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「地域」研究者にして大学教員がお届けする「地域」のいろんなモノゴトや研究(?)もろもろ。

第77回数理社会学会で研究報告を行いました

 

 第77回数理社会学会(JAMS77)で研究報告を行いました。今回は学部ネタの共同報告です。

 

 

 2024年8月30日に東北大学川内キャンパスで行われた第77回数理社会学会(JAMS77)で研究報告を行いました。

 数理社会学会には萌芽的セッションというのがあります。着手間もなかったり進行中の研究をポスター方式で報告して、コメントやサジェッションをもらえるようになっています。

 「萌芽的」というと若手研究者がメインになりそうなイメージがあるかも知れませんが、実際には功成り名を遂げた、私からしたら仰ぎ見なければいけないような大家も一緒になって報告するのが通例です。なので参加するだに感動しますし、喝を入れてもらえます。

 そこで、今回は学部ネタで継続的に行っている弊学部教員との共同研究について、今後どういうように進めたら良いか伺いたく、報告を試みたのです。

 今回の報告タイトルは「帰納的アプローチによる『地域協働学』の体系的深化に向けた基礎検討」です。実は告知をすっかり忘れていたのですが(汗)、教員組織の定期刊行物"Collaboration"第14巻に掲載された同名の共著原稿の内容を報告したものです。

 「地域協働学の確立」は教員組織のミッションのひとつだと思うのですが、問題はどうやって実現させるかです。その際、「地域協働学」という何らかの理念型があるわけではないので、まずは既に走り出している地域協働学研究の中でも明らかに多数を占めるもの、つまりは卒業研究の題目から、少なくとも今の地域協働学研究ってどんなもんでしょうね、というのを考えてみるのが、今回の主旨です。なので「帰納的」なのです。

 なお、報告内容につきましては先述の原稿をセルフ・アーカイブしておりますので、そちらをご覧いただければと思います。

 

researchmap.jp

 

 ちなみに、今回は多分に漏れず台風10号の影響があり、飛行機があと一本遅かったら欠航に見舞われたところでした。

 しかも個人的な話になるのですが、報告の前々日夜に持病というか恒例の腰痛が炸裂、出発ギリギリに注射を打って何とか動けるようになった始末で、自分でも報告ができたのが不思議なくらいです(苦笑)。

 ただ、強行出席した甲斐はありました。今後研究を続ける上で有益なコメントをいくつも頂けましたし、抽象的な表現になるのですが、これから研究実践を発展させる可能性は確信できました。

 私の本職はあくまでモンゴル屋ですし、そこは忘れてはなりません。ただ、学術領域が生まれ育つプロセスに携われる機会はそうはない。それだけに、これからもこの機会を最大限体験し、主体的、あわよくば主導的に関わり、楽しみたいと思っています。