

 それだけに、現存資料の精査は強く求められるところです。問題はそれをどう実現させるかなのですが……