室戸2日目は打って変わっての良い天気になりました。この日は前日ランチだけだった室戸世界ジオパークセンターに朝一で行くことにしました。
室戸世界ジオパークセンターは旧室戸東中学校の跡地に建てられています。かつてのグランドは大きな駐車場となったほか、奈半利・安芸方面と甲浦方面のバスが接続していて、地元の路線バスのハブにもなっています。
その脇で、今も残る記念碑と体育館が、かつての姿をとどめています。
館内に入りました。観覧は無料です。が、写真がボケてしまって済みません……
大漁旗が掲げられています。海上を跳ねているのは、キンメダイやクジラではないようです。
館内は室戸の大地と自然、人々の暮らしについての展示が並んでいます。
こちらは主導で海洋プレートの沈み込みと、その際に付加体ができるプロセスを手動で知ることができます。
ただ、巨大地震のメカニズムを手動で作り出せる、ってことにもなる気がして、正直怖さを覚えたりも……
こちらは室戸のいろいろな海の幸のサンプルが並んでいます。反対側には農産品のものもあります。
ただ、これらは単に置いているだけではありません。
近くにあるテーブルに置くと、その周りに解説が登場するという仕掛けです。
こちらはトコブシという貝。この辺りではナガレコとも言うそうです。
こちらは室戸の産業についての展示です。かつて盛んだった炭焼きと、台地を切り拓き、水利の悪さを乗り越えてきた農業、さらにはかつては捕鯨で栄え、今も大敷(定置網漁)等が続けられている漁業、などなどです。
大敷については、かつての室戸東中学校の卒業生が制作した模型があります。左で口を開けているところから魚が入っていき、右側に進むにつれて口が小さくなり、入ったら出られなくなっていくのです。
市内各地の漁の様子と、キンメダイが食べられるお店の一覧を記したキンメダイ型キンメマップ。昨夜も食べましたがもっぺん食べたくなってきました(笑)
ブリ漁も盛んな室戸。こうして大ぶりのブリが自転車のカゴで運ばれるとのこと。しかし、これをなぜ顔出しパネルにしたのか。
室戸市と付近の標高図。半島の東側の海は、陸を離れると急に水深が深くなるのが特徴です。これが栄養源豊富な海洋深層水をはじめ、海の豊かな恵みを生み出す源なのです。
奥にはシアターがあり、室戸の自然や人々の暮らしをテーマにした短編映画が一日数回上映されます。
その主人公がまがり博士。室戸世界ジオパークセンターについて研究しているとのことです。
趣味は恋愛相談ってのはどうかと思われたか知りませんが、まぁアレですよ。大学で授業を持って、親しい学生が何十人もいたら、その中からいろいろな相談事を受けることなんて当然ありますよ。そして、そういう相談には乗って、時には学生の背中を押すのも大学教員の大切な仕事なんです。で、その相談事が恋愛に関することってのもあっておかしくはないわけです。
なので、本人は趣味とは言ってますが、実のところは面倒見が良い教員なのを謙遜しているだけだと思います。専門は違いますが同業者として、結構自信のある推測です。
ちなみに私はそういう相談を持ち込まれた経験があるかと言うと、グフフ……
2階に上がると、一面ガラス張りで海が見渡せます。方角から言えばこの先は紀伊半島ではなく、アメリカ大陸まで遮るものはないはずです。
と思ったら、こんな解説がありました。
意外と遠くまでは見渡せないものなんですね。科学的真実というのは、ときに浪漫に冷や水を浴びせるものです。